31.野性味あふれるロバート・デ・ニーロはいい感じ。音楽もさすが。しかし全編を通じて、疑問や違和感を拭えませんでした。そもそもなぜ宣教師たちは、わざわざ遠い異国に来て、しかも断崖絶壁をよじ登ってまで先住民に布教しようとしたのか。キリスト教的善意なのか、組織の一員としての使命感なのか、異教との競争だったのか、そのモチベーションの源泉が理解不能です。 しかもその行為は、先住民にとってけっしてプラスばかりではないはずです。欧州の先端技術を伝えられることと引き換えに、自らの宗教・文化・伝統まで破壊されることになるので。当然、それを悲しんだり抵抗したりした先住民もいたはずです。ところが本作では、布教活動は全面的に善行であり、先住民の全員がすっかり洗脳されたかのような描き方でした。ちょっと気持ち悪いです。 キリスト教の被布教国の末裔の1人としてあらためて思うのは、やはり徳川家康は偉かったということです。キリスト教を全面的に禁止し、ついでにスペイン・ポルトガルとの関係も絶ち、布教活動をしないという条件付きでオランダとだけ細々とつき合う。おかげで科学技術は大幅に遅れましたが、260年にわたる天下泰平の世が実現したわけで、その先見の明はすばらしいの一語に尽きます。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-09-18 01:39:52) |
30.壮大な滝の映像は見事でしたが、伝わってくるのは高慢とか偽善くらいです。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-08-19 00:11:26) |
29.真面目に作られた真面目な映画。見応えもある。 惜しむらくは、キリスト教賛美という芯が強すぎることか。でもそれは仕方ない。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-07-29 10:36:25) |
28.会社の都合で出向し、現地で成果を上げたにも関わらず 数年後本社から“事情が変わったからそのプロジェクトはチャラね”と告げられた社員たち。本作の場合、社員は宣教師たちで、交流を深めてきた現地住民の居住権を取り上げるって話だ。神に仕えし者達の、政治の闘いは人間のご都合丸出しだ。白人至上主義の現場ってのは実際こうも酷いものだったのかあ、とつくづく勉強させられた。19世紀、南米でのイエズス会の活動のことなど、この映画を観るまで想像したこともなかったです。 イグアスの滝の勇壮なこと、音もしぶきもつぶさに切り取ったカメラの力も凄い。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-20 00:19:07) |
27. 侵略というのはつまりこういうことなんだな、と思いました。見方の比重を、神父・メンドーサ・地元民・侵略者のどこにおくかによって、いろいろな考え方ができる深い映画です。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-13 15:32:05) |
26.確かに良い映画だとは思うが、少し物足りない。滝を活かした撮影や、E・モリコーネのスコア、J・アイアンズやデ・ニーロと申し分無いのだが、少し退屈な場面が多かった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-10-26 19:24:21) |
25.デニーロが改心するとこまでは良かったけど・・・中盤以降何度も眠くなったが、その度デニーロの演技力でなんとか観る事ができた。撮影大変だったろうなと思いつつ、なんか後味の悪い映画でした。 |
24.メンドーサとガブリエル神父の選択した行為の違いは、二人の思想の違いから生じている。こういった思想的な内容の映画はついつい説教くさくなってしまうけれど、この映画はふたりの人間が行為に至った理由が丁寧に描かれているので、二人の立場双方に共感できる。これが素晴らしい。音楽もうつくしい。今現在、イスラム教と戦争しているキリスト教の姿を思い起こすと、この映画の提起する根本的な問題について、考えずにはいられなくなる。 |
23.心の中に生ずる怒りや憎しみを消し切れなかったメンドーサがとても悲しかったです。 【ラーション】さん 7点(2004-04-23 01:01:57) |
22.落ち着いて考えると、白人のエゴが見えて面白くない。が、ガブリエル、メンドーサそれぞれの信念と生き方には心を打つものがあった。それにしてもエンニオ・モリコーネの音楽は凄い。凄すぎる。 |
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21.原住民に無理やり違う信仰を押し付けようとする試みには少し共感しかねるけが、それを通して原住民を守ろうとすることには大いに共感できる。そして弟殺しの罪を償おうと改心し、自ら苦行に励む主人公や、その姿を見たインディアンたちが、かつては自分たちの敵であった主人公を仲間として迎える心の広さには心打たれた。主人公メンドーサを演じるデ・ニーロも深みのある演技をしてるし、そこにジャングルの雄大で美しい自然、モリコーネの優しくも明るい旋律等、実に奥深い映画だと思う。 |
