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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  IT イット “それ”が見えたら、終わり。
原作未読。1990年のTVM未見です。 少年少女のドラマはよく作り込まれているし、恐怖場面での脅かし方もよく、特に前半部分は楽しめたのですが、終始テンポが一定であることや、脅かし方が基本的にワンパターンであることから長めの上映時間には耐えられておらず、同じことの繰り返しで途中からは飽きてしまいました。また、高校生の不良グループが小学生を全力でイジメにかかるという展開にも説得力がなく、さすがにあんなにダサいことをする不良はおらんだろと冷めた目で見てしまいました。テレビドラマ『True Detective/二人の刑事』で雑多な構成要素をまとめあげる見事な手腕を披露したキャリー・ジョージ・フクナガが脚本家として雇われているものの、原作に起因すると思われる弱点までは克服できなかったようです。 大絶賛されているNetflixの『ストレンジャーシングス』(スティーヴン・キング原作ではないものの、キングの要素を見事に再現していると評価された連続ドラマ)も私にはそれほどハマらなかったし、そもそもキングのジュヴナイルものが私には合っていないという気がします。
[インターネット(吹替)] 5点(2018-07-30 18:25:08)
2.  スキャナーズ 《ネタバレ》 
税務上の損金処理の関係で脚本が完成する前に撮影を開始し、かつ2か月以内に映画を完成させなければならないという無理なスケジュールで制作された作品のようで、その生い立ちに起因する粗さは随所に見られます。 人間ドラマはほぼ壊滅状態で、ベイルとルース博士の間の信頼関係や、ベイルとキムの恋愛関係など、本来は描こうとしたと思われる要素がほぼ死んでいます。ついに相まみえたレボックとベイルのやりとりは噴飯もので、レボック「俺はお前の兄だ」、ベイル「そんなもん知ったことか」で式次第通りに開始される超能力バトル。兄を殺さねばならないことの躊躇も、殺した後の後悔もなく「はい、勝った勝った」でアッサリと終わってしまうので、これでは兄弟設定を置いた意味がまるでありません。 ただしそれでも凄いと思うのが、博士が善の超能力者を刺客として鍛え上げて悪の超能力者軍団を追跡させるという、もはやマンガとしか思えない内容を至極真面目にダークに映像化できていることであり、私たちが知らないだけでこういう人たちが実在しているのではないかと観客に錯覚させるような雰囲気もあって、SF映画としては成功しています。『ザ・フライ』でも感じたのですが、生化学や生物学を専攻していたクローネンバーグはサイエンスとフィクションを繋ぐことに非常に長けた監督だと思います。 また、序盤の頭ボーンやラストの血管浮き出しバトルなど映画のキーとなるヴィジュアルを見事ものにできているし、その特徴的な見せ場を登場させるまでの仰々しい雰囲気や演出上の溜めも効いており、効果的なタイミングで物凄いものを見せるという映画監督としてもっとも重要な仕事ができていることには感心させられました。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-06-09 17:36:03)(良:2票)
3.  手紙は憶えている 《ネタバレ》 
【注意!猛烈にネタバレしています】 ルディ・コランダーを名乗る人物は北米に4人おり、そのうちの一人がアウシュビッツの元看守なので一人ずつ訪ねてターゲットを探し出すという『ターミネーター』みたいなお話に、奥さんが死んだことすら覚えていられない主人公という『メメント』みたいな設定がくっついた映画なのですが、本物のボケ老人にしか見えないクリストファー・プラマーの熱演もあって、この復讐行脚がなかなかの緊張感でした。 ただし、襲い掛かってくる元ナチの息子とその犬を急所直撃の見事なガンさばきで撃退した辺りから大オチの察しがついてしまい、そこから先は答え合わせのような見方しかできなくなってしまった点は残念でした。 また、これはおかしな見方なのかもしれませんが、アウシュビッツの元看守とは言え、国家からの指示で動いたことで個人が罰せられる。しかも事件から70年も経った後に自宅を訪問され、娘や孫の前で処刑されるということが、果たして正義と言えるのかという点には違和感を覚えました。その善悪を説いた作品でないことは承知なのですが、それにしても一方的すぎる正義だなぁと。
[インターネット(吹替)] 6点(2018-05-24 18:43:26)
4.  ダブル・ジョパディー 《ネタバレ》 
