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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 644
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ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  あれ 《ネタバレ》 
ごめんなさい。まだ観てる途中なんだけど、あまりに展開が面白くて、あまりにクララ・ボウが可愛くて、あまりに予想外のガッツ・ストーリーで、この感動を忘れぬうちに…と書き込みに来てしまいましたわ。  (詳細はブログにて)
[インターネット(字幕)] 10点(2008-11-30 19:38:22)
2.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
いっやあ凄かったべよ、吐き気が。周囲の席をコッソリ見回してみたけど、全員さりげな~く口元に手を当ててさぁ。体調万全で臨んだオイラでも、中盤以降は胃がでんぐり返りそうだったべ。あの宣伝はダテじゃねえべよ (詳細はブログにて)
[映画館(吹替)] 10点(2008-04-06 17:38:33)(良:1票)
3.  Gガール/破壊的な彼女
わぉ! みんなすまんこりゃもう10点だぜぃ! ライトマン節全開、全てが強制的に「ほどほど」の枠へ納められ、どんな危険な暗喩も明るく、楽しく笑えて観れる。加えて今回はスケールの違いから来る笑いがとって (詳細はブログにて)
[DVD(吹替)] 10点(2008-01-01 12:57:08)
4.  世界最速のインディアン
去年からオーストラリア・ニュージーランド映画が大好きになってきているんですが、これは直球ド真ん中のオージーテイスト。 ピストン作りの、ほとんど錬金術まがいのやり方がツボでした。本作の1世紀前には本当 (詳細はブログにて)
[映画館(字幕)] 10点(2007-06-19 18:20:25)
5.  パフューム/ある人殺しの物語
こりゃオイラにゃ書きようがないよ(泣)! まいりました。 一応、原作持ってます。出版された時は大評判でしたからねー。途中でやめちゃった(まだ、なめし皮職人にもなってない時点でやめた)のが悔やまれます。家に帰ったら探して読もうっと!
[映画館(字幕)] 10点(2007-03-27 22:09:55)
6.  ハッピー フィート 《ネタバレ》 
これこそはネタバレできん作品。 魂を抜かれました。本当です。  でもま、完全に意味不明なネタバレは書いとくか。 社会生物学というジャンルがありまして、この中ではオイラはウィルソンは信奉するけど、リチャード・ドーキンスは嫌いです。そして科学的におかしい部分があったとしても、コンラート・ローレンツの生き方は凄いと思ってる。顕微鏡を生涯の恋人に決めたような、スティーブン・グールドもステキだ。 ああ、なんていう詩的なディスプレイ。詩的な歌。利己的な遺伝子が生き方を決めるんじゃないよ。誰かが発見した新しい生き方が社会に受け入れられる時、社会全体が変わるんだ。有機化学的にも、行動・文化の上でもね。 その意味では、新しい行動生物学の枠組みの中にありながら、既に葬り去られた今西説的な側面も持つ映画でした。これは生命の本質を描いた恐ろしく詩的なSF作品です。 大半の人は、そうは観ないだろうけど…。
[映画館(吹替)] 10点(2007-03-26 19:18:02)
7.  ドッジボール
激しく困った。こんな映画でレビューに困るとは思わなかった(笑)。4±4点って事で。もしかしたら8点かもしれないし、0点かもしれない。深い意味があるのかもしれないし、ないのかもしれない。オーディオコメンタリーでさえも本音を出さないので、製作意図を図りかねる(しかも2バージョンもありやがる! …隠しバージョンは疲れて聞いてない…)。こんなに煙に巻かれた映画は初めて。ある非常に限られた意味で、本作はミヒャエル・ハネケ作品を超えたのかも知れん…いやいやそんなバカな(笑)…あああああ~頭痛が~!  ●2007/6/3 追記: あれからもう十数回観返した。なので、そろそろここで断定する事にします。本作は10点! この、ギャグのバランス感覚と密度、夫婦の配役、キャラクターの巧さ…完璧です。 オイラが一番好きな、笑うに笑えないコメディーのド真中。
