4.ウォン・カーウァイ作品の中でも極めて評価の悪い作品になるようだが、これがけっこう好きなのだ。内容は無視。『花様年華』の続編なんてことも無視。まず豪華女優陣を堪能しましょう。健気なフェイ・ウォンの涙。勝気なチャン・ツィイーの涙。孤独なコン・リーの涙に心打たれましょう。一瞬しか出てこないキュートなドン・ジェを見逃さぬように。架空の世界に登場するカリーナ・ラウとマギー・チャンに魅了されましょう。そしてここにもメインで登場するフェイ・ウォンの、唇のラインが美しい横顔にノックアウトされましょう。中国の女優は素晴らしい。鈴木清順がチャン・ツィイーを起用したのは今の日本にピンで主役を張り、画面に映え、存在感があり、さらに色気がある女優がいないからなのかも。そう思ってしまうくらいに中国の女優は素晴らしい。そんな女優たちが総出演ですから。女優と同時に赤や緑に彩られたクリストファー・ドイルの究極の映像を堪能しましょう。過去の彼の作品と比べてもこれが最も美しい映像だと思います。木村拓哉は無視してください。こき下ろすほど悪いとは思わないのですが、そこに映っている人が「木村拓哉」であるということだけで、我々日本人が持ってしまった既成概念をどうしても拭えないから。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-04 14:36:20) (良:1票) |
3.トニーレオンかっこよすぎ。こんなにも女にパンストを贈る様が似合う男は見たことがありません。ストーリーにも他のキャストに関しても触れたいことは山ほどありますが、とりあえずこれは「トニーがパンストを贈ったりフッたりフラれたりする話」でいいんじゃないでしょうか。それだけで成り立つもの。 【凛】さん 7点(2004-11-26 15:18:55) (笑:1票) |
2.映画の感想の前に、私もトニー・レオンについて語りたい。下のレビュワーの中にも語られていましたが、本当に色気という言葉の似合う男。顔はもちろんですが、背中に哀愁が漂うんですよ。甘いセリフなんかなくても仕草や立ち姿、煙草の燻らし方、語りかけるような瞳、すべてが官能的。トニーは私が理想とする「大人の男」像です。 さて、映画の方ですが、この時代背景にトニーなくして何を語る?と言える位のハマリ役。愛とか恋とかいう物語ならば、私は色気を求めます。自分がしてきたお子様恋愛とはかけ離れたロマンスの世界。前作の「花様年華」も同様、この物語もそういう世界に私を引き込ませてくれました。一人の女性を愛し、別れが来て、それでもずっとその人だけを愛している。他の女性を抱いても、愛することは簡単に出来ない。それだけ男の失恋の傷は深いものなのでしょうか? キムタクの語りから始まるこの物語、近未来小説の話がもう少し長い方がいいと言われている方もいますが、私はこの場面はもっと短く簡潔に一番最初にもってきた方がよかった気がします。 年月の流れが順を追ってないので、合間にちょこちょこ入るよりは、その方が観やすかったかなと少し思ってみました。女優さん一人一人にストーリーがあるのですが、私が特に好きだったのは、コン・リーとの物語。映画全体は、音楽・背景・衣装・カメラワーク、どこをとってもカーウァイの世界炸裂です。この映画は「花様年華」の続編という事で、確かに前作を観てからこの作品を観に行った方が、ストーリーはわかり易いと思います。私は「花様年華」の方が断然好きですが…。 |
1.久しぶりに映画館に行って、久しぶりにスクリーンに向った。事前の情報はほとんどなくて、ウォンカーワァイ作品と言うことと、キムタクが出ていると言う事くらいは知っていた。カーワァイ作品はけっこう観ているつもりだけど、これまであまり上手く理解しているとも思えない。他の作品の過去の自分のレビューを読んでみると、理解できていないことがよくわかる。正直に言えば、あまり期待していなかった。カーワァイ作品に期待するのは精神衛生上よくない。基本的に期待は裏切られる。コンセプトはよくわからない。メインキャストクラスの人間が数分の出演時間で終わったりする。そんな感じで、僕はスクリーンに向った。関係ないが、僕は映画を観ていると右手の人差し指の第1関節と第二関節の間を噛む癖がある。この癖には二通りの役割があって、一つは眠さをこらえるため、一つは興奮を抑えるためだ。この映画を観た後は僕の右人差し指には大きな歯形がついた。眠かったこともあり、興奮したこともあり、けっきょく二つの理由から僕は終始人差し指を噛みつづけた。冗長だという意見には、やっぱり反論できない。かといってこの作品を90分にまとめることができるかと言えば、僕は無理だと思う。削るべきエピソードはみあたらないが、しかしどうしようもなく長くも感じた。僕にはカーウァイ監督の映画に明確な答えなんて出せないだろう。彼の映画を必死になって語るのもなんだか恥かしい。だけど、たぶん僕はだらだらと彼の映画を観つづけるんだろうな。そんなことを思った。 【fero】さん 7点(2004-11-01 02:33:55) (良:1票) |