『ザ・ロック』の脚本家コンビによる作品なのですが、かなりエモーショナルな背景を持つ作品なのにおそらくは意図的に情緒的な部分が省略され、娯楽に特化した独特な作風となっています。多くを期待しすぎず、また頭を使い過ぎずに見れば、短めの上映時間はきっちりと楽しめる手堅い作品となっています。 旦那殺しの罪で投獄されたが、実は旦那と親友に裏切られ、高額な保険金付きの子供までを奪われていたことに気付く主人公。普通ならここでわが子をどうやって危険な父親と義母から引き離すのかを社会制度に沿って考えるところですが、主人公が次の瞬間にとった行動とは、復讐を誓って体を鍛え始めるということ。服役中の時間をハナから捨ててるんですね。この時点でバカ丸出しで、そこから先はこの低偏差値のまま映画は進んでいきます。 代表作『逃亡者』を見て出演依頼をされたんだろうなということが瞬時で分かるトミー・リーや、有色人種の脇役は主人公の助けになるというこの手の娯楽作の定番の流れなど、観客の予想をまるで裏切らずに物語は進んでいき、主人公はサクサクと旦那へと近づいていくのですが、圧倒的なテンポの良さとイベントの仕込み方の良さ、またアシュレイ・ジャッドの見栄えの良さで(なぜ彼女は本作以降伸び悩んだんでしょうか)、なかなか飽きずに見せてくれました。旦那をぶっ殺すというラストも非常に分かりやすく、「あ、終わったんだな」という点が誰の目にも明らかな親切設計となっています。 ところで、何度も人生をリセットし新天地でゼロからスタートしながらも、行く先々で地元の名士みたいになっているあの亭主って実はとんでもなく有能で、元嫁に殺されるような生き方をしなければ良かったのにと思いました。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-02-20 19:06:50)
5.  メッセージ 《ネタバレ》 
めちゃくちゃに綺麗な映像と、説明台詞のほとんどない静かな展開というドゥニ・ヴィルヌーヴ節全開の作品であり、もはや環境映像と化していることからやたらと眠気を誘われました。また、チマチマと作業をする数人の科学者と、宇宙人への即時攻撃を主張し始める軍部という構図はこの手の映画ではありがちなのですが、人類との間の科学力の差が圧倒的であり、どの程度の反撃を仕掛けてくるのかの予想も立てられない宇宙人相手に最初の一撃を繰り出すなんてことを主張する軍人がいるとは思えず、この辺りでもテンションが下がってしまいました。 ただし、ラストでネタばらしをされると、なんちゅー素晴らしい映画なんだろうかと評価が反転しました。未来と過去が同居し、因果関係が失われた人物の主観が見事に表現されているし、冒頭から挿入されてきた主人公のドラマの断片がここで見事に整合することの気持ち良さも相当なものでした。また、多くを語らないヴィルヌーヴの作風が本作には欠かせなかったこともネタばらしの後で判明し、映画を最後まで見ることって大事だなと思い知らされました。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2018-01-05 20:09:17)
6.  トリプルX 再起動 《ネタバレ》 
まず断っておきますが、私は『1』『2』は嫌いです。 というわけで、まったく期待値の上がらない中での『3』の鑑賞でしたが、不良・遊び人・変わり者が世界を救うという前作までのコンセプトが丸まんま引き継がれた本作の前半は、やっぱり厳しかったですね。特に50前のヴィン・ディーゼルが気の良い不良役をやっている辺りが何とも痛々しいし、作品の世界観では彼がかなりモテる男という設定にも違和感があり、映画に全然乗れませんでした。 お話の方も、CIAの悪だくみをNSA所属のトリプルXチームが阻止するという何ともドメスティックな内容なのに、無駄に世界を股にかけているので状況が感覚的に分かりづらいし、トリプルXチームが中国人・インド人・タイ人とインターナショナルすぎる顔ぶれで構成されており、もはやNSAの一プログラムという設定が置き去りにされていたりと、もうメチャクチャなのです。一応はアメリカ映画ではあるものの、アメリカ人による鑑賞をまったく前提としていないかのようないい加減さ、闇鍋加減には少々困惑してしまいました。 が、ザンダーチームとゴーストチームが合流する後半の高揚感や、ヤケクソの如くてんこ盛りにされた見せ場の連続には目を見張るものがあり、クライマックスまで絶え間なく続くアクションにはかなり見せられました。好敵手だったザンダーとジャンがついに手を組むタイミングや、2代目トリプルXが救援に駆けつけるタイミングなども絶妙で、B級アクション界の巨匠であるD・J・カルーソ監督の手腕も絶好調。こんなに楽しいクソ映画は久しぶりだなぁと最後には大満足できました。
[インターネット(吹替)] 7点(2017-10-28 15:17:52)
7.  灼熱の魂 《ネタバレ》 