[DVD(吹替)] 10点(2006-08-21 08:15:19)
8.  13ウォーリアーズ
今年になるまで、「クライトン作品ってほとんど映画化されたけど、何で『北人伝説』やんないの? 安く撮れそうな割にはあんなにスケールでかいのに…」などと一人ボケてたオイラです。先日このページで頭悪そうなキャストで映画化されてるのを知って、顔面蒼白。クライトン・ファンとしては申し訳できまへん。よよよ…。 《初回感想》いっやあ男らしいなあ製作サイド(笑)。原作読んでない観客完全に切り捨ててるもんなあ。一応、ホモ・サピエンスの存亡を賭けた戦いなんだが、解説ゼロで来るとは恐れ入りました…でもね、《母》の飼ってるヘビが一匹だけつうのは個人的に減点ですぞ(謎)。あと字幕! 「ヴェンデル」って何だよ「ヴェンデル」って! 北欧訛りっすか? なおさら一般客ワケわかんねーよ(追記:imdb で調べたところ、クライトンがわざとバイキング訛りにしたらしい…男らしいぜ)。さて、週末になったら吹き替え版でじっくり内容チェックするか。
[DVD(吹替)] 10点(2006-07-28 03:28:51)
9.  ステップフォード・ワイフ(2004) 《ネタバレ》 
もちろん、映画全体としてはもっと点は低いよ。でも監督はフランク・オズだからね。子供時代からの刷り込み、贔屓の引き倒しで点を入れるしかないのれす(2006/7/23、9点に下げます…サスガに…)。知ってる人は知ってると思うけど、一応書いときます。フランク・オズはセサミストリートのクッキーモンスターを演った人。バートもやってます。ジム・ヘンソンの片腕で、『ダーク・クリスタル』の監督ですね。 何を言いたいかというと、この映画、久々にセサミストリート感というかあのバカバカしい感じが戻ってきていて、オズならではのマペットっぽい笑いがあちこちに詰まってるんですね。二コール・キッドマンの「ハァ?」ってな眉根の寄せ方、まんまレディコミ四コママンガの実写版ですわ。そういうとこがいちいちツボに入りまくって、話が面白いってワケでもないのに、ボディブローのように効いてしまいました。もうおかしくって立ち上がれませんがな。まあ一番最高だったのはDVD収録の未公開シーンですがね。ステップフォード・ワイフの正体が、50年代テイスト満載のオール電化人間! こりゃ奥方というより100%メイドロボです。大爆笑。無茶を承知で、カットしないで欲しかったなあ…所詮、オズ・テイストのセサミムービーなんだからさ…。 他方、びっくらこいたのがテーマ。オイラが見る限り「夫婦」とか「主婦業」を中心にしてるワケじゃないです(あえてゲイを持ち込んだのは、そこに気付いてもらうためだと思いまっす)。ブッシュ政権下のアメリカのミョ~な嘘臭さ、怪しい健全さ、その背後にある「弱者を組織化して私兵に仕立てる」仕組み。表立っては描かれていないけど、背後に漂う「イジメ」の香り。このあたりは日本が一度通って来た道なので、もしかするとアメリカ人よりも気付きやすいかもね。マジメすぎた『Vフォー・ヴェンデッタ』を見て損した分を取り返した感じで、気持ちよく笑えました(グレン・クローズって、ブッシュの奥さんに似てるし、言ってる事がまたソックリだしねぇ)。
[DVD(吹替)] 10点(2006-06-29 23:23:01)
10.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) 《ネタバレ》 
