10.確かにジョージ・A・ロメロのナイト・オブ・ザ・リビング・デッドの焼き直しでしかないんですが、あくまで放射線をただゾンビ発生の原因として採用したに過ぎなかった元ネタよりも超音波による公害を明確にテーマに据えた点は評価できます。ラストの展開も死者が蘇るという設定をより生かしていると思います。それにゾンビ映画に似つかわしくなく結構おしゃれな雰囲気があっていいんですよねー。主演のレイ・ラブロックをはじめ、登場人物がみんなファッショナブルです。滝の前で点滅し続けるフラッシュと警察のカメラのフラッシュを繋げる、ホテルの看板と本物のフクロウを繋げる、編集と場面転換もセンスがあります。冒頭の有害な煙が漂う都会と緑豊かな田舎の自然のコントラスト、環境問題テーマを視覚イメージとしても昇華できています。なんだかゾンビの出てくる場面が一番ダサくてがっかりしちゃうぐらいです(笑)。 |
9.邦題が『悪魔の墓場』なんていうベタなタイトルで、ちょっと「恐怖の味噌汁」とか「悪の十字架」とかに通じるものがありますが(悪魔の人形。あ、クマの人形。ってのもありましたね)。だいたい、悪魔の“墓場”ってんだから、すでに悪魔が退治された後のような。それはともかく、ロメロのあの名作(タイトル略。笑)をパクッて、青い顔のゾンビに人間を襲わせて食べさせてみました、ってな趣向の作品ですが。ロメロ作品の、ただただゾンビが人間を襲うという身も蓋もない感じ(だからこそ画期的なんだけれど)と比べれば、本作はそこにオカルト色を加えていて(ゾンビが変な儀式してたりするし)、いかにも「恐怖映画らしい映画」というか、まあ折衷的な作品になっております。要するに日和ってるんじゃないか、と言われそうですが、そういう中途半端なところがまた面白かったりするわけです(ロメロならこういうのは作らない、作れない)。しかもそこに「害虫駆除の超音波が、死人の蘇る原因なのだ」みたいな無意味な合理性を持ち込んでみようとする、思い切りの悪さ。つまり、オカルト映画とパニック映画を両方やってみました、という訳ですね。スバラシイ。主演の男優のヒゲ面がまた、私にとってはいかにも“これぞ70年代映画のヒーロー”ってな感じで(ごく一部の映画のような気がするけど)、ものすごーくカッチョよい。不自然なほど警察と対立するのも良いし、とりあえず「立て篭もり」をやってみせてくれるのもサービス満点。ただ終わりの方は、何もそこまでロメロ作品(タイトル略)を踏襲せんでもいいでしょうに、とは思いますけど・・・。亜流作品だ、こういうのこそ映画の墓場みたいな作品だ、という批判も当然あるでしょうが(まあ当然ですよね)、わたしゃ結構好きです。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-04 07:51:14) |
8.惜しいことに、主人公たちの行動範囲が農場や墓場や病院など、あちこち移動するため、いつでも逃げれる気がしてやや恐怖感を損なっています。ゾンビそのものについては、音楽も相まってなかなか不気味で恐くて、人間も食べてくれます。エレベーターの撮り方が上手くて、ビビりました。(期待度:5) 【明日ネコになる】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-08-16 01:43:14) |
7.設定からして寂しいくらいにショボイです。でも子供の頃に観たときは恐かったんです。何せオカルトブームの頃の、「悪魔の~」3部作の中の1本ですもんね。久しぶりに観て懐かしく、妙に嬉しかったんですね。だから思わず2点も献上です。 【じふぶき】さん 2点(2005-01-20 22:28:54) |
6.今更言うまでもなく・・・いや、やっぱり言いますけど「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のパクリです、コレ。しかし、コレがくらべものにならないくらい カッタルいと言いますか、イライラもん。主人公の男がいくらゾンビの存在を警察に訴えるもまったく信じてもらえなくってねェ。”「死体が襲ってきた!」だの、そのまま言ったって誰もまともに聞いてくれねーって!もっと嘘でもいいから違う言い方あるだろ!”って話ですよ!まったく。案の定、イヤ~な結末が待ち構えているって話ですよ。もう。 【カズゥー柔術】さん 4点(2004-11-10 02:38:53) (良:1票) |
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5.NIGHT OF THE LIVING DEADのパクリなんでしょうが、意外に真面目なゾンビ映画です。ノローっとした動きなんだけど馬鹿力という、ロメロのゾンビよりもパワーアップした単体での強さが何とも恐ろしいゾンビ達が多数出てきます。グロさにかけてはフルチ監督のサンゲリアに匹敵するレベルで、血や内臓が惜しみなく飛び散ります(笑)。ただ、他の皆さんが挙げられている通り、テンポの悪さが大きな減点要因。緊迫感があまり伝わってこないので、殺され行く人をただぼーっと観ている自分がいました。 |
4.しょうこりもなくゾンビの映画観ました。これはどーなんやろ。ゾンビ映画やけど、サバイバルなパニック映画というより、どっちかゆーたらサスペンスホラーっぽい作りになってて、ゾンビも数は少なめ。その辺がは期待はずれやったかな~。しかもストーリーはわりとチンタラしてるし(ゾンビ出るまでが長くて)ただ、ゾンビはチンタラしてない。素早いし、隠れるし、頭使ってるし、武器も使うし、仲間も作るし。モンスター的な要素が多い感じ。数が少ない分、異様に強い。そんなゾンビはあんまり好きじゃないけど。出だしの異様なノリ(裸の女性はなんなんだ?)とラスト以外はイマヒトツな映画やったかな 【なにわ君】さん 3点(2004-09-15 14:31:33) |
3.ゾンビというものを初めて日本に伝えたのはロメロの「ゾンビ」ではなく、実はこれだったらしいですね。当時としてはかなり斬新な映画だったのではないでしょうか。ただ今見てみるとなんてことのない凡作。 【腸炎】さん 6点(2004-04-04 21:04:17) |
2.子供の頃、叔父に連れてかれた映画館で見ました。初ゾンビ映画でしたので、子供心にも激しく衝撃的。おかげさまで、すっかりゾンビ好きになってしまいました。その後、ロメロに出会い、彼の一連のゾンビ作品に入れ込んだわたしですが、この道に歩ませてくれたこの作品は、わたしの中でもとっておきに記念碑的なものでもあります。なので点数は甘め。イタリアらしいパクリとサービス魂にあふれている一本と言っておきましょうか。ちなみに同時上映は「吸血の群れ」。叔父がなぜに子供連れでこの映画を見たのか、未だ不明です。 【パママのタルト】さん 6点(2004-03-09 19:56:32) |
1.イタリアお得意のパクリ映画。ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』をパクりました。が、テンポがすっげーかったるい。映像的には、ロメロのゾンビ・シリーズよりもえげつないです。 【伊達邦彦】さん 3点(2004-02-24 01:28:41) |