《改行表示》 5.砂糖を軽くすくい上げ、 すり切る。 スプーンの上に残った分がジョン達にとっての「まっとうな人間」なのだ。 じゃあ、切られ、床に落ちた分は何か... それが、ブランドンなのだ。 どんなに認める人がいようと、愛する人々がいようと...彼らの立場は、まだそんな扱いなのかも知れない。 じゃあ、スプーンの中と床に落ちた砂糖は違うのか? “同じ”だ。 まったく同じ砂糖。床に落ちようが、払いのけられようが、その甘さに違いはない。 “同じ”成分だ。 悲しいことだが、これは一場面で、今日も世界の何処かで、スプーンの上の砂糖はすり切られる。 残酷すぎる一場面が「ボーイズ・ドント・クライ」だろう。 【MAZE】さん 7点(2004-11-17 01:47:24) (良:2票) |
4.「I love men」な私に、性同一性障害の方の心情は理解は出来ないけれど、ヒラリー・スワンクの熱演を見て、痛みは充分に伝わって来た。二時間の間、ただただ痛い。そして見終わった後、人間という生き物が「他との差異」を認められないうちは、「自由の国アメリカ」にも自由はないのだという絶望感だけが残った。長く人類全体が抱える、肌の色による差別、信教による差別といった重いものから、「ちょっと素敵だな」と思った人が、PCのデスクトップピクチャをモー娘にしていて幻滅するという下らないことまで、人間という生き物は、差別をせずにはアイデンティティーが保てない生き物なのだと、改めて痛感した。それを超えてティーナを愛したラナの、可愛くて、少々野暮ったくて、危うくて温かい、新しい生き物みたいな生き方に、生物としての美しさを感じた。ただここまで、娯楽要素を排除して、見る側の胃を痛くするような映画は、反則技だと思う。良い映画ではあるが、早く忘れたいとも思ってしまう。 【ともとも】さん 7点(2003-12-15 22:09:33) (良:2票) |
3.実話やって知ってめちゃビックリしたケド,でも,救われたのは『ラナ』てゆう人物がほんまにおったってゆうコト。ヒラリーが『性同一障害で,病院に通ってる』て言うた時に『私も,完璧な人間じゃない』て返したのは,見てるこっちも救われた。自分がああゆう立場に立った時に,そうゆう風に相手に言ってあげれるんやろか‥。人にはすすめへんと思うケド,ヒラリーと『ラナ』に9点。 【小星】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-11-14 18:28:37) (良:1票) |
2.話の展開の唐突さ、心理描写の不足、障害自体に対する突っ込みの甘さなど、技術的な穴はいろいろあります。しかし、ラストも含めて、作品としてのインパクトは絶大なものがあります。主人公を、聖人君子としてではなく、むしろすぐに遊び回りたがる困った人物として描いているのが、逆に説得力を強めています。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2003-12-28 02:09:05) (良:1票) |
1.ラナがブランドンを人間として愛したってところに泣けてしまう。THE BLUEST EYES IN TEXASを聴くだけで胸が締め付けられます。二人の愛は映画のレイプ等の不快を超えて美しいと私は思うからこの映画は大好き。 【クロエ】さん 8点(2002-09-23 18:23:34) (良:1票) |