本当は製作開始を聞いた頃から、本欄への一番乗りを狙ってたんです。アメリカでの評判の良さに期待も膨らませてました。本当に映画館で見たかった。原作を手にしてから二十数年、この時をどれだけ待ち続けていた事か…仕事のバカヤロー。公開初日どころか封切り自体も見に行けなかったなんて…『チーム★アメリカ』なんて見に行く必要なかった。『キング・コング』と取り替えたっていいよ。去年のあの期間、なぜ連日連夜徹夜になってしまったんだ…と、以上はただの愚痴でした。で以降はH2G2マニアな感想。 支離滅裂な原作を、本当にスッキリよくまとめました。よもや、アーサーとトリリアンがラストでキスするなんて思いもよらなかったですよぉ。宇宙の全てを踏み台にした、シンプルなボーイ・ミーツ・ガール! ダグラス・アダムズが死の間際まで脚本に手を入れ続けたというだけのコトはあります。 笑ったのはヴォゴン人の受け付け! 順番待ちの宇宙人に混じって、ちゃっかりBBC版のマーヴィンが右往左往してます。タイトルのBGMもBBC版を使ってるし、ヒッチハイク・ガイドのBGMも同じ。加えて言えば冒頭の日の出の映像やアーサーの家を写すアングル、パブの造りまで同じでした。なんかもう壮絶に「H2G2マニアック」な映画です。25年間企画を練りつづけた(実際、BBCテレビ版の直後にハリウッド映画化の企画が立ち上がっている…『A.I.』より企画としては長い!)成果が、プラスに働いたんだと思います。 もっとも、原作の1巻目しか消化されていないので、宇宙の果てのレストランネタや、強烈なゴルガンフリンチャム人会議ネタとかが見れなかったのが残念ですが…脳を奪われそうになった時のアーサーの返事が、その辺のネタの人類ダメダメ感をうまく集約してくれてました。ある意味、残りの展開が全てあの長ゼリフに詰まってる感じです。 本当にいい脚本を残してくれました。ダグラス・アダムズ、お疲れさまです。そして安らかに…。
[DVD(吹替)] 10点(2006-04-15 12:35:48)
11.  イーオン・フラックス(2005)
みんな悪りぃな。かつてないほどに満点のSFだったぜ。 各シーンの行間に覗く奥行きの深さを「ずさん」の一言で看過するなんて、そりゃ俺には無理だわ。これはマジモンのSFだ。70年代風でちとクタビレてはいるが、この数十年間語られて来た頭でっかちのテーマ主導型特撮作品よりは間違いなく面白い。もちろんクライマックス以後のストーリーはクズなんだが、この映画の価値はそこにはない。 以下にキーワードを挙げておくので、どれかにピピッときた御仁は見てみるのをお勧めしておく(ただ本作は別に大画面で見る必要はないので、DVDでも宜しいかと)。「チャールズ・L・ハーネス/ワイドスクリーン・バロック」「クリス・ボイス/キャッチワールド」「ブルース・スターリング/巣」「T・J・バス/神鯨」「アルフレッド・ベスター/分解された男」「ロバート・ホールドストック/リードワールド」「士郎正宗/ブラックマジック」「ジーン・ウルフ/新しい太陽の書」(追記:おっと大事な作品を忘れてた! 極北の未来SF、K・W・ジーター/「ドクター・アダー」「グラス・ハンマー」)…。 SFというのは論理の間隙を自らの手で埋める事で味わえるジャンルなのだ。『イーオン・フラックス』の様々な小ネタは、無味乾燥な思いつきのガジェット群ではない。すれっからしのSFマニアが味わうべき間隙が、ここには確実に存在する。  …見に行く前は、5点くらいにしてシャリーズ・セロンとメソッド演技の未来について語る予定だったんだがなあ…それは『モンスター』のレビューに譲ります(笑)。
[映画館(字幕)] 10点(2006-03-18 22:32:26)(良:1票)
12.  ペーパー・ムーン
さて。テイタムは同世代なので、この映画は初放映時には完全に没入してしまいました(ある意味、今でもそうだな)。自分がアディという分身に置き換わって、カンサスの平地を走ってました(ある意味、今でもそう)。冷静に語るのが難しい作品です。 この映画を語る時は切り口が多すぎて困っちゃうんですが、2点書いておきましょうか。まずコレ実話なんですよね、意外と知られてないけど。原作はアディが大人になるまでを描いてて、ちょっと赤裸々すぎな感じ。映画で絶妙にチョイスされたエピソードのおかげで、すっごくホノボノ映画になってます。次に、異色なようで異色でない「少女ロードムービー」の代表格である事。「中年男と少女が車に乗って流浪する」というシチュエーションはアメリカ文学では定期的に登場するテーマで、『ロリータ』『ペーパームーン』『ファイアスターター』『眠れる犬』とまあ、けっこう名作やヒット作が多いんですよね(私的に、ここで挙げた中では『眠れる犬』が最高かな)。 詐欺・紙の月・親子疑惑・不倫・不況とルーズベルト…すべてひっくるめて「信じる」というキーワードで、幸福の周囲を行ったり来たり。多層的なテーマの描き出し方と、飾り気のない絵造りにどこまでも引き込まれる、古き良きアメリカの寓話です。
