《改行表示》105.《ネタバレ》 過去にインディアンに対する虐殺を行いトラウマとして抱え込んでしまった大尉が、異国の地で別種のインディアン(サムライ)に触発され同化し、ついに自分のトラウマから解放されるまでを語った物語。 この手の戦争トラウマものは、すでに、ベトナム戦争帰還兵物や、よく例に出される「ダンスウィズウルブス」など(見方を変えればレオンなどもそうだ。)で既に手垢のついた設定だけに、今回は目先を変えてサムライで映画化してみました、とそんな映画。 さて、異文化というものは、異なるものであるからこそ、時に奇異で受け入れ難いものにも見えるし、また時には圧倒的に美しく魅力的なものにも見えるもの。 トラウマ大尉はここでは後者のスタンス。 「なぜそんなに自国民を嫌うのかね?」と昔の上官に問われてしまう程に自国に対する「裏切られ感」たっぷりで、自分の居場所or死場所を求めていた彼が、遠い異国にて全く異質の「武士道」(微妙にインディアンとの共通点あり)に惹かれたのはまさに必然。 そんな彼の視点で描かれているこの映画の「武士道」は当然ながら美化されすぎており、それはもう薄ら寒くなるほどで、そういう視点で撮られた映画である故、素直に感情移入ができない。 日本人として突っ込み所満載なのは、皆様ご指摘の通り。 この映画は「ロードオブザリング」のようなファンタジー世界だと思わないと日本人としてはちょっとキツイ。 この時代にこんな侍はそもそもいないだろう、というような歴史的事実もさることながら...画面の植生がなぁ、どこの国だよ、と。 日本じゃないのがまるわかりだからなぁ。それから忍者!漫画かよ!と。 それに「吉野の国」と字幕出てたけど..それは劇中の移動を考えるとやっぱ無理だし。 とか....気にならなければ気にならないんだろうけど..やっぱり気になっちゃうのは、それこそ「アイアムジャパニーズ」なのでしょうがないのです。 【あばれて万歳】さん 7点(2004-09-28 11:25:47) |
104.《ネタバレ》 エンターテイメントとしての評価は、長すぎたことをのぞけばけっこう楽しめたので良しとしたい。が、感想は正直複雑な気分。これを観た人に「これが日本なんだ」と受け取られちゃったら困るよ、という感じ。たしかに「サムライ」はよく描けていた。「ハラキリ」の言葉だけ独り歩きして不気味な侍観を増幅させられていた外国の人には、イメージ転換をせまるものかもしれない。だけど、日本人はだませないぞ(笑)幕末どころかもう明治になって何年もたつんだよ?天狗党だって鳥羽伏見だって白虎隊だってあったのに、なんでそんなに戦国以前の武装なの?日本の時代設定を南北戦争にむりやり合わせたとしか思えない。大村の存在も、なんかいかにも悪役を作ったぽい。それもこれも、ハリウッドのご都合主義と思えば腹は立てられないか。渡辺・真田両氏が細かい所作を指導したそうだが、演技もいでたちもさすが堂々としたものだった。ただ勝元への全員土下座はどう見たってヘンだよ、みんなただ指揮官に従っただけやん。俳優陣は小さい子まで熱演していて二重丸なのでこの点。でも、どうもすっきりしないよう。 【藍色吐息】さん 7点(2004-08-18 11:32:23) |
103.なかなか面白かったんですけど、前評判が良過ぎたせいか満足したってほどではなかった。武士の時代と近代の境界線という設定は面白かったですけど…弓矢と鉄砲じゃ勝負にならないでしょう。それでもひとつの精神を貫く姿には少し心を打たれました。 【epitaph】さん 7点(2004-08-07 16:49:30) |
102.perfectは「天晴れ」と訳すべきでした。「完璧」って何でしょう。内容は良いのに、戸田奈津子のセンスに辟易しきりでした。 【malvinas】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-08-01 15:16:55) |
101.いままで、どんなどんな合戦のシーンを観ても、何でこいつら殺し合ってるんだろう? 家族のため? 君主のため? 自分のため? あほくさいなと思っていた。たたかうなよ、なかよくしよーぜと思ってた。この映画のサムライも人を殺す。互いに尊敬しあっていても殺す。しかも、殺される。殺し合っているという事実においては、これまでのハリウッド映画と全く同じである。でも、この映画のサムライをあほくさいとは言えないと思った。なんでそういえないのかははっきりと言葉にして説明できない。でも、その言葉にできない辺りに「武士道」がありそうだという気はする。渡辺謙の「perfect」、このせりふを言わせた外国人の監督の感覚を、侍の血を受け継いでるかもしれない一人の日本人として、しっかりと考えていこうと思った。この映画を作り上げた人たちの、真摯に日本精神を理解しようとする熱意に負けないように。武士道についてもっとよく分かるようになったら多分10点だけど、まだ不勉強な自分を恥じて8点。早く10点つけられるようにしたい。 |
100.《ネタバレ》 滴る雨の音、バックミュージック、映画全体が一つの世界観を持っていて見ごたえがあった。そしてトムクルーズと小雪の微妙な関係にドキドキわくわくした。ただやっぱりトムクルーズが最後命までかけてしまうというのがいまいち腑に落ちなかったし、結局生き続けるという結末にこの点数です。 【はげねずみ】さん 7点(2004-07-16 02:48:32) |
