15.まるでどういう映画か知らずに観たのですが---というより、例の(ちょっとチープな)砂嵐のシーンからの連想で、ハムラプトラみたいな映画かと思ってたら、実在した人物の物語ということでアララと思いつつ観てたのですが---いや参りました、シビレました。これは監督さんの名前をチェックしておかなければ、とエンドクレジットを凝視していたら・・・何と“ジョー・ジョンストン”、これにはのけぞりました、ハイ。まず、アメリカのカウボーイがアラビアの砂漠横断レースに挑む!、ってのが、もうこれだけでワクワクしますね。疾走する馬に並走する低めのカメラは、背景の空と大地をもしっかりと捉え、気分はノリノリ。途中、妙な陰謀劇なども絡んでくるあたりはサービスし過ぎ?かも知れませんが、この辺りは御愛嬌。映画の最初の方で描かれる先住民への弾圧、これは主人公がこのレースに参加するキッカケでもあるのだけど、それだけじゃなく、「そういったアメリカの歴史、一切合財を背負って、アメリカ代表として走ってるねん」みたいな感じがあって(合理主義と神秘主義の重なり合い)、なんかイイなあ、と。で、ラストのデッドヒートは、ちゃんと映画冒頭シーンへと回帰していくあたりも心憎い。この作品、観て本当によかったと思いました。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-04-11 23:01:34) (良:1票) |
14.あっちこっちで主題がぶれていて、何を表現したい作品なのか最後までよく分かりませんでした。レース開始までの出来事と本体のレースとがどう関わるのかも分かりません。主人公がこのレースに何でそこまで執念を燃やすのかも不明確です。馬と砂漠の風景によりかかってしまって、その他の描写がなおざりになってしまったという感じです。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-07-19 13:53:21) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 雄大な自然。疾走するお馬さんたち。砂嵐に蝗の大群。見所はそこそこある。が、長く感じ退屈であったのは確か。いろいろな出来事を詰め込みすぎているのが要因のひとつだろうか。個人的には終始、馬のレースだけに的を絞れば素晴らしい作品になったのではないかと悔やまれる。しかしながらレース後からエンドロールが流れるまでの映像美は心を奪われた。でも4点くらいかな。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-03-17 02:25:24) (良:1票) |
《改行表示》 12.《ネタバレ》 最初30分でダンス・ウィズ・ウルブスふうの史実ドラマなのかなーと思った。 俺が見出したテーマは「解放」…コレ! 自由の象徴ムスタング(野生馬)原題にもなってる「ヒダルゴ」って馬。 白人の仮面で自らの素性をひた隠す孤高のカウボーイ「フランク」が主人公。 この2人(あえて人)の友情が軸になって物語は進む。 が、フランクは冒頭でスー族の虐殺を眼にし自暴自棄の毎日を過ごす事に。 この時点で俺のハートをガッチリと鷲掴み。 あしたのジョーに始まる精神的に落ちぶれた男の空気感が堪らない。 そしてヒダルゴと共に地獄の熱砂レース通称「オーシャン・オブ・ファイヤー」に。 アラビアに上陸してすぐ黒人奴隷の進行に彼らは出遭う。 手足を拘束され自由を奪われた彼らの姿がフランクにスー族を思わせるのか? そして灼熱のレースの中、色んな物語が交差する。 物語最後に民族的な垣根を解放しフランクと分かり合う「王」 自由を求め自らを解放しようとする「王の娘」 欲望を解放し手段を選ばない「英国婦人」 さまざまな困難を乗り越えてゴール直前に2人は挫折する。 英国婦人の卑劣な罠で手負いとなったヒダルゴ…そして疲労困憊のフランク。 傷つき倒れ…動けないヒダルゴに銃を向けて最後を覚悟した。 その時…強敵である純血なアラビア馬に乗った王族がフランクに言う。 「お前が負けるのは神のさだめた運命だ」と。 失意のフランク。 …が、立ち上がるヒダルゴ。 物言わない馬ヒダルゴ…いや、解ってる!お前は確かにこう言っていた。 「あ?誰が動けないって?…寝てただけだぜ…オメーらが遅いからさ…?」 俺様ちゃん、このシーンで侠泣き! 対峙する2馬を尻眼に英国婦人の馬が追い抜いてゆく。 己のプライドを賭けたレースの第3幕(根拠なし)は切って落とされた! 3馬の疾走は手に汗握る!鼻血を噴出しながらも疾走するヒダルゴ! マジで涙が止まら無ェ!止める気も無ェ! レース結果は当然アレだが、順位よりも感動したシーンの応酬!感動の嵐!感動の洪水!感動の隕石!そうだ、フランクは魂を解放した! ゴールの先にある自由の象徴、海。 そこへ走り抜けていく!アラブ人も黒人も白人も… 全てを開放しオーシャンに自由の凱歌を掲げる! そして感動のラスト。本物の解放を得る、本物の友情の名の下に! 【映画の奴隷】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-30 11:57:11) (良:1票) |