[地上波(吹替)] 10点(2005-07-01 00:38:26)(良:2票)
13.  恋はデジャ・ブ
すいません。ここでの評価が高いのはわかってたのに、ナメてました。主演ビル・マーレーつうのに騙されてたなあ…構想の壮大さが素晴らしい。既成のドラマツルギーが全て崩壊してしまう設定なので全く先が読めず(って言っても大きな流れはバレバレですがそこもGOOD)、身体が震えるほど楽しめました。●追記:あー確かにSF小説『リプレイ』の焼き直しって言えばそうかもしれない。けど、ほどほどにスケールの大きなアチラよりも、コッチの方が「1日」「田舎町」と限定した設定を200%活かしきっていて、より好感が持てました。
[DVD(字幕)] 10点(2005-06-10 00:24:00)
14.  眼下の敵 《ネタバレ》 
ああこいつのレビューは大変かも…でもオイラ的には避けて通れないしなあ…。 いま名づけましたが「Uボート映画の原理」とでも言うべきモノがありますな。 1.潜水艦には頭脳派の名艦長が搭乗している。 2.いろいろあって駆逐艦に目をつけられる。 3.駆逐艦の艦長は猟犬なみにタフな野生派か頭脳派。 4.潜水艦1隻を沈めるために爆雷を出血大サービスするが、初手は爆発深度を予測されて失敗。 5.丁丁発止の駆け引きをするうちに潜水艦側が手詰まりになって、 6.耐圧深度ギリギリまで潜って難を逃れる一発勝負に出たり、 7.音をひそめて死んだフリしたりして、 8.一発必中の機会を待つ…。 この「駆逐艦」の部分を「軍事アナリスト」に変えたりすると、もうちょっと幅が広がりますね(苦笑)。さて、このうち8割くらいは、この映画で生まれた定石と言っていいんじゃないでしょうか。これは潜水艦映画が、他の多くの戦争映画とはジャンルのレベルから違うという事です。上記ルールを半分以上守ってる映画は、(沈むか、逃げ回って逃げ回って運がよければ一発逆転という展開しかない)潜水艦側に圧倒的に不利です。もう観客が、潜水艦の艦長に感情移入しないワケがない。これ、戦争というよりスポ根ドラマの枠組みなんですよね。本作以外にも『深く静かに潜行せよ』『レッドオクトーバーを追え』『U-571』…例の日韓2作は見てませんが…。 ところがこの原理に従わない潜水艦映画がふたつありまして、『Uボート』と『クリムゾン・タイド』ですな。潜水艦を舞台に「戦争」を描こうという勘違いをしたせいで(って言っても『Uボート』は潜水艦ファンへのメッセージでもあり確信犯でしょうけど)「別にミサイル基地の中でも塹壕の中でも撮れるやん」って感じの映画になっちゃってます。その他の例外はSF映画。『海底2万リーグ』『渚にて』『ミクロの決死圏』『復活の日』『アビス』…まあここでの潜水艦は戦闘目的ではなく冒険装置・人類生存装置みたいな役割ですから。敵はタコさんだしね。 というワケで「潜水艦映画」の規範を作り、ストーリーを戦争の本質から上手に切り離し、潜水艦という卑怯な弱者をヒーローに仕立て上げちゃった本作の功績は限りなく大きいのです。ただ本作には原作がありまして、原作ではもっと濃い駆け引き(『U-571』で使われる死んだフリ作戦もある)が展開されてます。ご参考までに。
[地上波(吹替)] 10点(2005-06-01 04:36:14)(良:3票)
15.  ブルワース
