1.鈴木英夫監督の映画を見るのはまだ2本目だが、いかにも伝記映画という感じでエピソードの羅列に終始してる印象であまり面白くはない。しかし、沢村を演じる池部良がなかなかの熱演で、読売ジャイアンツが実際に野球指導しているだけあって投球フォームも見所の一つとなっているが、戦地でのシーンでは池部良本人の従軍体験が生かされているのか、野球シーンよりも演技がリアルに見えるのは気のせいではないだろう。沢村のファンで後に妻となる女性の役を前年デビューしたばかりの司葉子が演じているのだが、初々しくて可愛かった。(同じ鈴木監督とのコンビ作「その場所に女ありて」が見たい。)あとこの映画で「巨人阪神戦」がなぜ「伝統の一戦」と言われるのか初めて知ったような気がする。