《改行表示》 7.ハーバード大学生役のミニードライバーがもし美人だったら、ちょっと興ざめしないか。ロビンの薦めた会社を蹴って、あのブサイクを追いかけていくことがデイモンの初めて本にも載ってない自分自身で導き出した「答え」だからこそ、絵空事とは思えない、何とも言えないリアリティのある感動に繋がるんだろう。 自分自身への苛立ち、自分自身をさらけ出す怖さ、弱さ、自分自身と向き合うことの難しさ、成長と色々な想いを感じさせる傑作。 脚本は素晴らしいの一言に尽きるが、難を言えば、悪役が一人もいないということか。ランボーも自分の名声に利用するのかと思えば、自分がなしえない夢を重ねていたに過ぎなかったし。ランボーもロビンも考え方は違うけど、親友同士なんだよな。 ラストのアフレックの笑みだけで、二人の深い友情を感じずにいられない。 【六本木ソルジャー】さん 9点(2004-03-18 21:53:01) (良:2票) |
6.天才の苦悩と聞けば「ゼイタクな。勝手に悩んでれば?」と思う気持は私にもありますが、とはいえこの映画は普遍的な名作だと思います。主人公が天才的なのは、テーマをしぼりこんでいった、「あとづけ」の設定では? マット・デイモンとベン・アフレックは決して、天才だからこうだ、というふうに描いているわけではありません。自分を肯定できず、孤独という闇に迷い込んでしまった若者、というのはステロタイプですが、エピソードどまりではなく、どう乗り越えていくかまで描くのは、小説ならともかく、映画では案外難しいテーマではないでしょうか。そこに果敢に挑戦した点がまずいい。ありそうで実はなかったタイプの映画ではないかと思います。次にやはり脚本がいい。たたみこむような小ネタから、ラストのしみじみとした感じまで、言うことなし(ラストががっかりという声もありますが、私は好きです。淡々としていて)。若者二人でよくぞここまで心の機微を捉えたシナリオが書けたものだと思います。登場人物がいい人ばかり、というところはひっかかりますが、かといってバランスをとるために出すカタキ役って予定調和的。若い感性は、そういう「よくある感じ」をきらったのではないかと思います。ロビン・ウィリアムスの役がやはりキーパーソン。ヘタをすればくさくなるのに、今回は彼が抑えた演技で(アカデミー賞狙い?だったのかしら。でも狙ったからといってとれるもんでもありませんよね)、全体のトーンを乱すことなくちゃんと役その人を演じ切ったから、自然な感動が湧き上がってきました。受賞も納得です。主役のマット・デイモンは線が太いタイプなのに繊細な表情や演技のできる、これからますます楽しみな俳優の一人です。ミニー・ドライバーは、お気に召さなかった人が多いようですが、あの役にカワイイ系の女優は合いませんよ(キッパリ)。もしそういうキャスティングだったら、セリフがそらぞらしくなり、駄作になっていたことでしょう。 【おばちゃん】さん 9点(2003-07-13 11:51:52) (良:2票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 とあるきっかけで、観よう観ようと思いつつも未だ未見だった作品を鑑賞。世の中の高評価は間違っていませんね。2時間余り、どちらかと言えば淡々とした流れながらも息つく間もなく惹き込まれました。 物語的には決して斬新と言うこともなく、主人公の青年の生き様にしても荒れた生活を送りながらも決定的に落ちてしまうこともない。寧ろトントン拍子的に運が舞い込んでいる感じさえ受けます。それでも惹き込まれる本作。間違いなく言えることは出演者たちの魅力なのでしょう。 若かりし頃のマット・デイモンとベン・アフレック、キャスティングがどハマりのステラン・スカルスガルド、そして存在感がハンパないロビン・ウィリアムズ。特にロビンさんの登場シーンを境に作品世界の見え方がガラッと変わりました。今居ないことが本当に惜しい。 そして、ショーンがウィルに「君は悪くない」と詰め寄るシーンは、多くの皆さんと同様、私も感涙でした。ウィルが心ならずもスカイラーに「愛してない」と告げるシーンも泣けた。ラスト近くのチャッキーがウィルをいつものように迎えに行くも既に彼は去った後という伏線回収的シーンも良かったですね。いや、心に残るシーンは他にも数多く、総じて言えば私的には名作そのものでした。 ただ、繰り返しになりますが少々都合よく物語が進み過ぎる感じも無きにしも非ず。なので満点からちょっと引いて9点献上します。