1.弥次郎兵衛と喜多八のコンビが各地を転々とし、行く先々でトラブルが巻き起こる、ドタバタコメディ。
といっても二人はこれといった目的もなく場所を転々としており、各地ごとの話には繋がりがないように感じられるので
弥次喜多のショートエピソード集のように捉えるのがいいのかもしれない。
示されるだけでも、善光寺、戸田の渡し、熊谷宿、宮島、尾上の松、高砂の松、舞子の浜、とバラバラに飛んでいるので、旅行としての整合性には欠ける。
善光寺と言いつつ、それらしいお堂のようなものがなぜか出てこない。それにしては、宮島では五重の塔や厳島神社が長回しで紹介されたりもする。
化ける狐や天狗が登場するなどファンタジー要素もあり、それらが突然に現れたり消えたするという、特撮的なものも盛り込まれている。
しかしセリフの字幕は基本的になく、会話の内容は全くわからず想像するしかない。(活弁前提なのか?)
よってストーリーを完全に理解する事はできず、脈絡のわからないまま次々に映っていくものに、何かを感じていくという見方しかできないが、
全体を通して様々な事件が起こるため、それなりに楽しめる部分はあるだろう。
タイトルに前篇とあるが、後篇の情報が出てこないのは、紛失したのか作られなかったのか。