87.元々解釈が難しい原作なだけあって、完全には作品を理解はできなかったものの、細野晴臣の手による小気味良い劇伴、普段は元気な少年役を演じることの多かったジョバンニ・カムパネルラ両者の声優の抑えた演技が心に残りました。作品自体は6点、音楽と声優陣に+1点。 【ライヒマン】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-09-18 23:13:02) |
86.子供のころに見た記憶がある。 原作の不思議な感じをうまく表していると思う。 ただ、自分が忙しすぎるのか、冗長な感じもする。 もう少しテンポよくできないものか。 【チェブ大王】さん [地上波(邦画)] 5点(2017-03-05 19:23:15) |
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84.主人公が走るシーンなど、ミニマルミュージックのような繰り返しの動作が随所に見られ、ふとそこに、変則的な動作が緻密なアニメーションによって描かれることで、ハッとさせられる。こういったところは、アニメという人工世界ならではの表現ですね。宮沢賢治の有名な童話に、基本的な流れとしてはおおむね忠実に作っているのですが、印象としてはかなり異なったものを感じます。このアニメ作品は、なんだか不気味でコワイんです。いや、登場人物がネコだからという理由じゃないですよ(多分)。例えば、ジョバンニが鳥を食べるように勧められる場面、勧められるというより、殆ど強要されてるじゃないですか。こんな感じで全編にわたって、観てて「不安」を感じさせるのです。ジョバンニの“カンパネルラといつまでもいっしょにいたい”という気持ちも、何だかまるで、彼にすがりついているような。この不安で寂しい感じこそ、原作のイメージを大きく崩すことなく、このアニメ作品が備え得た、オリジナリティと言ってよいのではないでしょうか。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-12-13 11:45:29) |
83.壁が崩壊する前の東欧のような、ミステリアスでダークな味付けと、まるで死後の世界のような重苦しく不条理な時間の流れ。宮沢賢治というよりは別役実の世界だ。細野晴臣の音楽も素晴らしい。個人的なアニメ最高作品。 【la_spagna】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-03-24 07:33:33) |
82.猫にしたのが当時は賛否両論だった。子ども向けに迎合してる、って意見があったけど、猫にしたことによって無表情が自然になってる、と私は断然「賛」だった。人間だと無表情は中間的表情というより陰気なイメージになってしまうが、猫だとほんとにニュートラルな表情となり、それが少年の純な心にピッタリする。そして賢治の世界にふさわしい。原作のイメージが素晴らしいんだけど、映画もそれを膨らませている。丘へ上る道が銀河につながっていくところ。静かに繰り返されるレールのガタンガタンのリズム。冒頭を初め、全編を通して振り子のイメージが貫いている。待合い所のメトロノーム、新世界交響楽の駅にも大振り子。ときどき流れ過ぎる輝く正四面体がちょっとつまらないのと、リンゴの皮を剥くとどんどん蒸発していく原作のイメージがなかったのは残念。ジョバンニが自分だけ違う切符を持っているあたりから忍び寄ってくる不安、「どこまでも一緒だよね」と何度も確認するあたりから、もう泣けてしまう。ジョバンニには妹を失った賢治がいるし、カムパネルラには、貧しい農民になれない地主の息子の後ろめたさを抱いている賢治がいる。そういったもろもろを静かな暗さの中で反芻していた賢治は、本当にいいなとあらためて思う。永訣の夜としての銀河鉄道。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-08-22 10:04:56) (良:1票) |
81.可愛いのか怖いのかよく分からないキャラクターの造型は面白いと思いましたが、それ以外のところが・・・各シーンの描き方が、あまりにも観念的で舌足らずです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-02-04 22:39:09) |
80.いったいどのぐらいの人がこれを理解しているのか? 私は全く理解できませんでした。 物悲しい、閉塞した息苦しさは感じましたが、 感動して何度も観たい内容ではありませんでした。 |