【注意!かなりネタバレしています】 ミステリーとしては面白かったのですが、紛争国を舞台に憎悪の連鎖を描こうとする社会派作品としてはピンときませんでした。 捕えられたナワルの拷問人としてやってきたのが生き別れになっていた彼女の息子でしたという点と、その拷問人がナワルと同じ町内に引っ越しており、かかとの入れ墨が見えるプールで再会しましたという点があまりに強引であり、どんな凄い偶然だよと冷めてしまったために、本作の内容を現実問題と繋げて考えられなくなったことが原因ではないかと思います。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-10-14 01:39:49)
8.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
プリクェルではないという微妙な立ち位置で多くの観客に混乱を与えた『プロメテウス』から一転し、本作では『エイリアン』の看板が戻り、全体としては原点回帰の作風となっています。怪しげな星に立ち寄った宇宙船がどえらい目に遭わされるという物語であり、血もドバドバ出ます。これぞエイリアンです。ただし、バカな人間がバカなことをしでかしたために余計に事態が悪化するという、この手の映画でやって欲しくない展開が非常に多くて登場人物に感情移入できなかったことが、観客の恐怖心を和らげるという悪い影響をもたらしていますが。 コヴェナント号が航路を外れてまで舞台となる星にやってくるという基本的な部分から、説明がうまくいっていません。「我々の生存に必要な要素が揃っている。当初の目標である植民星オリガエではなく、こちらの星に移住しよう」という突拍子もない意思決定が実にアッサリとなされるのですが、こんな重要事項に関する判断があまりに軽すぎやしないかと驚きました。一応、この意思決定を下した艦長代理には「信仰心が厚すぎる余り、合理的な判断をできない可能性のある人」という人事評価があり、そのために艦長への昇進を見送られてきたという設定もあるにはあったのですが、ならばなぜ他のクルー達は艦長代理に反対の声を上げないのかと思いました。会社命令で行かざるをえなかったノストロモ号のクルー達と比較すると、事の発端部分に自業自得の要素があるため、コヴェナント号のクルー達には感情移入できませんでした。 惑星に降り立った後も、生命に必要な水と空気があり、植物も生い茂っている環境であれば未知の病原体等のリスクを考えなければならないのに、防護服なしで普通に探検を始めるものだから、この人達はバカなのかと思ってしまいました。いよいよバックバスターに襲われる場面では血で足を滑らせて転倒、一心不乱に撃った弾丸が可燃物を直撃して着陸艇大爆発と、こちらも愚かなキャラクターが事態を悪化させるという形で物語が進んでいくため、怖いというよりも呆れてしまいました。 そして、『プロメテウス』で活躍したデヴィッド登場により、場はさらに混乱します。隠れ家としてデヴィッドに案内されたのは未知の巨人の死体がゴロゴロ転がる、見るからに怪しい場所であるにも関わらず、「ここは安全だ」というデヴィッドの言い分を全面的に鵜呑みにするクルーのみなさん。また、一か所に固まって救援を待てばいいものを、単独行動でどんどん戦力を消耗していくものだからイライラさせられました。彼らの持つ銃火器はエイリアンに対して効果を持つようだったし、用心深く対処していれば全員で生き残ることも可能だったと思うのですが。 一応、エイリアンの起源も説明されます。前作でエンジニアが作り出したものをデヴィッドが品種改良して完成させたのがみなさんご存知のエイリアンでしたという、それを知ったところで「へぇ~」とも何ともならない、実にありがたみのない説明ではありましたが。起源を描けば描くほどエイリアンの存在は矮小化しており、「偶然出会った訳のわからん凶悪生物」という第一作のまま放っといてあげればよかったのにと思いました。 リドリー・スコットによると、次回作『エイリアン/アウェイクニング』は『プロテウス』と本作の間の時期を舞台にした作品となるようですが、エイリアンの起源に関する興味はあまりないので、これ以上の続編はもういいかなという感じです。
[映画館(字幕)] 5点(2017-09-16 12:35:20)(良:4票)
9.  ゴールデンボーイ(1998) 《ネタバレ》 