ビーティーの大好きな点として、多重人格な多才さがある。役者としてはボケボケですべりまくりの人畜無害キャラ。一転、脚本家としてはアメリカにとっての危険思想である共産主義を題材にするのも躊躇わない爆弾野郎。そして監督としてはサイケデリックな色使いの原色ポップアーティスト。かたやエディターとしては気が狂いそうなくらいにフィルムを切り裂く、無駄の嫌いなカットバック魔。だがスターとしての彼は『アンディ・ウォーホル日記』ですっぱ抜かれた程の節操のないスケベ野郎で、競演女優とはすべからく寝てると言われている(70年代のハナシね)。そして映画人としては興行的な失敗作も多く、ビッグなスタジオからは信頼されていない…それがビーティというハリウッド若大将の姿だ。 そんな野郎がだよ、ばりんばりんの右寄りFOXと相性がいいわけないじゃん! …と思って今まで見なかったんだけど、意外と相性いいワケね。逃げずに政治をテーマに据えた点が、互いのベクトルを高め合ったってとこでしょうか。まあ正直、あんな上院議員に票が入るとは思わないんだけど、生中継でのラップなんか割とウルッと来るモノがあったんで、ハリウッド的にはあれでOKかもなあ(あ、弾けてるようで弾けてないラップは逆に狙ってるはずで、彼の主演映画に必ずある見所! 上流白人のマヌケっぷりを演じさせると彼は絶品です)。今回の映画は脇役がイマイチ玉石混交で、危なっかしい気がする。ハル・ベリーもあんまり評価したくはないな。逆に監督と編集の冴えは相変わらず素晴らしい。MTV並みに刻みまくるフィルムも、BGMにラップが流れるとスンナリ受け入れられる。時代が、やっと彼の編集スタイルに追いついたのかもしれない(ほら『バニラ・スカイ』とかね)。 彼でなければこの映画は成立しなかったと思うけど、ちょっぴりジョージ・C・スコットでも見てみたいって気がしたかな。アメリカ国旗をバックに、ラップで弾けまくるパットン将軍。(^_^;
[DVD(字幕)] 10点(2004-12-26 23:27:23)(良:1票)
16.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 
『ブレード・ランナー』フリークがよく「ビデオで百回は見た」と豪語するけど、オイラ的にはこの映画がソレ。百回は見てるはずだ。出張に行く時もDVD持参で、ノートPCで見る。あーそーだよ、ブレランなんかよりコッチの方が4096万倍くらい好きだよ! 悪趣味とか言われるけどさ! SFマニアなら40分目に出てくるリクターとコーヘーゲン総督の時差なし会話で「あれ?」と思うだろう。火星と地球の通信は、大接近の時だって5分以上はかかる。明らかに天文学上の設定ミスなんだけど、「もしや全部夢なんじゃ…」という予感が、コレに気付いた瞬間から確信に変る(ヘボSFならコレぐらいのミスは平然とやってるから、この時点じゃ執行猶予つきだが)。この手の、SFファンとのさりげない駆け引きが満載されている作品なのだ。まーね、ラストで風速四十米が襲うあたりじゃ「もーどーにでもしてくれ~っ!」って感じで、毎度ボコボコに殴られっ放しだけどさー。だけどバーホーベンつうオッサンは物理学博士号も持ってる侮れないジジイだから、いたる所に張り巡らされた罠をコレクターのように拾い集める楽しさに満ち満ちて、見終わった時には至福の快感が訪れるのだ…あくまで、マニアにはね。そして、そういう他愛もない空想にマジメにのめり込む事の怖さを警告してくれる作品でもある。もちろんそんな警告聞きゃしませんぜ。映画館で見た日から、この映画にずっとついてくって決めたんだよ。オイラはいつまでも、《夢》と《現実》という不確定性を観測する観客でいますとも。ええ。
[映画館(字幕)] 10点(2004-12-04 01:12:47)(良:1票)
17.  ホット・チック
いかにもタッチストーンらしい作りの映画。プロダクションムービーの真骨頂と言えるだろう。あらすじから想像されるほぼ全てが入っている(まあそこはディズニー傘下の会社だ、過激な期待はしないでくれい)が、この作品のすごい所はそれ以上のモノもキッチリ押さえてある点。主人公が、正体を見抜いた弟と抱き合うシーンで10点が確定。結局、すごい量の伏線の張り方と、ほぼ全員のキャラを立ててしまった入念なシナリオの勝利だ(って脚本もロブ・シュナイダー? マジ?)。いやあのオチは勘弁してほしいが…。レンタルで見たけど、これは手元に置いておきたい気持ちにさせる職人芸ですな。●追記:あらすじを書くために公式サイトを参照していて、ジェシカ役の女優さんが本作で初デビューなのを知った。あのビッチガールぶりなんか「素ですか?」ってくらいに巧いんですけど!
