9.《ネタバレ》 ロックの寓話とサブタイトルからしてかっこ良い。文句なしのかっこ良さである。オープニングの音楽の素晴らしいリズム、かっこ良さ、音楽だけでなく全てにおいてこの映画はかっこ良く、男が男に惚れる映画である。1980年代、バンザイ!的な臭さが同じ時代を生きてきた者としては自分の青春時代の1本である。主演のトム・コーディ演じるマイケル・パレ、かつての恋人でありロック歌手であるエレン(ダイアン・レイン)のかっこ良さとセクシーさ、更には男ぽくて女気ゼロのマッコイ(エイミー・マディガン)のかっこ良さもこの映画をよりかっこ良く見せてくれている。そして、忘れてはならない悪役、エレンを誘拐する暴走族グループのリーダー、レイヴェン(ウィレム・デフォー)のかっこ良さ、トムとレイヴェンの二人だの対決の場面、仲間達に絶対に手を出させないで戦う素晴らしさ、この映画はアクション映画だけど誰も死なない。一人も死なない珍しいアクション映画である。そこがまたこの映画の素晴らしさである。全てにおいて何から何までやたらかっこ良くてたまらない映画として、一生忘れることの出来ない映画である。映像、音楽、役者達の文句無しのかっこ良さ、何度も言うようにとにかくかっこ良い。私にとってかっこ良い映画は何か?て聞かれたら真っ先にこの映画のタイトルを挙げます。何度も何度もビテオやDVDで見てはその度に痺れるほど熱くなれる映画をこの度、午前十時の映画祭で劇場で見れたことが何よりも嬉しい。好きで好きでたまらない映画です。 【青観】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-06-19 22:34:36) (良:3票) |
8.《ネタバレ》 街角で点滅するネオンサインと蒸気がもわもわっていうのがウォルター・ヒルのイメージ。憧れたよ、この映画の世界。エレンは舞台からレイベン達にさらわれ、ベッドに縛り付けられ監禁されるのだけど、下着はちゃんとつけてるし(確か)唇奪われる以外手荒なことはされていないようだし(多分)なんてさわやかな不良達なんだ、と感心したのを記憶している。だったら私も一度位さらわれてみたいな、誰か助けにきてよ!と乙女心がときめいた。ビジネスとして昔恋人だったエレンを救出するなんて、クールだよ、トム・コーディー。タフな女助っ人のマッコイもいい味だしてた。で、何に一番しびれたかというと、エレンのキラキラ真っ赤なステージ衣装!前から見るとシンプルなワンピースなんだけど、後ろのファスナー全開なんだな、こりゃ。当時若さと勢いはあったから真似したくてしかたなかった。でもやんなくてよかった。そんなことしてたらこの映画は“若気の至り・青春の悪夢編”の一本として私の記憶の中でお蔵入りしていただろう。多少なりとも常識をもちあわせていてよかった。 【宝月】さん 8点(2004-02-06 16:19:21) (笑:3票) |
《改行表示》 7.ウォルター・ヒルが少年期に好きだったものをブチ込んだ作品ということなのですが、確かにロックにバイクに軍隊上がりの凄い奴と、アメリカの男子の大好きなものが目いっぱいに詰め込まれています。さらには、物語は極めてシンプルであり、敵は同情すべき背景を持たない純粋悪だし、主人公の恋敵は粘着質の嫌な野郎で、理解の簡単な勧善懲悪の物語に徹しています。また余計な陰惨さは与えないよう、誘拐されたヒロインが暴行されたりはしないという青少年に対する配慮もばっちりであり、まさにアメリカの若い世代に全力でアピールした作品であると言えます。 そんなサービス精神満載で制作されたにも関わらず、アメリカではウォルター・ヒルの前作『48時間』の1/10程度の売り上げに留まるという大コケをしており、観客からは完全にソッポを向かれてしまいました。10代しか喜ばないような浅い内容であるにも関わらず舞台は50年代風の街に設定されており、若者を喜ばせたいのであれば世界観が古すぎたし、おじさんたちの懐古趣味に付き合いたいのであれば大人の鑑賞にも耐える内容にすべきだったし、どの観客の方向にも振り切れていない中途半端さが良くありませんでした。 現在の目で見ると、キメキメでやっていることが心底ダサく感じるという問題もありました。私はこの映画の世代ではないためか、冒頭のライブで「おぉ、ダサい」と感じてしまい、そこから先は全部ダメでした。楽曲がダサすぎてダメな場面もあれば、楽曲は悪くないのに演出がやりすぎてダサい場面もあって、基本的にはずっとダサかったです。また、主人公への恋心が募るほどに男勝りな態度に出てしまうサイドキックと、そんなサイドキックの思いにまったく気づかない鈍感なヒーローという図式にも悪い意味で80年代っぽい古臭さがあったし、作風に合わせて当時の若者言葉に寄せた日本語字幕(担当したのは女帝・戸田奈津子さん)もダサさを余計に助長していました。 当時、CEOのマイケル・アイズナーが旗振り役となった「ハイコンセプト(内容を一言で説明できる分かりやすい企画)」により売上を拡大したパラマウントの手法をユニバーサルが真似て作ったのが本作だったのだろうと思います。脚本が悪すぎるという指摘はあったものの、「本作については、脚本の出来は問題ではない」とジョエル・シルバーが言っていたという話からもそうした製作者側の意図は推して測れるのですが、パラマウントがエイドリアン・ラインやトニー・スコットといった高い映像感覚を持つ監督を使っていたのに対して、本作はウォルター・ヒルという泥臭いタイプの監督に任せてしまったことが、そもそものボタンの掛け違いだったように感じます。 さらには、ウォルター・ヒルが監督しているのにアクション映画としても締まりがないという大問題もありました。まず眠たそうな顔のマイケル・パレでは軍隊上がりの凄い奴には見えないし、またウィレム・デフォーは顔のインパクトでこそマイケル・パレを圧倒しているものの、サシで勝負させるとめっぽう弱く、強そうに見えないヒーローが顔色一つ変えずに見掛け倒しの悪党を終始圧倒し続けるというアクション映画では、さすがに面白くなりません。 さらには、暴走族に誘拐されたヒロインが恐怖の表情を見せておらず、このことが救出劇にエモーションが伴わない原因となっています。