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-09-03 15:43:53) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 この映画って観る人を選ぶ映画かもしれないですね。 僕は、マット・デイモンがロビン・ウィリアムスに 『 It's not your fault ! 』って詰め寄られて、心を解放したシーンで号泣しました。 この作品を観て心に何もひっからない人って、その分幸せな人生を送っているんだろうなと思い、 半分、羨ましいです。 【プラネット】さん [DVD(字幕)] 9点(2019-05-26 15:01:09) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 「小説家を見つけたら」と共にガス・ヴァン・サントで一番好きな映画だ。 舞台は1970年代、大学の講義のシーンからはじまる。 数学の難問を朝飯前のように解いてしまうがウィル少年。オマケに「f●ck!」を連呼する命知らずの馬鹿でもあるバリバリのインテリ不良。 出会う人間にはデッドボール(暴言)ばかり投げているが、本当は打ち解ける事を恐れていた。親も含めて大人なんざクソッたれ、頼れるのは子供の頃からつるんできた不良グループだけ。 能力はあるが己の能力に少し酔っているというか、とにかく過去のトラウマを引きずり自分の殻から抜け出せずにいた。“超絶クソすばらしい完璧主義者”である彼は。 完璧だと思い込む人間ほど、その均衡が崩れようとする際は動揺するものだ。 物事を知りすぎて逆に自分の目で直接見る事を恐れていた。傷つける・傷つけられる事を誰よりも恐れ、面接すら“替え玉”。 一体過去にどれほどの苦痛を味わってきたのだろうか。 彼の才能に目を付けた教師たちは彼を更正させるべく“司法取引”で勉学を薦める。 しかしウィル少年の心の傷は予想以上に深く、彼を更正させようとする教師も心の傷を開いていく。 教師たちは知識ではなく経験や“癖”によって本だけでは得られない“本当に大切な何か”を語っていく。 「答えは自分で探すんだ」 「ああ言えばこう言う。なのに簡単な質問には答えられない。つまり“答え”を知らないんだ」 ウィルも痛いところを突かれてダンマリ。先生の“女房自慢”を何処か羨ましそうに聞くウィル。 ウィルは知り合った女性に性行為をせがんで“現実逃避”。それは同時に初めて芽生えた対抗意識でもあった。 ウィルは先生のような“良い大人”にもっと早く出会いたかっただろう。ウィルの心も次第に変化していく。 旅立ちの時…とにかく自分の殻を“ブッ壊したくて”しかたない。 不良グループの兄貴のセリフはトドメの一撃。 「他の奴が持っていないもんを無駄にするなんて俺は許せねえっ!」 ウィルは“宝くじ”を既に持っている。しかも努力しだいでどんな夢でも叶えられる大切な宝物を。 いや、不良たちが手に持っていたのはバットだったが、心の中には最高に“グッド”な何かを持っている奴らだった。 ウィルはようやく先生たちに本音を打ち明けられたのかも知れない。 最高のオンボロ車、最高の手紙、そして最高の“サノバビッチ”。良い映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-11-16 18:28:23) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 良かったです。マット・デイモンもさることながら、ベン・アフレックいい役回りじゃないですか、なんていうんですか、こう、さりげない友情っていうんですか、バカっぽいイメージありましたが(ごめんなさい)深い演技が光ってました…かなり良かったですよ。MITの彼女もいい感じで…二人が言い争うシーン…めっちゃよかった。全体的な進行・各人物像の描写(ロビン・ウイリアムスしぶい)・意味深い各シーンなどなど素直に泣けるいい作品です。普通に人に薦めたくなりますね、コレは。 【Kaname】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2009-01-29 21:18:57) (良:1票) |
1.友達ってのはこの映画のベン・アフレックの様であるべき。 【マリモ125cc】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-08 20:57:38) (良:1票) |