10点(2004-11-06 20:48:00)(良:1票)
18.  ジーリ 《ネタバレ》 
オレ的傑作という予感はあった。何しろマイベストシネマは『イシュタール』(ゴールデン・ラズベリーワースト監督賞受賞・他ノミネート2件)、マイセカンドシネマは『ハドソン・ホーク』(同賞3冠・他ノミネート3件)。ハリウッドの評論家が何と言おうとこの耐寒コメディ2作はオレ的10点。そしてこの『ジグリ』である。同ワースト作品賞を含め6冠・他ノミネート2件。堂々の史上最低映画として、最多の受賞に輝いたワーストコメディだ。これが胸躍らずにいられるかッ! 期待通り、冒頭のギャグのかすり具合から大爆笑。「俺は雄牛俺は雄牛俺は雄牛~!」のあたりでもー笑いがとまらなくなって、DVDを止め、2日間見るのを休みました。今晩そのシーンから再開するも、直後に最高のネタが入って再び腹筋がよじれまくってしまいました。ともかくもベン・アフレック演じるボキャブラリ豊富なバカチンピラ。笑えそうで笑えない微妙な演技の一線を保っているので、かなり役を作り込んだのが伺える。どう考えても不毛な努力だが、堂々と演じ切ったアフレックには拍手を贈る! 世界でただ一人のファンだとしても贈る! あのバカ面は、他の役者じゃ絶対出来ないよ。客寄せパンダであろうクリストファー・ウォーケン(老けたなあ…)、アル・パチーノ(変らんなあ…)もいいスパイスになってました(要は主人公のバカっぷりが強調されるだけ)。あと、ラストの意味なし爽やかベイ・ウォッチングは、終わりを気持ちよく締めてくれてまた好印象…だが、エンディングクレジット中のBGMにまでネタを入れてくれるし…心地よく浸ってたとこだったので、あれは吹いたよ。ちなみにオイラの爪の見方は男でした。
10点(2004-10-04 00:37:20)(笑:1票) (良:1票)
19.  GODZILLA ゴジラ(1998)
アンチ怪獣映画のオイラとしては高得点つけざるを得まい。マシュー・ブロデリックやジャン・レノの素晴らしい演技にも大感動だ。主人公が「ミミズの巨大化を研究する生物学者」というハリウッド50年代リスペクトな設定、そしてゴジラのデザインをイグアナ型にした、かつてない大胆さ! 偉いぞ! もっと泥を塗りまくって、毎年毎年他愛もないセルフパロディで食い繋ごうとする東宝を再起不能にしてくれーっ! このケッサクがもたらす快感は、他の映画では絶対得られない貴重なモノであるので、あえて10点を点けさせて頂く。怪獣ファンのレビュアー諸氏には済まないが。
10点(2004-05-23 19:09:20)(良:1票)
20.  エクスカリバー(1981)
アーサー王つったらよ、5世紀の人間だぜ! そいつらに板金のフルアーマーかよ! ヤマトタケルが戦国の武者姿で旅するようなモンだぜ! あんな城攻兵器だってまだ発明されてねーよ! エクスカリバー引き抜こうとする度に、剣がビヨンビヨンって無様に揺れてるぞ! 「竜の息」ってなんだよ、ドライアイスじゃねーか! 足元の草を引き抜いたらマンドラゴラだなんて、そんなんありかーっ! …ごめんなさい、それでもこの映画に惚れ抜いてます。好きですアーサー、マーリン、ランスロット、モーゲン、モードレッド、パーシヴァル、ガウェイン、グウェネヴィア、イルグレイン、ペンドラゴン、そしてケイ。騎士であるための資格、王であるための資格を問う物語。これは騎士→郷士→紳士という統治構造の変節によって、現代人に「ジェントルマンとは何か」を問い掛けています。世界の開闢を見てきたマーリンの言葉は、イングランドの田舎騎士ども(失礼)だけに向けられてるわけじゃない。1500年の歴史をすっ飛ばして、現代人の心にじかに愛を、礼節を、道義を問い掛けて来ますね。それにグッと来たら、いつか自分の聖杯を求める姿に気付く事になるんでしょう…普通の映画と違って、「歴史を見る」のではなく「歴史に見られている」ような気分になる映画。見終わったらなぜか背筋がピンと伸びています。あ、未見の方、石に刺さったはずの剣が揺れるシーンだけは紳士的に目を逸らしてあげましょう(笑)。(追記:この映画を見たモンティパイソンの面々が「いまどきこんな権力志向の見るに耐えないモン作りやがって!」と怒りに駆られて短期間で撮ってしまったのが『モンティパイソンのホーリー・グレイル』。わざと『エクスカリバー』にかぶるシーンを撮って遊びまくっているので、正統派がお気に召さない方は続けてどうぞ…と書いたはいいが75年作品? オイラ都市伝説を信じてきたのか…?)
10点(2004-05-02 20:05:46)(良:3票)
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