14.《ネタバレ》 B級ながらに格式の高い感じがします。
結構 重厚な感じで、重い雰囲気が漂います。
ちょっと調べてみたら、日本で始めてゾンビを知らしめた伝説的な名盤のようで、
こりゃB級なんて安易に行ったらゾンビたちに呪われそうです。
最近のゾンビホラーなんて表現方法が定着したのか、みんながやっている事をまねしてやっている感じですが、
やはり初期のゾンビ映画にはその表現方法をまだ探っている状態なので、
オリジナリティがあり、メッセージ性のようなものがあり、(いろんな意味で)重みがあり、リアリティ(本気度)のようなものがあります。
未知な存在を扱う責任、根底にはそれに対する恐怖心と敬いが確かにあります。
ゾンビとは何ぞや?ということを真面目に問うているのです。
そんなゾンビだから不気味さがあり説得力もあります。
写真に写らないなんてドラキュラみたいですが、幽霊とゾンビの中間のようなところも面白いです。
古い映画なのでレトロでいて、本場のオカルト映画のような雰囲気も感じられ、
ヨーロッパの大自然がまるでタルコフスキー映画のように映えます(違ったらすんません)。
フクロウ(ミミズク?)のいるホテルが素敵でした。
そこはまるで神秘主義的な人の喜びそうな雰囲気が満点です。
ドゥーム・メタルバンドのエレクトリックウィザードの語りが
まさかこの作品から使われていたとは驚きでした。
道路を横断するストリーキングを見る限り、アートもこめられているようです。
安易な捉え方ですが、、、ま、自然破壊への警鐘のようなものも感じます。
また音で恐怖を伝えようとしているところも素晴らしく、死臭が漂ってきそうな音像です。
話はあくびが出るほどにスローテンポだけど、込められたものが面白いです。
本当に悪いものを誰も知らない、、、それは恐ろしいことだと思います。
(あ~復刻されたのですね、、、ちょっと高いお金を出してレンタル落ちを買っておいたのに、、、)