12.《ネタバレ》 深田恭子、土屋アンナという主演の役者に興味がない上、ロリータファッションには嫌悪感を覚えるし、ヤンキーにも抵抗感がある。つまりこの映画を見たいと思う要素が自分には皆無である。なので見る前はたぶん自分には合わないだろう、つまらないだろうと思って全く期待していなかったが、それなのにいざ見始めると気がついたらのめりこんでいる自分がいたことにビックリ。中島哲也監督の映画を見たのはこれが初めてだったのだが、アニメやCGを多用していたりして映像にかなり凝っていて、しかも大林宣彦監督なんかと同じでCM演出家出身ということもあってか、その絵作りがとてもうまく、また演出もよかった。登場人物とキャスティングに関してもミスキャストが一人もおらず、みんなはまっている。特に主演の二人のはまり具合が絶妙で、中でも桃子役の深田恭子は今まで何本か見てるけど、はまり役と言えるものを見たのはおそらくこれが初めてだろう。クライマックスで別人の如くキレるシーンは痛快。ハイテンションでバカバカしく笑える前半から女同士の友情ものへと転換する後半、この後半に持っていくところまでにドラマ的にもう一山欲しかったところだが、それでもこれがなかなか良くてほろっとさせられる。挿入歌として流れる「美しく青きドナウ」などのクラシック音楽や尾崎豊の楽曲の使い方もうまい。とにかく今まで食わず嫌いだったのがウソのように面白い映画だった。最近の日本映画では間違いなくエンターテイメント映画として成功している一本だと思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-08-11 02:41:02) (良:2票) |
11.《ネタバレ》 最初に車にはねられるシーンでは桃子は生を諦めている。淡々とした、イチゴと知り合う前の桃子としてのモノローグ。そして、今までのいきさつを視聴者に紹介する流れとなる。そこでイチゴとの友情が語られる。イチゴを助ける途中だったということが再認識され、桃子は起き上がり、何事もなかったかのようにバイクにまたがる。イチゴとの友情がなければ、あのまま死んでいたと思う。イチゴを助けるために生き返ったというシナリオに唸った。 アニメの挿入などの工夫や映像だけが魅力ではない。 「僕は友達より、仕事を優先させたため友達がいない。僕のようになってはいけない。イチゴさんを助けてあげなさい」という正統派名台詞もあるし充実の内容。変わり者の桃子は実はしっかり自分を持っている強いやつ!!あの生き方は感心するな~。 最後泥まみれになりキレた桃子の映像に「私は18世紀のおフランスに生まれたかった」という音声がツボ。 ●以下マイナス点。「なんであんな嘘みんな信じたんだろう」という桃子に、「ほんとが入ってるからだ」というイチゴの鋭い洞察は、なるほどとも思ったが、映画としてみると唐突に感じる。 きききりんの演技はちょっとやりすぎ。土屋アンナの演技も穴があったし、面白そうだからという理由で父親を選んだという脚本もちょっと納得いかない。 【承太郎】さん [DVD(吹替)] 8点(2005-11-07 23:30:20) (良:2票) |
10.面白かった!深田恭子と土屋アンナはハマり役でした。樹木希林や生瀬勝久などの脇役陣も最高!シベリア超特急のTシャツを着た水野晴郎が出てきて爆笑しました。 【ギニュー】さん 8点(2004-06-18 22:39:08) (良:2票) |
9.《ネタバレ》 いい意味でバカっぽくて楽しい。 演出が『嫌われ松子の一生』と似てるなと思って観ていたら、同じ監督の作品だった。 あちらはとても切ない気分にさせる良作だったが、こちらは同じ良作でも爽快で痛快な青春もの。 小ネタのセンスが良くて何度もニヤリとさせられるし、なにより主演二人のキャラがいい。 深田恭子と土屋アンナがロリータ少女とヤンキー娘にこれ以上ないくらいハマっている。 特に深田恭子の魅力がたっぷり。 勝手な先入観で今まで見るのを敬遠していたのだが、漫画チックなおもしろさで予想外に楽しめた。 幹となるストーリーに少し物足りなさは感じるものの、キャラと演出のセンスの良さで補えた。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-03-13 22:25:06) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 とにかく深キョンがかわいい。妖精といっていいくらい。 この年頃の深田以外にはありえないような、絶妙のキャスティングでした。
内容は、なんか男の友情ものを見ているような感じ。 宮迫はちょっとうっとうしかった。
映像の切れはすごくいい。悪ふざけはあくが強すぎる。 でも、作品としてはきれいにまとまっている。 流れる無名の曲(俺が知らないだけ?)も。いい感じだった。 個人的には、中途のアニメがちょっと違和感だった。
エンドロールもなかなかよかった。
劇場で見なかったのが惜しまれる。
