1.史劇以外のデミル監督作品初鑑賞。列車転覆シーンやらインディアン襲撃やら、スペクタクルシーンが随所に用意されているので、まだ保安官すら出てこない西部開拓史初期無法時代のウエスタンの醍醐味は味わえる。が、「大平原」という邦題のイメージとはちょっと違う内容かも。背景の風景とか、スクリーンプロセスを使用して誤魔化している箇所も意外に散見されるのが興を削ぐ。ストーリーは大陸横断鉄道建設に絡む利権の争い、そこに男女の三角関係のメロドラマが加わる内容。女性が主役のウエスタンって、実はあんまり面白くない作品が多いような気が。モンローの「帰らざる河」とか「大砂塵」とか。その中ではまあこれは出来の良い方かなと。ヒロインのバーバラ・スタンウィックは鉄火肌のサバサバした女性を好演、極めて魅力的。「死の谷」でも良かったジョエル・マクリーも颯爽としてここでもカッコ良い。でも個人的な好みだと、ウエスタンはもっと男中心の、女性は彩り程度の扱いの作品が自分は好きですね。