ブライアン・シンガーが『ユージュアル・サスペクツ』の次回作として製作した作品であり、主演は当時人気絶頂だったブラッド・レンフロ、おまけにスティーブン・キング原作と話題性には事欠かない企画だったのですが、シャワールームの撮影においてヌードの強要があったとのことでエキストラの少年数人から訴訟を起こされて、完成後1年以上も作品を上映できない期間が発生し、すっかり熱の冷めた状態でロクな宣伝もないまま公開されたために興行的には惨敗。結果、ブライアン・シンガー監督作中においてもっとも注目度の低い作品となっているのですが、これがなかなか見ごたえがありました。 作品では、少年が悪に飲まれていく様がじっくり描かれるのですが、元ナチの老人にも一定程度感情移入の余地を作っており、その結果、悪とは誰にでも根付くものであるという含みを持たせている点が見事でした。並みの監督であれば元ナチは純粋悪として描くしかないところですが、シンガーには自身がユダヤ人であるという強みがあるため、この辺りに創作上の自由を持つという優位性があったのではないでしょうか。なお、シンガーは後に手掛ける『ワルキューレ』においてもナチの様式美等をじっくりと描いており、彼はユダヤ人カードを結構有効に使っています。 圧巻なのがブラッド・レンフロとイアン・マッケランの演技合戦なのですが、撮影当時14歳だったブラッド・レンフロが30年超のキャリアを誇るイアン・マッケランと互角に渡り合い、時に圧倒している点には驚かされました。本作を見るに、ルックスも演技力もあったレンフロならば後に大スターに成長することもできたはずなのに、私生活の乱れから代表作を残すことができず、わずか25歳で命を落としたことは残念で仕方ありません。 作品中で良くなかった点は、入院したドゥサンダーの隣のベッドにはかつての彼の被害者が入院しており、その被害者に正体を見破られるという後半の転換点があまりに強引すぎたこと。どんな凄い偶然だよとツッコミを入れてしまいました。トッドとドゥサンダーがやってきたことの結果としてドゥサンダーの正体が暴かれるという因果にまみれた展開とした方が、内容的にはしっくりくるのですが。
[インターネット(吹替)] 7点(2017-08-19 03:14:51)
10.  キングコング: 髑髏島の巨神
IMAX 3Dにて鑑賞。そもそも迫力のある作品である上に、要所要所で3D効果も上がっており、3D料金を払う価値はあったと思います。 愛が深すぎてゴッドファーザー並みの上映時間となったピージャク版の反省からか(ちなみにエクステンデッド版はゴッドファーザーPART2並み)、本作は怪獣大戦争に終始した作風が潔い限りでした。主要登場人物の顔と名前を一致させたところですぐにスカルアイランド入りする無駄の無さに加え、毎回恒例の原住民による白人女性捧げもの儀式も割愛されており、島に入ったアメリカ人をいきなりコングが迎えるという思い切ったショートカットがなされています。 しかも、1933年より一貫してコングにとって因縁の相手であり続けた空飛ぶ兵器を複数相手にして、いとも簡単に勝利するという対戦カードの組み方には興奮させられました。「今回のコングのパワーは桁違いです」ということを、序盤の時点で宣言しているのです。そこから先はひたすら怪獣が暴れるだけという本編ですが、実際には2時間近くある上映時間が体感上では90分程度に感じられたので、それだけダレ場なく集中できる作品だったのだろうと思います。 コングは過去最高の男前ぶり。島の治安維持に積極的に関与し、弱きを助ける正義の怪獣という立ち位置が明確にされており、その千両役者ぶりがまぶしいほどです。とはいえ、哺乳類に対する肩入れが強く、爬虫類系を無闇に敵視しているきらいがあるため、この辺りの気風から、同じく番長気質のゴジラと衝突することになるのではと推測しています。 上記の通り娯楽に特化したことの引き換えに、ドラマ性はほぼ皆無といってもいい内容であり、さらには、理由はよくわからないがひたすら狂っていて場を荒らし続けるサミュエルさんとか、何のために存在しているのか分からず、かつ、最後まで何の活躍もしないのに画面の片隅に写り続ける謎の中国人キャストとか、最近の悪しきハリウッド大作あるあるが何の工夫もなく本編にぶち込まれており、人間が写っている部分は何から何まで雑です。言葉を話さないという設定を与えられてモブに徹した原住民に至っては、どれだけ滅茶苦茶な端折り方をされてるんだよと笑ってしまいました。
[映画館(字幕)] 7点(2017-03-26 00:24:30)
11.  ダウト・ゲーム 《ネタバレ》 
このあらすじならば、目の前の容疑者がシロであることを知りながら、保身のために彼を有罪にしようとする主人公の検事が良心の呵責に苛まれるというドラマと、主人公が轢き逃げ現場に残してきた証拠に刑事達が気付き始め、いつ主人公の関与が発覚するかというサスペンスを二本柱にしたタイトなサスペンスドラマとし、「あなたが主人公の立場ならどうしますか?」と観客に問いかけるような内容にすることが王道だと思うのですが、作品はせっかくの設定をまるで活かそうとせず、観客が期待する方面からどんどん脱線していくので頭が痛くなりそうでした。 主人公の葛藤が上っ面で処理された後に、「容疑者はマジの殺人鬼でした」という訳のわからんどんでん返しがあり、さらには無罪放免になった容疑者が検事の家族を襲いにやってくるという、一体何を考えて書かれたのか理解に苦しむ内容となっています。