1.《ネタバレ》 丁度20歳を迎える頃、発売された原作は、
当時の「(ワタナベ)僕」と重なっており、思い入れの深く期待して鑑賞しました。
「ワタナベ」「直子」「緑」「突撃隊」のキャスティング・演技自体は、納得できる
ものだと思いましたが、特に「緑」「レイコさん」等の場面場面で核になるエピソード
が省略?され、原作未読の方には、つながりの理解がキビシイだろうと思いました。
草原のシーンなど、美しいシーンもあるのですが・・
当時のファッションや車で時代感を出す割には建物の部屋のセンスだけが浮いた感じ
がしました。とにかく「こんな風に表現したか」と鑑賞しましたが、
一つ納得いかなかったのは、
「ノルウェイの森」という楽曲は、18年後の「ワタナベ」がドイツの空港の機内で
聴いて「昔」を思い出し混乱する。レイコさんと直子を偲び演奏する。
そんな楽曲であり、劇中で効果的に流れるならともかく、
安直に「主題歌」や宣伝等で流して欲しくなかった感があります。
「果てしないない喪失と再生」を描いて欲しかった物語は・・
鑑賞後の感想は、喪失感のみが強く・・この評価です。