《改行表示》 5.公開時にR指定が設けられていたから、あれだけグロ描写が激しかったのにR指定が無かった「ブラザーフッド」以上にドッカンバリバリグチャグチャな映像が流れるのかと観る前まで思ってたんですが、正直グロさは遥かに予想以下。どこにR指定の要素が含まれてんのかと(略) R指定に関する経緯はもうそこまでにして、映画自体のコメントをするとまず壮大で美しい自然描写が強く印象に残り圧巻でした。回想シーンと現在のシーンを巧みに絡ませ、物語の展開を分かりやすく提示した手法も良かったと思います。キャスト面では、もうレニー・ゼルウィガーが二コールを完全に喰ってましたね(笑)あれだけ圧倒的な存在感や印象が強ければ、オスカー受賞も当然かと。それなりに良い要素はたくさん揃えている本作ですが、マイナス面もそこそこ見られました。まずジュード・ロウ演じる主人公があまり脱走兵に見えなかったこと。主人公を追う備兵の描写も掘り下げが甘く、本当に逃げてるのかと思ってしまうほどでした。それと本格的なアクション(戦闘シーン)が冒頭以外に印象に残るシーンが殆ど無かった。2時間半を超える長い映画だから、もう少し見せ場を増やしても良かったと思います。それでもドラマ部分の盛り上げ方や遠距離で長い間、互いに思い続ける恋人同士の愛情の描き方などはアンソニー・ミンゲラ監督らしい見事な手腕でした。最後に1つ、何でこの映画R指定な(略) |
4.映像的には↓【STING大好き】様ご指摘の通りでちょっと疲れます。特にニコールとロウのツーショットにはイライラ。あと、ニコールに貫禄がありすぎて、ロウとの関係がしっくりこないんですよ。ただ、原作は「コールドマウンテン」と言う題名がピッタリな終始寒々としていながらも、凛としていて力強い、詩的な美しい小説で私は大好きなんです。なので、映画では表現しきれていない「距離」と「時間」を勝手に想像でおぎなって見てしまったので、結構ウルウルしました。大地に根をはりながら心は愛する男と旅をする女。そして故郷へ帰るべく旅をしながらも心は愛する女と大地に留まろうとする男。人間てヤツは旅人なんですね。ラストは小説を読んだ時はちょっと不満だったのですが、今回映画で見ると何故か納得できました。多分、小説ではインマンとエイダの魂の繋がりがかなり濃かったのですが、映画の方は人間も自然の一部であり、再生が可能なのだと言う事に重点がおかれていたからかもしれません。あと、私個人の今もっともせくすぃーな俳優ジュード・ロウはやっぱりステキだった(ウットリ・・)。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2005-01-26 11:54:48) (良:1票) |
《改行表示》 3.ラブストーリーがメインかと思ったら、これは抑えた描き方でしかもからみの描写部分が少ないので激しい恋情というほどのものは薄い気はする。が、畑仕事をするインマンにエイダが馬車の上でピアノを弾いたりするところなどで抑制された情熱を描く。それより戦場内外での悲惨な描写や、愛する人恋しさにインマンがたどる過酷な帰郷へのエピソードの中に戦争の虚しさ、残酷さ、悲しみなど様々なメッセージを感じる。ルビーは戦争を雨に例えて直裁に愚かしさを語っているし、未亡人は「銃やナイフの金物は社会を悪くするだけ」と言っている。その彼女でも憎しみから兵士を撃ち殺してるし、味方が脱走兵や家族へ加える残酷な仕打ちも愚かしい。舞台の南北戦争は唯一アメリカが戦場になりアメリカ人同士が戦った戦争だけれども、込められたメッセージには今の戦争への思いに通じるものがある。、、ということで私はこちらのインパクトのほうが強かった。実際じっくり見せる脱走の紆余曲折やエイダとルビーの話に比べ再会やラストはあっさりした感じで恋愛への感情移入は薄い。それより迫力ある戦闘シーンやメッセージ性、何気に出てくる豪華なゲスト出演者、性格のはっきりしたメインキャストが良かった。 【キリコ】さん 7点(2004-05-03 20:17:47) (良:1票) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 不平不満感は↓anemone様に同じ(そうだそうだ、もっとあの瞬間・この瞬間のニコールを美しく・小さめに撮っておくれよ)、とても良かった点は↑キリコ様に同じ(・・と、お二人に恐れ多いことを言ってしまった、当然ながら私は↑貴女様方のような吸収は劇場でできようはずがない、今、同感させていただいたところであります。深く感謝・自戒の上、今後もうレビュー室で虚勢を張らないことを誓います)。//まずエイダとルビーていう役名がこそっと笑えました。戦中を生き抜く主演3人、序盤中盤までのフリがすごいええねんけど・・たとえ雪が美しくても、脇俳優が充実していても、大感動するとは限らない、ということを実感いたしました。というのも、全体を通して「見たいシーンがよく見えない」「さあ泣こ、感動しよ、と高揚すると肩透かし」の連続で、ストーリー展開と自分のバイオリズムとがズレまくるストレスが重なり、とても残念だったのです。(半世紀以上世界中の女ゴコロと一致している「風~」とはじぇんじぇん違うで。)。それに何より「ラスト数分は映画の命」が信念のメロドラおばさんな私、最後の最後、世界名作劇場にガックリ・・それがテーマの結びやと誰もがわかってるやん、それならいっそのこと、大地にいる彼女たちを撮ってカメラひきまくって白銀のコールドマウンテンにでも星キラのパラマウントにでも持って行ってくれるほうがベタでもまだマシかと思いましたん。個人的には、めちゃ役得ではあるけれどもナタリー・ポートマンにパートタイム好演女優賞を&「予告だけがええ。予告がすべてや、レニーの山場や」とブッたウチの未見娘にポテンヒット賞を献上したい。/でもまあこうゆうの好き、好きやから文句言いたくなるねん、、ニコールは満足してたんかしらん・・。 【かーすけ】さん 7点(2004-04-28 16:17:39) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 「みんな誰かの為にいるんだよ」と言われながらさっくり刺し殺されてしまう子羊と、爆薬に吹きとばされて土中に埋まって死んでしまう兵士に違いがあるんでしょうか。数回会っただけの女性に再会するために脱走する男と、わずかなメスの臭いをかぎつけて高い塀を乗り越えて脱走するうちのアホ柴犬とは何の違いがあるんでしょうか。国破れても山河は変わらないというと軽いけど、コールドマウンテンなんて固有地名とも思えない場所(実在らしいけど、結局はあらゆるどこででもってことよね)で、生命はただただ生きて子孫を残して死ぬことを繰り返して、ひたすら続いていくんだね。なんか南北戦争じゃなくてもよかったかな。 【たろさ】さん [映画館(邦画)] 7点(2004-04-26 01:27:24) (良:1票) |