そもそもこの容疑者、妻子を殺されたことが原因で犯罪者を成敗するビジランテになったという設定が置かれているにも関わらず、検事の家族を殺そうとするという行動をとるために設定と行動がまるで一致しておらず、この人物をどう理解すればいいのかがサッパリ分かりませんでした。 対する主人公の行動も相当おかしく、敏腕検事のはずなのにやってることは素人以下。どうやら容疑者が怪しいってことで独自に調査を始めるものの、彼がその相棒に選んだのが前科ものの義兄という、恐ろしく足がつきやすい人間なので驚いてしまいます。また、真っ昼間から他人の家に侵入するわ、大事な証拠を落っことしてしまうわと、事態を余計に悪化させるだけの場当たり的な行動が多すぎてイライラしてしまいました。
[インターネット(字幕)] 3点(2016-12-03 23:41:44)
12.  コンフィデンスマン/ある詐欺師の男
邦題の「コンフィデンスマン」とは詐欺師の意味なのですが、さらに副題でも「ある詐欺師の男」と謳っており、えらくクドイ邦題だなぁと感じました。これだけ投げやりな邦題からも察しが付く通りさほど金のかかっていない作品であり、アメリカではDVDスルーだったという不遇ぶりからも期待値の上がらない中での鑑賞となったのですが、意外にもこれが犯罪ドラマの掘り出し物でした。映画とは自分の目で見るまではわからないものです。なお、原題の”The Samaritan”とは新約聖書の「ルカによる福音書」でイエス・キリストが語ったとされる「善きサマリア人」の話に由来し、詐欺師を善意の人として信用させることでターゲットから金を巻き上げようとするクライマックスの信用詐欺と、ある人に対して無償の善意を注ごうとする主人公の姿がかけられたものだと考えられます。 サミュエル・L・ジャクソンが演じるのは長期刑を終えて娑婆に出てきた元詐欺師。服役により失った時間があまりに長く「犯罪はもう懲り懲り」と更生を誓っているものの、かつて一流の詐欺師として通っていた逸材を裏社会が容易に手放さないことはこの手の映画の常であり、あの手この手の懐柔や脅迫により主人公は新たな犯罪計画に巻き込まれていきます。重厚な枯れを見せるサミュエルがとにかくかっこいいし、主人公が過去に犯した罪については具体的に言及されないながらも、サミュエルの存在感により「かつて大物犯罪者だった男」にきっちり見えるのだから大したものです。 脚本はコンパクトながらも緻密に練られています。この手の映画ではサプライズ優先で主人公がバカだと観客は冷めるものですが、その点本作の主人公は疑うべきものをちゃんと疑ってかかるため、観客はストレスフリーで鑑賞することができます。また、観客に与えられる情報は常に適量で維持されており、単純すぎず複雑すぎず丁度いいサジ加減で見やすい作品にもなっています。途中には適度なサプライズがあり、クライマックスにはハラハラドキドキさせられ、熱い男のドラマもありで、90分程度のVシネとは思えないほど充実した作品でした。たまにこういう掘り出し物に出会えるから、B級映画漁りはやめられないのです。
[インターネット(字幕)] 8点(2016-10-12 13:15:56)
13.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
劇場公開時に一度見たきりのまま、私の心には特に何も残らず忘却の彼方に去っていた本作ですが、2015年のリブート版が良くも悪くも異形の大作となっていたことから、本作の出来がどうだったかが気になって10年ぶりに再見しました。 2005年当時にアメコミ実写化作品の成功作と言えば『X-MEN』と『スパイダーマン』くらいのもので、『アイアンマン』も『ダークナイト』もまだなかった時代。そんな時代に製作された本作には小難しい主張やリアリティへの目配せなどほとんどなく、高い再現度でコミックを実写化するという方向性のみで製作されています。顔だけはヨアン・グリフィスのゴム人間がびにょーんと伸びる様などは相当に素っ頓狂なのですが、お話しの方もマンガレベルなので一連の描写にも特に違和感を覚えず、物語とヴィジュアルがうまく調和しているものだと感心させられました。当時、世界一セクシーな女性だったジェシカ・アルバのお色気ギャグなども見事にハマっており、マンガ映画として求められるレベルには十分に達しているのです。 ただし、何かひとつでも大人の鑑賞に足る要素があれば良かったのですが、そうしたものが皆無であることが作品のリミッターになっています。手の込んだ仮装大会レベルにとどまっているために100分という上映時間が無駄に長く感じられるし、鑑賞後に何も残るものがありません。
[DVD(吹替)] 5点(2016-08-08 20:07:44)
14.  レッド・ライト 《ネタバレ》 
