2.「表現の不自由展」の騒動やSNSの言論規制等、表現の自由が問題となっている。という意味では「メディア良化法」が制定されてもおかしくはない状況でもないとは言えないわけで、非常に重要なテーマを扱っている作品ではある。しかしながら、中途半端な戦闘シーンばかりで問題の核心には迫っていない。国民の表現の自由への無関心と図書館隊の無力感をもっとしっかり描くべきではないか。原作未読なのでわからないが、戦闘ばかりしてるわけじゃないだろう。それじゃあ小説にならないし。基本的な対立構造としては国家組織と地方組織の武力衝突になっているわけだが(ここが荒唐無稽過ぎていくらフィクションとは言えリアリティーがなさすぎるという難点があるのだが)、あいちトリエンナーレでも問題になったように国家と地方の問題も重要なテーマであり、これらのテーマをしっかりと映像化すればとても興味深い作品になりえたと思うが。