11.期待してたものと余りに違う上に詰まらない。ただの馬映画 【am】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2005-09-29 21:52:19) (良:1票) |
10.レースが始まるまでが長かった。ずっとダラダラした展開で物語に入り込めることなく終わってしまった感じです。砂漠の映像は綺麗でした。 【ギニュー】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2005-07-24 21:09:51) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 馬が主演だけに嫌いじゃないですけど、ホースレースならそれだけに集中して作って欲しかった。姫がさらわれて助けに行くなんてレース中にはよしてくれって感じです。カウボーイ(フランク)を異教徒と言うなら、英国女はどうなのよって感じです。実話が元になっているとはいえかなり脚色してるでしょ? でしょ? 【みんてん】さん 5点(2004-11-27 01:43:58) (良:1票) |
|
8.がんばったのはヒダルコだけやん!! 【はりマン】さん 4点(2004-09-01 16:11:06) (笑:1票) |
7.《ネタバレ》 レースまでの40分は退屈です。ヒロインはイケてません。(ずっと顔隠してて欲しかった)さらわれて助けに行く展開にはダレました。全く期待してなかったのに、あまりにつまらないので3点が妥当かと思いきやヒダルゴの演技力とゴール前直線シーン、ラストの馬群シーンには圧倒されまして+2点。 |
6.《ネタバレ》 ストーリーの方は、レースの勝敗が焦点だと思っていたので、中断に次ぐ中断で愛憎劇が延々描かれるのには違和感があった。そして主人公があの傷だらけの愛馬で優勝しちゃうのも納得いかなかった。しかし、砂漠に海に草原に。雄大な映像は素晴らしく、観ていて気持ちよかった。ただ、個人的にこの映画を劇場で観た後、彼女に振られたので二度と観る気にはならないでしょう。 【次郎丸三郎】さん 5点(2004-05-23 03:19:00) (良:1票) |
5.競馬フリークとして血統までハマった事のある者として興味深く拝見できました。ストーリーの裏にある利権と民族のプライドと対立。インディアン、アラブ人、黒人奴隷、英国ブルジョア。征服する者、される側。富と貧困。果たして正統なる血統とは勝ち誇った者だけが主張するものなのか?混血は不浄?ネィティブ・アメリカンと英国人の混血児である主人公の大活躍が、これに一石を投じているように見えてならないのです。 【つむじ風】さん 7点(2004-05-12 03:18:48) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 まず観る前の心構え…「呪われた砂漠」「伝説の経典」は忘れたいところだ。さらに「オーシャン・オブ・ファイヤー」のタイトルも忘れましょう(笑)確かに熱い映画だけどね。自然・馬・人の一体感のあるアクションの何とも言えん躍動感が素晴らしい。アラブ人を美しく撮り「聖なる動物」と「馬の民たち」を伝えるのもとても上手い。またタルい動物感動作でもない。なんというか神からの賜りもののスタンスだ。丁度イナゴと同じなんだと思う。そこには尊いものだという精神がある。全員が悪党のようでいてあまりそう見えないのは馬好き野郎が巻き起こす一大騒動になっているからだ。フランクとてヒーローとは程遠く(むしろダサくてボロボロ)必死に馬の為に仕返しをする姿は一途だ。シークが奪われてあせるお宝は「世界征服の為の秘宝」ではなく「アラブ馬5大系統本」だったりしてちょっと笑えた。レースは馬に過酷だよって思っていた私だが、実は馬好き達は多くの時間を馬を慈しみ優しく可愛がっていることを知った。ウエスタン・ショーの原住民の扱いを見つめるフランクの眼の哀しさは自分を隠すしかない辛さと偏見の存在がよくわかるシーンだ。「人は平等ではない」と言ってしまうのも凄いが、「本当の自分を見る」という場面も筋の通った脚本を感じさせた。フランクは母を否定しているようにみえた。その理由をフランク自身から語られることはなかったけど、(たとえ映画だって)言いたくないこともあるんだ…という表現だと思う。蜃気楼とも幻覚ともつかない母の姿を見たフランクが何を思ったのか。それを私たちは感じるしかない。