5.《ネタバレ》 最近の若い人たちは麻雀をしなくなったと聞きます。4人揃わないと出来ない麻雀より、一人で充分に楽しめるTVゲームがあるからでしょう。お金を賭ける前提が不健康に見えるのかも。でも、麻雀は素晴らしく良く出来た遊びです。配牌とツモによる多彩な展開、自分の手が成長して行くワクワクと役満をテンパった時のドキドキ、相手の性格と危険牌の読み、一発逆転の可能性、そして運。断言します。麻雀は卓上ゲームの王様です(笑)。学生時代によく徹マン(徹夜で麻雀をすること)をした私たちにとって本作はかなり話題になった映画でした。高品格の「あっ、また天和(テンホー)だ」の口調を真似て、ボソボソと「あっ、また平和(ピンフ)だ」なんて言って打ってました。麻雀に家を賭け、女を賭け、最後は九蓮宝燈(チューレンポウトウ)で命まで燃やし尽くす。昇天した高品格を身ぐるみ剥がしてから「家に帰してやろうぜ」と言って運び、土手から転がすシーンが鮮烈です。心臓が止まっていても卓を囲んだ相手は「敵」であり、また、同類への憐れみと親近感、そして自分たちの人生への諦観が見られる名シーンだと思います。一芸にのめり込むと、それが生き様になってしまうのは間々あることですが、麻雀にもそれだけの深さがあると思います。彼らの人生はやさぐれていますが、それでも本作はこの遊技を愛して止まない麻雀讃歌です。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-02-06 05:34:50) (良:2票) |
4.麻雀放浪記という割にはそんなに放浪しない。 どちらかと言うと、権利書が放浪する。 最終的には元に戻ってくるのでハッピーエンドということなんでしょうかね。 死んだら負けという論理が極悪非道で、ほんとは勝ってたんだから勝ち分を家に届けてあげるべきでしょう。 死体なんて届けられても困ってしまうと思う。 そういう非人道的なところが面白いわけですが・・・。 【もとや】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-25 11:27:26) (笑:2票) |
3.原作の世界観を、よくぞここまで忠実に映像化したなという感じ。温度や湿度までそっくりそのままです。少ない登場人物それぞれのキャラの立ち方もすばらしい。生産性ゼロ、社会貢献度ゼロでありながら、「やむにやまれぬ麻雀魂」がひしひしと伝わってきました。「まゆみ」はいかにも男が思い描く理想の女性象という感じですが、「ママ」はリアリティがあってよかった。加賀まりこを初めて「女」として認識しました。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 9点(2013-10-20 02:00:54) (良:1票) |
2.効果音が殆どなく、やや殺伐として物語は進む。戦後の日本はこの映画程乾いた感じではなく、もう少し色があったとのことだが、イラストレーターである監督は、見事な脚色でこの時代の世界感を描いた。学生の頃、麻雀にハマった自分としては、史玉の作品である。格闘ゼロの真田の坊や哲、誰も食えない高品格の演技、圧倒的な存在感のドサ健と情夫。もう作れない作品のひとつと思っています。 【たきおか4号】さん [DVD(邦画)] 10点(2013-04-23 22:06:58) (良:1票) |
1.麻雀を、単なる絵合わせ状態なプレイしかできない私(ええ~?なんでアガれないの?どーして?全部3つずつ揃ってるのに?)としては、この映画の麻雀シーンの流れはちっとも読めず、当然そこを楽しむ事はできず、だからモノクロで再現された戦後の匂いを味わうばかりという感じでした。クライマックスの重要なトコでもぽか~ん、とするばかりですからねぇ。ノスタルジーが基調になってるの?って感じの物語、映像表現はちょっと後ろ向き過ぎな気がしました。80年代という時代に、この映画の表現が適切だったんでしょうかねぇ? 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 5点(2004-01-03 23:37:25) (笑:1票) |