20.当時、会社の上司から「系列の映画館ならどこでも映画が見られるんです株主優待券」を頂きました。 「何を見ようかなぁ..」と思って上映中の映画を物色したんですが、どれもイマイチでほとんど選択の余地なし。 で、消極的選択の結果観たのがこの映画。話題の大作だしこれでも観とくか....くらいの消極的選択だったのですが... えっとぉ..宗教的な知識も素養もない私には、(予想通り)なんの面白みもない映画でした。 こいつは多分一生懸命つくった大作なんだろうなぁくらいの感想しかなくて、ぶっちゃけ退屈。 映画に、わかりやすい喜怒哀楽を求める僕のような人間は見ないのが吉。 ちなみに滝のシーンの撮影で人死にが出たという噂は僕にも確かに聞き覚えがありますが、真実かどうかは??です。 【あばれて万歳】さん 4点(2004-01-26 15:46:06) |
19.メンドーサとガブリエルの別れのシーンは二人の決意と覚悟に胸が熱くなった。ラストの業火は大国のむきだしのエゴを痛烈に表しているように見えた。「力が正しいのならこの世に愛は必要なくなる」現在の世界の国々にも当てはまる言葉に思える。デ・ニーロとアイアンズとリーアム・ニーソンが共演していたのは嬉しい驚きだった。 |
18.西洋人の、西洋人による、西洋人のための作品。結局自分たち自身はもとより、インディオもキリスト教も救いえていない。正義と信仰の対比も図式的で深みがない。ロバート・デ・ニーロは素晴らしい俳優だが、この作品にかぎっては、かれの色が強く出すぎて、観るものに無益な安心感を与えてしまっているような気がする。無名の俳優を起用すれば、興行的にはだめでも、作品の問題提起はもう少し明瞭に描きえたのではないだろうか。もっとも、無理な注文だとは思うが。。。 映像はきれいでよい。 【バッテリ】さん 6点(2004-01-19 20:44:35) |
17.やっぱりこの映画は巨大スクリーンで見たい。最初の滝落としのシーンは自分の足もすくむほどでした。ジェレミーアイアンズがよい味出してます。その後の出演作からは創造できないほど、大人物を演じきっていますね。さすがの奴隷商人デニーロもその徳に触れることになるのも頷ける、という名演技だったと思います。最後のシーンは、映像と音楽だけですべての虚しさを表現していましたね。重い題材ですが、楽しめ、感動できる作品だと思います。エンニオ・モリコーネへの弟子入りを考えたきっかけとなった作品です。(考えてるだけですが・・・。) 【神谷玄次郎】さん 8点(2003-12-16 22:26:27) (良:1票) |
16.小学校の担任が「帰りの会」の時間、当時のこの映画のポスターを片手に「本当に滝に人が落ちて死んだんだって!」と勝手な撮影秘話?をまくし立てたため、どうしても見たくなってしまい、父に連れて行ってもらって劇場で見た初めての字幕洋画。当時は、恥ずかしながら冒険活劇と認識していた。大人になってから見直すと、西洋人による現住民=他者のカリカチュアが、劇中だけではなく作り手の視線の端々にも目に付き辟易したが、この時代のこの話をこのスケールで描いたことには、純粋に感嘆した。ところであの滝壺への「どんぶりこ」シーン、先生の言ってた事は本当なのだろーか??今更ながら気になって気になって…… 【中山家】さん 8点(2003-12-04 10:24:33) |
15.昔見たとき面白かったような気がしていたのだが、再見したら凄くつまらなかった。単なるキリスト教礼賛で何が言いたいのやら?日本も危うくイエズス会の侵略に遭いそうだったことを考えると怖くなります。当時は軍事大国だったから救われたのかな。 【亜流派 十五郎】さん 0点(2003-11-21 13:20:48) |
14.デニーロの映画で「ディアハンター」と並んで、わたし的に評価の高い作品です。奴隷商人だったデニーロが改心してイエズス会の神父(ジェレミー・アイアンズ)とともに村を守るストーリーですが、デニーロの迫力ある演技に圧倒されます。スペインやポルトガルの植民地支配って、今のアメリカのように一方的な武力介入だったんですね。いろいろと考えさせられる名作です。 【オオカミ】さん 9点(2003-11-18 00:41:26) |
13.モリコーネの音楽はすごくいい!ラスト、小舟でどこかへ向かう幼い子供の行く末が気になってしかたない。 【mimi】さん 7点(2003-11-08 23:06:59) |
12.組織としては批判的に描かれているとはいえ、肯定的に捉えられている、未開人の開放=善行というキリスト教(イエズス会)感にはやはり違和感があります。音楽や描写方法はいいんですけどね。 【Nervous】さん 6点(2003-07-04 03:33:42) |