異文化であったり、民族が違ってもお互い理解して友になれるというのはオマーの存在感ならではの説得力だった。ラスト、フランクがヒダルゴに無言で(心の声を想像)「ありがとう…ヒダルゴ、おまえも自分のあるべき所へ戻れ、さあ行け!」(ヒダルゴの心を想像→)「俺の役目は終わったな…あばよ兄弟!」と見送るシーンは感慨深い。ちょっぴり哀愁ある後味、これが昨今の「ハリウッドアクション大作」とは何か違うものなんだろうな。今残像として思い出すのはヒダルゴのほっぺた。それを優しく撫でる手…ゴール後、海岸でヒダルゴの体に頬をよせるフランク…この古き良きハリウッドテイストが今の時代、個性的に見えるってのも不思議だけど、この余韻いいもんだ。 【ひいらぎ】さん 8点(2004-04-28 21:44:12) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 なかなか楽しめる作品だった。何より砂漠の映像は非常に秀逸だった。馬の演技もびっくりさせられる。ただ、美しく過酷な砂漠の場面を見ていれば、当然、かの『アラビアのロレンス』と頭の中で比較してしまう。おそらく比較されることを前提としているのだろう。意図的に『アラビアのロレンス』を思い出させるような演出をしている部分もあるし、音楽も似ている。前半のストーリーが少し冗長で、早く砂漠のレースの話に入らないかなぁと思ってしまう。だが、マイノリティの存在を圧殺するアメリカを描いてから、アラブへ舞台が移ることで、ネイティブアメリカンの血を引く主人公フランクの前に、異文明社会を上手く展開させている。耳が聞こえない男が発砲した一発の弾丸で、悲惨な虐殺へ発展するエピソードは、現在の国際情勢を鑑みると含蓄があって、なかなか印象的だった。そっと「相手への無理解」ということへの批判が込められていると思う。だから、フランク・ホプキンスが初めて出会うアラブ世界に対して払う驚きや敬意は、素直で美しいと思った。今この時点でも「顔を隠して」生きるしかない人々はいるはずで、子供向けとしては良くできている物語だと思う。また『アラビアのロレンス』と比較するならば、そもそも博学で諜報活動に身を投じ、ナルシシズムに酔いながら行動し、結局はアラブ世界に対して勝手に絶望していくロレンスと、この主人公フランクは非常に対照的だ。私生児であったというロレンスと共通しているように思えた主人公の出生のエピソードは、全く違う方向へストーリーを導いている。もっとも、フランクはひたすら「ただの馬好き」であるはずなのに、途中から西部劇の主人公のような感じになっちゃったのは、苦笑するしかない。その点、ちょっと中途半端。他の脇キャラもかなり中途半端。 ついでに残念なのは、『アラビアのロレンス』でアリ首長を演じて、目眩がするほど強烈で清冽な輝きを放っていたオマー・シャリフが、今回は、確かに貫禄はあるんだけれども、なんとなく「普通の人」だったこと。まあ、どういう意味にしても『アラビアのロレンス』抜きに語れないのが、この映画の難点。 【ルクレツィアの娘】さん 7点(2004-04-25 23:34:38) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 この映画には3つのお得な点がある。(1)「アラビアのロレンス」を映画館で観たことがない私のような人は、砂漠の美しさ、ならびに、過酷さの絵を大画面で存分に堪能できる。(2)ヴィゴ様がピンで主役を張っているため、「ロード・オブ・ザ・リング」のシリーズと比べて、時間当たりの彼のアップの量が段違いに多く、彼を見に行くならコストパフォーマンスにすぐれている。(3)馬、鷹、ウサギ、イナゴなど、動物や昆虫の登場場面が掛け値なしに素晴らしい。以上のようにお徳用の映画ではあるが、よく練られたストーリー、魅力ある登場人物の絡み合いを映画に期待する私としてはちょっと辛い作品だった。必然性の乏しいキスシーンや濡れ場が無いのは、普通は美点のはずだが、この作品に限っては、そういうシーンが欲しくなるほど、ストーリーが薄かった。 【南浦和で笑う三波】さん 4点(2004-04-20 21:37:02) (良:1票) |
1.見終わった後、「あー面白かった!」って素直に言える映画が好きだ。この作品はまさしくその典型例。子供だましのハリウッドお得意アドベンチャー超大作、あるいはLOTRの亜流かと侮るなかれ。波瀾万丈なお話の中に、民族と生き物間の垣根を越えた、友情と信頼というシンプル且つ力強いメッセージが託されている。ヒーローがネイティブアメリカンの血を引いたマイノリティな存在という設定が、映画にかなりの奥行きを与えた。野生馬の「HIDALGO」(原題)は 少なくとも「シービスケット」よりは遥かに名演。ええいっ、大盤振舞いで9点!と思ったが、ヒロインにあまり魅力が感じられなかったのでマイナス1。 |