79.決して子供たちに擦り寄らない大人たちが子供たちのために創った傑作だと思います。 正直初見の11歳の頃は、なーんもわかりませんでしたが、作品の持つ本気度は感じたものです。だからこそ大人になって観返そうと思ったし、当時わからないながらも観ててよかったと断言できます。これからの子供たちにも観て欲しい作品です。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2011-12-12 22:29:49) |
78.アニメでテンポが悪いときつい。独特の世界観は悪くないけれど、物語が大きく動き出すまで30分超。ようやくかと思ったら、そこからまたダラダラと…。あァ… 自分がせっかちな性分だと今さら気付いた。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-10-06 18:00:44) |
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77.子供の頃、長編アニメ映画モノとして初めて観たのがこの作品です。 悠久的、そして幻想的な世界観に、子供心をくすぐる探究心 絵も音楽もとても暗い雰囲気の作風ですが、繊細でロマンチストな方にはグッとくる作品だと思います。 いつまでも心に残しておきたい名作です (追記)2021年2月28日 ブルーレイ購入したので再鑑賞。 大人になってみると子供の頃にみた記憶が蘇り、また違った印象を与えてくれました。 ジョバンニいいなぁ〜 【シネマブルク】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2011-08-26 21:54:18) |
76.宮澤賢治原作の良質なアニメ作品。 ますむらひろしの絵のせいか、 ファンタジー色が色濃く、独特の世界観がある。 映像もセリフも淡々とゆっくり静かに流れるせいか、 すぐに目がとろ~ん。 全編鑑賞するのに三日も費やしてしまった。 キャラに関してはあまり魅力は感じなかったけど、 これはこれで味があるんだろうな。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-07-08 05:27:25) |
75.開始早々、まず音楽にやられました。独特の世界観に独特のタッチ、そしてひたすらに淡々と描かれる闇・・・でも原作を読んでない私は1度目の鑑賞では意味を理解することができず、すぐに2度目の鑑賞。そしてジョバンニが「カムパネルラぁー」と叫ぶシーンで涙しそうになりました。 【MINI1000】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2009-09-12 16:51:14) |
74.宮沢賢治の世界観を十分感じれて楽しめました。うまいなー 【アフロ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-31 03:41:34) |
73.正直、この時代のアニメはジブリ以外で好きなものは少ないけど、これは好き。原作が訳解らんからこういう風にちゃんとしてくれると楽しく観られる。子供の頃食い入るように観て、その後小説を何度も何度も読み返した。もちろん脳内映像でカンパネルラ達は猫だ。 宮沢賢治のお話は、子供の頃なら熱中できるけど、大人になってから読むと余りに普通でびっくりしてしまうことがある。でもこれで正しいんだと思う。子供の頃にあまりダラダラと極端な話ばかりを読むと普通の話をベースに複雑化した話を理解できないようなことになるんじゃないのか?って思える人間を周りでちらほら見かける。極端などんでん返しが最後に入っていると興奮する彼らは、極端な結論しか見えていないらしく、中盤の破綻や無理な設定はお構いなしで脳内補完する。ちょっと肌に合わないと(自分が知ってる流れじゃないと)すぐ折れる、席を立つ停止ボタンを押す寝る。 幸い、子供の頃こういうきちんとした話や感情の表現がちゃんとした話をいくつも観させてもらって、何度も繰り返し楽しんだことでのんびりした映画や思わせぶりでないから直球で余計な表現が続く映画も我慢強く観ることが出来る。確かにこの映画はダラダラしてるし、思わせぶりもなく剛速球で映像化されてる。だけど、その感傷に浸れる時間って言うのは貴重なものだと思う。 こういうヨーロッパテイストの溢れるダラーッとした味わいは絶対子供の頃に観ておくべきだと思う。大人になったら解らない可能性が強い。子供の頃あれほど夢中で何度も何度も食い入るように見続けたフレデリックバックを、今観ると一瞬で寝てしまう私は強くそう思う。 【黒猫クック】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-08-14 02:03:08) |