アメリカの大槻教授みたいなシガニー・ウィーバー演じるマーガレット・マシスンが自称霊能力者・超能力者達のウソをばっさばっさと切って回る前半は非常に面白いのですが、中盤で彼女が謎の死を遂げ、主人公がキリアン・マーフィー演じるトム・バックリーに切り替わった辺りから、映画は急激に失速します。後半より科学者が超常現象としか考えられない現象に巻き込まれ始め、「科学vs超能力者」という前半の図式が崩れるのですが、この転換が意図したほど観客の興味を引きつけられなかったという点に監督の誤算があったと思います。 よくよく考えてみれば本作の脚本はよくできています。観客に主題を誤認させることでラストのどんでん返しを鮮やかに決めてくるのですが、見事に伏線が張られているため「ズルい!」とは思わせません。また、ヒールであるサイモン・シルバーについても劇中では合理的な説明がなされています。「超常現象を訴える人間には二つのタイプがある。神が宿っていると本気で信じ込んでいるタイプと、騙してもバレやしないだろうと高を括っているタイプだ」というセリフが、まさにシルバーの本質を説明しているのです。シルバーはニセモノなのですが、劇中ではトムが起こす本物の超常現象に何度か巻き込まれており、本来であればここで矛盾が生じてしまいます。本物の超常現象を体験した時点で、ニセモノは退場しなければならないのです。しかし、先のセリフに当てはめればシルバーは自分を本物だと信じ込んでいるタイプであり(ペテンの部分は、素人目にも分かりやすくするための演出とでも割り切っているのでしょう)、巻き込まれた超常現象は自分の力によるものであると彼の中では処理されたのです。だから彼は退場しなかったし、それどころかより自信を深めて科学者による研究への協力も買って出るようになった。この辺りのロジックの組み方は、本当に見事なものだと思いました。 さらに、超能力・霊能力に対する作品全体のスタンスも非常に良心的であり、前半部分ではインチキを暴いて回りながらも、「本当にそのような能力があれば人を幸せにできるのに」というポジティブな見解も後に示しており、ワンサイドに立って頭ごなしに否定しない点が作品に深みを与えています。マーガレットもトムもホンモノを探し求めているのだが、ホンモノを見極める過程がニセモノを追い詰める結果に繋がっている。こうした点で、作品の主題と人物設定を見事に融合させているのです。本当によくできた脚本だと思います。 問題は、超常現象に巻き込まれ始めたトムを通して「超常現象は実在するのかも」と観客に思わせることができなかったという演出力の弱さでしょうか。その原因はふたつあって、ひとつはトムの内面描写が不十分だったため、観客が彼のドラマに乗り切れていなかったこと。もうひとつはシルバーが終始ペテン師にしか見えなかったため、一連の超常現象は彼が引き起こしたものであるという推測を観客の頭の中で生み出せなかったことにあります。 また、基本的にはよく考えられた脚本であるものの、不思議なことに細部を詰め切れていないため、おかしな点が余計に目立っています。超能力研究機関の責任者らしきシャクルトン博士は、マジシャンがやるような簡単なトリックも見抜けないほどのバカだし、長年超能力を専門に研究していればうんざりするほどニセモノを見てきているはずなのに、なぜか超能力に対して肯定的な立場を崩さず、彼の思考についていけないのです。シルバーの真贋を確認する実験においても、彼が盲目ではないという最大のトリックを信じ込んでいるし(真っ先に疑うべき点でしょうが)、私物の腕時計を着用させたまま実験してまんまと騙されており、科学者としてあまりに無能で参ってしまうのです。ペテンであることを暴かれそうになったシルバーがトムを殺そうとするくだりについても、まさに自身の公演真っ最中の会場のトイレで、武器も使わず素手で殴り殺そうとするとか、もうバカかと。作品では明確にされないものの、オチから遡れば30年前にジャーナリストを殺害したのも、マーガレットを殺害したのもシルバーであると考えられるのですが、過去2件の殺人が他殺とも判断されないほど周到だったことに対して、トム暗殺がなぜここまで杜撰なんだと不思議になります。 あと、エンドクレジット後の映像がサッパリ意味不明。この手の暗示は、効果的にやれば解釈の幅を生んで観客に考える楽しみを与えてくれるのですが、正常な読解力をもってしても何だか分からんというレベルでこれをやられると、作品全体に対する印象を悪くしてしまいます。
[インターネット(字幕)] 5点(2016-07-26 20:30:15)(良:1票)
15.  コロニー5
