4.確かに詰め込みすぎているし、原作を読んでいても「??」という部分があったかもしれません。でも、渡辺さんが死ぬ前にクイールを連れて30メートル歩いた場面や、クイールが老化し、少しの段差を登りきれず倒れてしまう場面、本当に泣きました。実話を元にしたものだからこそ、こんなに感動してしまったのでしょう。ラストがとても良かったです。 【トナカイ】さん 8点(2004-11-08 23:22:48) |
3.この世に生を受け、盲導犬として育ち、様々な人々との出逢いと別れを繰り返しながら、紛れもなく人間の役に立ったことを生きてきた証として生涯を終えたクイール。本作はそんな一匹の犬の生きざまを、周囲の人間たちとの哀歓を絡めながら克明に綴った秀作である。生まれながらにしてその素質を見込まれ、本人の意思とは関係なく人間の都合だけで盲導犬としての宿命を背負わされた訳だが、それだけに訓練させられる犬と言うよりかは生身の生き物といったあくまでも一匹の動物といった感覚で表現され、そのあたりが実に細やかに描かれていく。この作品が溢れんばかりの愛情をそそぐといった、単に可愛い可愛いだけの動物映画と一線を画するのも、実話に基づいて製作されているという現実感からくる重みという点にある。登場人物たちのクイールに接する距離感を微妙に違わせたり、言わば紋切り型の人間を登場させていないことなども、物語を説得力あるものにしている。椎名桔平はまさにハマリ役で、地味ながらどんな役柄でもその人物に成り切るソツの無い演技力は、もっと評価されていい。熊の縫ぐるみにじゃれついて遊ぶいじらしい幼犬から、今や老犬となったクイールがそのボロボロになった縫ぐるみを相手に余生を送る姿は、ただひたすらに愛おしく、切なさを感じずにはいられない。 【ドラえもん】さん 8点(2004-08-30 15:59:53) (良:1票) |
2.クイールの名演もさることながら、訓練所の所長を演じる椎名桔平の緩急をつけた演技が良かった。彼の視点で物語をまとめていっても面白かったのではとも思う。観客を泣かせやすいとされる動物モノの種類に入る映画かもしれないが、大げさな「泣かせ」の演出などはほとんどなく、むしろ次々と起こる出来事をできるだけ淡々と演出していったところが、逆に涙腺を刺激させられてしまった。日本映画も悪くない。 【ライヒマン】さん 8点(2004-06-27 21:19:18) |
1.《ネタバレ》 「崔さんの作ったディズニー映画を見てみたい」との要望に応じて崔監督はメガホンをとられたとのことでした。確かに、全体的にそんな感じがにじみでているきがします。といっても私は「月はどっちに出ている」しかみていませんが。一番はじめと一番おわりのあたりは、オーソドックスに古き善きディズニーの香りがするかもしれません。良い映画です。 【its】さん 8点(2004-03-20 23:12:51) |