72. 小学生の頃、大画面の映画館で観た時は、プラネタリウム以上の感動、いや不思議な体験をしました。でも不思議という実感はないんです。全てが不思議と思わなかったんです。原作は未読でした。 しかし、最近再び観賞したときは開始30分で睡魔が襲ってきました。 大人になって失ったものに気付きました。 「カンパネルラ」と叫ぶ声優さんの声は未だに私の心に響いています。 私にも「カンパネルラ」のような友人がいました。 でも、成長していくうちに他に友達も出来て、「カンパネルラ」はうっとおしい存在になってくるんです。そして気付いたら自分の前にはいなくなって…。 今、「カンパネルラ」は何をしているのだろう。 蠍になって自分を犠牲にする勇気はありませんが、私のカンパネルラは今どうしているのか、この映画を久々に観賞して思い出しました。 【クロエ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-08-14 00:21:14) (良:2票) |
71.どことなく東欧のアニメのような、素朴で日本離れした雰囲気が漂っている。 知らされなければとても日本製とは思えないような独特すぎる作風。 原作の時代を反映したような、絵の暗さとしんみりした雰囲気が特徴。 1985年という時代の日本に、よくこんなテイストのアニメを作ったものだと思う。 全体的に深い意味はなく、ただ奇妙な出来事が続くだけのストーリーだけども、 日本の劇場アニメのなかでもひときわ異彩を放っており、一見の価値はある。 寝ているあいだに見る夢を、起きているときに見ているような奇妙な感覚を得た。 静かにひたるような映画だと思う。 しかし、猫だけの世界と思っていたのに、後半になって急に人間が現れることだけは なんとも興ざめで、いただけない。 【且】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-08-13 16:24:43) |
70.宮沢賢治は児童文学の巨匠とされるが、「児童」の頃何作か読んだ印象としては、筋は追えるものの、感性的に難解でひどく置いてけぼり感をくらうイメージが強く、この映画の原作も、その例に漏れなかった。長じてからストーリーをぼんやりとしか覚えていない状態で本作を鑑賞したわけだが、意外なことになんともすんなりと世界観が入ってきたのである。またこれも意外だったのだが、この「猫」のアレンジで感情移入しやすくなってたのにも驚いた。鑑賞後、原作を読み直した。映画はなかなか忠実に、そして実に解りやすく世界観が映像化されてるのが解った。あの置いてけぼり感はもう無かった。そして何作か他の宮沢作品も読み返してみた。のめりこんだ。私は宮沢賢治の童話は「大人のための童話」なのだと思う。無論感性の強い子供が読んでも入り込めるのだろうが、大人が触れるとあの世界観がまた違った感覚で入ってくるような。この映画は原作を愛する人のイメージを損ねずかつ、作品を解りやすくするという、ある意味での「映画」としての機能を果たしている作品のように思う。宮沢賢治の世界への「導入」として打ってつけなのではないか。子供も大人も、宮沢作品をどこか敬遠している人に、かえって勧めてみたい映画。 【あっかっか】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-03-27 13:12:09) |
69.ジョバンニもカムパネルラも出来すぎた子供で、人間のまま映像化したら嫌味っぽくなっていたはず。猫にしたことで、それが無くなって感情移入し易いんだと思う。神秘的で引き込まれます。 【無駄】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-12-17 00:42:30) |
68.小学校の時、先生に3回くらい見させられました。当時からこの映画が大好きでした。始終暗くて、哀しい悲しい物語をたくさん乗せた列車の雰囲気が重々しいんだけど、なんだか放っておけないような‥不安で仕方がないんだけど、最後まで見届けなくなる。カムパネルラの悲しさ、ジョバンニの悲しさがわかる気がする。最期の絶叫はやっぱり胸に迫る。あと、あの白い鳥はおいしそうだ! この映画は大人になってから初見したかったな。でも先生が見せてくれなかったらこの映画の存在を知らなかったかも。感謝だなー。 【まりんこ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-12-14 23:32:38) |