午後のロードショーを録画して鑑賞。 2010年前後にB級映画界で大流行した終末SFものの残りカスのような作品ですが、製作国カナダらしく凍結した世界を舞台としていることが本作の特徴となっています。ジャンル的にはB級SFに分類されるとはいえ製作費は13億円と非ハリウッド映画としてはかなり奮発しており、VFXやセットはよく作り込まれています。寒々とした世界が視覚的に表現されているし、俳優はきちんと寒さの演技をしているため、世界観はそれなりに説得力があるのです。旬を過ぎたとはいえ、かつてのハリウッドで一線を担っていたローレンス・フィッシュバーンとビル・パクストンを重要な役柄に起用することで豪華な雰囲気も出せており、「そこいらのB級SFとはモノが違う」という期待を抱かせます。少なくとも序盤では。 ただし、どれだけドラマを眺めていても感情移入可能なキャラクターが登場しないこと、SF映画として「ほぉ~」と感心させられるような面白い設定がないこと、アクション映画としてのテンションが上がってこないことから、次第に不安になってきます。「この映画、見かけ倒しでつまらないんじゃないか」と。何もなくなった世界に拠点を築いて細々と生活している農耕系の人々が、奪う・殺すを基本原理とする狩猟系のヒャッハーに襲われるという、『マッドマックス2』以降何度見たか分からないほどありきたりなあらすじからまるでブレない脚本の工夫のなさ。派手な見せ場を作ることもゴア描写に特化することもなく、ただ撮ってるだけ状態の演出の凡庸さが猛烈に睡魔を誘い、90分程度の作品でありながら何度も中断しながらの鑑賞となりました。本作よりも小規模で製作された上に、お世辞にも良い出来だったわけでもない『THE DAY』や『HELL』の方がまだ勢いがあり、見応えもありました。
[地上波(吹替)] 3点(2016-07-20 10:40:49)
16.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 
かなり深刻な題材を扱いながらも、たまに笑いを入れて重くなりすぎないよう微妙な温度感まで調節された脚本と演出が素晴らしく、高評価にも納得の作品となっています。 ただし、面白かったかと言われると微妙。ラースの抱える心の闇がほとんど描かれておらず、また、ラースの異常行動に対する住民たちのリアクションも行儀が良すぎて、もうひと山を作れていないような印象を受けるのです。ドロドロの葛藤を描くべきとは言いませんが、たまにラースを傷つける人が現れて、順調に進んでいた治療が逆戻りするかもしれないというハラハラ感を出してもよかったのではないかと思います。 また、ラースの心境にフォーカスしても、マーゴとの距離が近づいた途端にビアンカを葬るという解決方法には違和感を覚えました。彼にとってラブドールのビアンカは現実の女性と同等の存在。都合が変わったからと言って、ビアンカを殺してしまうという選択肢はモラルに反しているように思いました。ビアンカはラブドールであることをラースに認識させた上で、次のステップに進ませるという解決にした方が、個人的にはスッキリしたと思います。
[DVD(吹替)] 6点(2016-01-26 16:20:03)
17.  複製された男
どう見ても短編サイズ。日本でいえば『世にも奇妙な物語』のワンエピソードとしてやって丁度いいくらいの話を90分にも拡大しているので、中身はスッカスカです。確かにこの監督には才能があって、キナ臭い雰囲気作りには成功しているものの、ドラマチックなことが何も起こらない画面をひたすら眺めることは苦痛でした。また、初見時にはオチも理解できず、解説サイトを読んでようやく話を理解できたのですが、こんなもん、出された映画を見ただけで分かる奴なんていないでしょ。
[DVD(吹替)] 4点(2015-10-14 15:45:09)
18.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
まず感じたのが、えらく間口の狭い映画だなということです。再起をかける主人公の姿を通して多くの中高年男性が共感できる作品にでもしているのかと思いきや、あくまで芸能人の内幕ものに徹していて、一般人ではほとんど感じるもののない作品となっています。また、スターの実名を挙げてのハリウッドあるあるネタが多いのですが、果たしてこれが10年後20年後の観客に伝わるのかは疑問だし、そもそもこの映画全体が、マイケル・キートンのキャリアを知らなければ楽しめない内容となっています。そう考えると、本作を楽しめる客層は極めて限定されているのです。 一般人の視点を排除して業界人向けを徹底した結果、内輪での評判は上々でオスカーまで受賞した作品ですが、その賞味期限は極めて短いと思います。面白かったのは、エドワード・ノートンのネジの飛んだ暴れっぷりくらいで、目玉であった全編ワンカット(に見せる技術)すら、主題に貢献しているとは言い難い状況。『21グラム』『バベル』でも感じたのですが、この監督の作品には高尚な雰囲気こそあるものの、作り手が意図したほどのドラマ性は感じられず、この監督の作品とはことごとく相性が悪いようです。