ダイアン・レインは本作を含む複数作品の不振により一時期は引退状態にまで追い込まれましたが、確かに本作では顔が綺麗なお人形さん程度のパフォーマンスしか見せられておらず、これでは女優としてのキャリアの仕切り直しもやむを得なかったかなと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 4点(2018-07-09 18:46:08) (良:1票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 話の内容は薄っぺらで安直です。 しかし、本作はロックンロールのお伽話です。 「カボチャは馬車にならないだろ~。」と、ツッコまないようにお伽話に余計なツッコミは野暮です。 他のレビュアーの方も書いていますが、この映画は「カッコ良い」です。 どーしよーもなく安っぽい言葉ですが、私が映画を見る上では、結構重要な要素です。 高揚感のある挿入曲は勿論ですが、それぞれの登場人物が自分達の美学に従って行動していて、それが結構みんな筋が通っている所が見ていて気持ち良いです。 敵役のレイヴェンでさえも魅力的に描かれていますし、普通なら単にコメディーリリーフ的なキャラクターのビリーの外見と、台詞と態度のギャップには最初は笑ってしまいますが、話が進むに連れて「漢」すら感じさせてくれます。 あの根拠の無い自信から来るいちいちカッコイイ台詞や態度は最高です。 劇中では一番好きなキャラクターです。 エレンが唯一、恋と夢の狭間で揺れていますが、それが作品の叙情的な部分と成って物語に起伏を与えています。 お伽話にぴったりの綺麗なお姉さん的なヒロインですが、肝心のステージで歌い始めると途端に貧弱に見えてしまいました。(勿論、歌は吹き替えです) ジム・スタインマンの曲とホーリー・シャーウッドのボーカルに負けてしまっている印象です。ミリ・ヴァニリを見習って欲しいです。 また、今回久しぶりに見たのですが映像が結構良った事に気付かされました。 デヴィッド・ボウイのジギー・スターダストのアルバムジャケットの様な雰囲気の夜の街や、トムとレイヴェンの決闘でのボンバーズと市民の大集団の対峙シーンなどは迫力とカッコ良さが有りました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-19 18:17:24) (良:1票) |
《改行表示》 5.時代の空気を色濃く纏って見事にハマる映画がある。これはまさに80'sの映画。当時だからこそ打ち上がる一発花火。残念ながらリアルタイムでは見逃してしまった。当時一緒に盛り上がりたかったなあー。ダイアン・レインもの凄い人気だったもんなあ。 30年という時に洗われると、お話のクサさ、ベタさ加減はもとより、D・レインの横顔があまり良くないなあとかM・パレの髪型が看過できないとか気付いてしまうのだ。無法のアウトローキャラなのに当時大流行のbratpackな髪型かあ。無骨な男のチョイスじゃないでしょ。おしゃれカットだもん。 音楽は、まだ生きている。華があってストレートなロック、聴いててわくわくする。 一本気な男気質のW・ヒル節を堪能するなら“ウォリアーズ”の方がおすすめ。シンプル故に、時代に流されず骨組みがしっかり残っています。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-10-28 00:29:13) (良:1票) |
4.歌の場面の多いシンプルなストーリーのアクションドラマです。時代背景は1950年代位でしょうか、導入部から一気に引き込まれました。登場人物のキャラクターが強烈でノリのいいロック映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-26 20:40:25) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 やってることは(同じ頃に?)日本でも流行った不良映画と似たような感じなんだろうけど、テンポが良くてなかなか面白い。そして圧倒的に音楽が良い。エレンと黒人グループの歌声はお金を出す価値があるというものだ(どっちも吹き替えらしいけど)。あとはマイケル・パレの美男子ぶり。これに対し、ライバルのウィレム・デフォーはダサい格好をさせられて可哀想である。いろいろと80年代だなーって感じ。まあ嫌いではないかな。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-31 00:01:17) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 それはそれは美男な酒飲みマイケル・パレが、悪のボスにさらわれたロックのミューズの元恋人ダイアン・レインを救いに行くんだよ。美男美女、酒、音楽、ケンカ、車とベタベタ王道な青春恋愛ストーリーの要素を全て満たしておられる。いやー、文句ないわ。このように、ストーリーの筋道なんかあてにせずに「ビジュアル」「サウンド」だけでドーパミン放出させてくれる作品を楽しむのも、映画の醍醐味なんです。でもこの監督、最後のTonight Is What It Means To Be Youngを唄うメンバーがライトを逆光にしてシルエットに映るシーンだけを撮るために、この一本を作ったんじゃないかと思うくらいあの画は最高だなあ。 【りゅうちゃくん】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-04-23 02:36:38) (良:1票) |
1.この作品は私の人生でNo.1の映画です。これはたぶん死ぬまで変わらないでしょう。もちろん当時映画館で観た衝撃が残っている物なので、最近になって初めて観る人はたぶんやや古くさい感覚が残るかもしれません。でもリアルタイムに映画館で観られた私ははっきり言って幸せ者でしょう。大袈裟かもしれませんが、私にとってはそんな映画です。既に100回以上観ています。 ぶっちゃけトム・コーディーを鑑賞映画になりつつ。男臭いのが好きな方には特にオススメします! 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-07-21 21:21:36) (良:1票) |