映画の予告編や、DVDの表面のパッケージに騙されちゃいけない。 しっかりとしたいい作品です。 【ひであき】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-09-23 18:47:03) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 「仕事と趣味」という別テーマをメインストーリーに絡ませ、ご都合的に処理してしまっているのが唯一の不満(イチゴを助けに行くのでスケジュールを守れないという桃子の主張に、自分は仕事を優先させたから友達がいない。だから友情を優先させるべきだ、と許容する社長)。
思いっきり説明して処理される登場人物プロフィールや各々の背景は減点対象とも言えますが、演出のおかげで飽きさせない(やっぱりやり切ってるのがいいんでしょうね)。 【カラバ侯爵】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-10-28 03:57:45) (良:1票) |
|
6.友達に薦められてられていてやっと観ました。観てよかった!いわゆる普通という場所からはドロップアウトしている二人が、表現のベクトルは違うけれど強いものを持って立っている。だからこそヤンキー&ロリータでも友情が芽生えたのではないかと思います。自分の周りで考えてもそうで、同じような格好をして、同じような事してるから友達って感じでは無いですから。土屋アンナ嬢の演技はとてもかっこよかった。(今回は演じるキャラクターがハマっていたからかも知れませんが)今後の出演作に期待します。 【にーな】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-01 03:28:54) (良:1票) |
5.ほんわかであたたかな気持ちになれる良い映画だった ただ一つ気になったのは桃子がウンコ踏んじゃったって言ってる所、ウンコじゃなくてウンチだろうが 【ぺぷとりじ】さん 8点(2005-02-01 19:01:25) (笑:1票) |
4.久々に邦画で納得のいく出来上がりの映画に出会えました。いいじゃん、これで。邦画独特の余分な台詞回しや、簡単な事をいかにも難しくみせて高尚に見せよーとする稚拙な演出等がなくて、本当にすっきりと映画を楽しむ事が出来ました。役者連中がみんな個性的で、そしてはまり役でしたね。ちゃんと普通に考えて、しっかり作ればこんな作品を日本だって作れるところに少しだけ日本映画の将来に希望が持てた・・・というのは大袈裟すぎでしょうか(笑)。ず~~~っと稚拙な邦画を見てきて、がっかりさせられ続けていた私としては、本作はどうしても評価してあげたくなってしまいます。 【はむじん】さん 8点(2005-01-14 20:21:18) (良:1票) |
3.「アメリ」の映画文法を見事にアダプテーションし、猿真似ではない日本ならではの、そして「今」だからこその第一級青春エンターテインメントに仕上げた傑作。本作で特筆すべきは、邦画にあるまじき徹底したリアル感。奇天烈な登場人物、単純なストーリー、過剰なファンタジー演出が空疎に見えないのは、そのドラマが我々の住む実在の空間で進行するからに他ならない(架空の町でも、架空のスーパーでも、架空のブランドでも、どれか一つが登場した途端にこの物語は陳腐になってしまう)。アンチお友達主義のテーマを孕んだ真の友情物語も素晴らしい。ダサいと感じるのは他人の目を気にしてるから。他人の目を気にしない人間は、それだけで充分イケてるのです。個人的に、これは2004年度のNo.1候補です、8点献上。 【sayzin】さん 8点(2004-12-02 00:35:27) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 しょっぱなから、牛久大仏が登場するあたりでもうヤラレました・・・。ヤバイですね。 優れたCMクリエイターである中島哲也監督の心意気やコダワリが、びしびしと感じられる快作。内容はどうであれ、これだけのエネルギーを感じさせる映像世界と、キャスティングを実現させたパワーには過去の名作も真っ青でしょう。画面の隅々まで行き届いたチープな笑いを誘う小道具の数々も見ものです。 土屋アンナが意外にも好演していて驚きました。ヤンキーと大人しい女の子をちゃんと演じわけてるし。 深田恭子が啖呵を切るシーン、できればダメ親父のDNAを受け継いで全部を尼崎言葉で言えばおもしろかったかな。本田博太郎が相変わらずの怪演で笑わしてくれました。水野晴郎も反則でしょう、アレは(笑)。 何はともあれ濃い味つけながら、テクニカルではない単純明快な笑いを追求したその姿勢に感動しました。 お前目からナニだしたァ~!? 【トト】さん 8点(2004-07-27 13:31:07) (良:1票) |
1.ヒトは1人で生きていけない。だけど、突き詰めればボクらはいつも独りだ。 だから僕らは悩んでいる。晴れる事の無い矛盾を胸に抱きながら。
否!
そんなムジュンを、フカキョンの啖呵が切り裂いていくっ!
誰かの痛みが痛ければ、誰かの幸せを喜べれば、そこにあるのは紛れも無い友情だ。 ロリータとヤンキーでも、フリフリと特攻服でも、月と太陽でも関係ない。
下妻発、ピンクの稲妻物語が、緑色の日本を激震させる! ! 【紅蓮天国】さん 8点(2004-05-29 15:07:23) (良:1票) |