[ブルーレイ(吹替)] 5点(2015-09-25 18:40:26)
19.  ワイルド・スピード/SKY MISSION
設定やキャストの大幅な一新もなく7作目まで製作され、しかも興行成績が右肩上がりに伸び続けているアクションシリーズというのは映画史上前例がなく、本シリーズはアクション映画界の老舗タイトルの一つになったと言えるのですが、内容はもういっぱいいっぱい。見せ場のインフレ状態で、目の前で起きていることは確かに凄いんだけど、凄いことが当たり前になりすぎて手に汗握らないという、娯楽アクションの典型的な衰退サイクルに入っています。フリーザ編の後にもダラダラと続いた『ドラゴンボール』を見ていた時と同じ感覚を味わいました。 第一作では遊ぶ金欲しさに長距離トラックを襲って家電を盗むケチな強盗団として登場した主人公達も、本作ではアメリカ政府の仕事を引き受ける闇の外注先に超絶ランクアップ。カート・ラッセル長官の指示の下、007かトリプルXかという勢いで世界を飛び回るのですが、そもそもラッセル長官がこのグループにテロリスト退治を依頼した理由がよくわからないので、お話はスタート時点から行き詰まっています。討伐作戦においては絶対に必要なのだが、そこいらの捜査官や軍人には備わっていない適性がこのグループにはあった等の理由付けは欲しいところでした。また、見せ場はやりすぎの遥か上を行っており、もはや生身の人間が戦っているという感覚は残っていません。『SKY MISSION』という邦題は言い当て妙で、本作において車は飛ぶものとして扱われています。パラシュートをつけて飛行機からダイブするだけではなく、いろんなものを踏切台にしてピョンピョンと飛び回るのです。そのありえない様から戦いの緊張感を味わうことなどできず、ただ画面で起こっている光景を唖然として眺めるのみでした。 こうした見せ場のインフレを見ると、007やミッション・インポッシブルといった長い歴史を持つアクションシリーズが、いかにうまく作られているかがわかります。「原点回帰」と称して地味な作品を入れたり、作風をガラリと変えたりで、やりすぎになる一歩手前でシリーズ全体の流れをうまくコントロールしているのですから。本作の大ヒットから、ユニバーサルはまだまだシリーズを継続する意思を持っているようなのですが、だとしたら、そろそろ見せ場のインフレを収める方向での調整をかける必要があると思います。
[映画館(字幕)] 5点(2015-05-17 00:37:57)(良:2票)
20.  アポロ13
『ゼロ・グラビティ』にすっかり心酔してしまったこの冬、「そういえば、似たような映画が他にもあったなぁ」ということで、何年かぶりに本作を鑑賞。とはいえ『ゼロ・グラビティ』とはまったくの別ベクトルで製作された映画なので、共通点はあまりないんですけどね。。。 『アルマゲドン』や『スペース・カウボーイ』など宇宙へ死にに行く人間の映画は数あれど、宇宙からの帰還を描いた映画は案外少ないもので、そういった点で本作は参考にすべき過去作品も少なく、さらにはノンフィクションものなので自由な脚色も許されず、お話をまとめることには相当な困難があったと思います。本作の脚色を担当したのは、後に『キャスト・アウェイ』や『父親たちの星条旗』を手がけるウィリアム・ブロイルズ・Jr、彼は驚くべき手腕で本作を2時間のエンターテイメントに落とし込んでいます。何が問題なのか?、それはどれほど深刻なのか?、その解決策は何なのか?、という3点をきっちりと説明して観客に必要十分な量の情報を与えているのです。この手のノンフィクション映画においては、予備知識がなければ理解できないという作品も多く存在していますが、本作については一切の予備知識は不要。それどころか、語り口が極めて洗練されていて情報が自然と頭へ飛び込んでくるため、観客の側が内容の理解に努める必要すらありません。ここまでよくできた脚本は滅多にないと思います。。。 また、ロン・ハワードによる演出も絶好調。本作はサマーシーズン公開の大作だったにも関わらず、ド派手な見せ場と言えば序盤のサターンロケット発射シーンくらいであり、映画の大半は中年のおっさん達が悩んだり、議論したりする場面で構成されています。視覚的な見せ場はほとんどなく、演技や演出のみで観客を引っ張らねばならないという相当に困難な作品でありながら、ハワードはこれを堂々たるエンターテイメントとして仕上げているのです。ハゲやメガネのおっさん達が議論する様がこれほどかっこいい映画が他にあるでしょうか?職業映画を得意とするロン・ハワードの手腕が光りまくっています。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-12-24 01:09:25)
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