3.《ネタバレ》 阪本順治監督はうまいなぁとつくづく思う。第2次世界大戦後の日本にいた米軍、そして朝鮮戦争に再び米軍が行くその間の日本人とアメリカ人の友情をジャズを通して描いてる。そしてバンドのメンバーを通して、戦後の日本の痛ましい状況の中、懸命に生きる人たちもまた描いてる。この監督は、社会の中の人間を描く方に重点を置き、そこに映画的面白さのサスペンスやユニークな素材を盛り込んでくる。だから娯楽映画的なものを求める人にはちょっと物足りないかもしれないが、僕はこの監督のこのバランスが、とても知的に感じられて、毎回感心してしまう。頭のいい監督です。疲れてる人が味の濃い料理を求めるように、日常で疲れてる人には味付け足りないかもしれない。でも僕はこの監督のさじ加減にいつもうならされてしまう。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2017-09-24 11:05:19) |