99.はっきり言ってNHKの大河ドラマを見ている感覚だった。渡辺謙さんはとてもかっこよく、トムは食われていたように思う・・。「日本人同士なのになぜ英語で会話してんねん!!」とか思っておもろかった。 【テンダータッチ】さん 7点(2004-07-08 23:18:58) |
98.素直におもしろいです。確かにアレ?と思うところや、勝本が絶対的に正しいのかというと…うーん。前評判や、オスカーにノミネートされたりと絶対面白いんだろうなと期待して見ても十分元は取れる感じ。侍を見るとなぜか日本人の心を揺さぶります。外国人なのに良くがんばったって事で七点 【マキーナ】さん 7点(2004-07-01 19:34:27) |
《改行表示》97.高得点をつけたい要素と低評価にせざるをを得ない要素が混在していて決めかねており、仮の点数として現時点での平均点に近い7点を暫定評価とする。 吉野の里の情景が気になって仕方なかった。山の中を馬にまたがり疾走する侍たちはどうしても中世騎士ものとかぶるし、村の中はひどいもので取ってつけたような鳥居、見下ろした全景がLOTRのローハン城下街と変わらないように見えた。鉄道敷設のシーンも衣装が違えば西部劇と変わらない。アイテムは日本的だがどうしても日本のようで日本でない、日本テーマパークのように思えて仕方なく、そこに日本の心を感じることはできなかった。真剣に作っているゆえにむしろ違和感を禁じえず、その異様な風景は、共に理解し戦うようになってもなお越えられない壁が何か存在する、監督がどんなに日本通だとしてもやはりアメリカ人なのであり、外から日本を眺めている時間の方が長い人間の限界をも示しているとは言えまいか。サムライの美学と言う表面的なテーマ以上に、理解しているつもりであっても自分自身のことではない以上100%理解することはできない、それゆえに対等な立場で心を通わせあうことがどれほど難しく、そして重要か。二時間半の長尺もその思いを後押しする。違う世界に住む人間が心を通わせるには普通よりも長い時間が必要なことを。やはりこれは日本を描いた映画というより、中世の騎士道と同じで、失われた美学に題材を求めたファンタジーであり、ノスタルジーにも似た感傷にこそ感動を覚える種類の映画ではないだろうか。それにしても奈良県の人はこの映画をどう見たんだろう。気になる。 |
96.皆さんが言うように、日本を舞台にしたハリウッド作品としては上出来でしょう。余談だけど、日本に好意的なこのような作品が作られること自体、ブッシュ=小泉の関係が良好な現在の政治背景と無縁で無い気がする。 【じゃん++】さん 7点(2004-06-27 01:48:16) |
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95.なかなか楽しめる映画だった。思い切ってシンプルなストーリーにしているのが、かえって迫力のある戦いの映像や重みのある会話を際立たせていて、のめりこめた。史実的にどうのとか考証がどうのとか、言えばきりないけど、そういうのはどうでもいいと思えるぐらいに「見せる」映画だと思う。 【ぽん太】さん 7点(2004-06-26 15:01:59) |
94.《ネタバレ》 けっこういいできだった。アメリカ人が描いた日本が舞台ながら、日本人の私から見ても、それほど違和感がなかったのは、作り手の日本の歴史や文化に対する理解、あるいはリスペクトがあったからだろう。もっとも、森のなかにソテツみたいなのが生えていたり、農村の雰囲気がどこかしら日本とは異なりはしたが。トム・クルーズはよく頑張っていた。殺陣もサマになっていた。さすが、である。渡辺謙、真田広之の好演については、いまさら私が改めていうまでもない。小雪の演技力だけ物足りなかった。 時代の流れからすると、勝元たちは滅びの道を歩むしかないわけだが、映画のストーリー、シナリオとしてどう描ききるのだろうかと政府軍と闘い出すころから興味をもって見た。隘路をゆくように、かなり苦労したようだが、見せ場もつくり、いちおうかたちをつくって終わらせたのには脚本家の努力のあとがうかがえる。ただし、あまりにも主役オンリーハッピーエンドが、空々しい感、なきにしもあらずではあったが。 最後の闘いの場面では、勝元たちにもう少し知恵ある迎撃を見せてほしかった。 本作のベースが、勝元=西郷隆盛、政府軍VS反乱軍=田原坂であったことを念頭に置けば、非常によくわかる。おそらく日本人では制作できなかったであろう作品としても貴重といえるかもしれない。 ところで、今年、日本を訪れるアメリカ人が増えているようだが、本作の刺激によってだとすると、現実の現在の日本を見て、彼らはどんなふうに感じているのか聞いてみたいもんだ。 【delft-Q】さん 7点(2004-06-22 00:42:25) |
93.負け戦に挑む姿に感銘して評価を上げました。この時期にしては反政府軍の武器が旧式すぎて弱すぎ、刀の時代はちょい前に終わってしまっているのに無念。大和魂ということなのか、武士団が大和の中の大和・吉野に篭ってるとは…六本木で鑑賞しましたので、外国人のお客さんが多く、日本人がさして笑わないとこでもゲラゲラ笑っていたのには、海外でもそうだったのか気になりました。 【axion】さん 7点(2004-06-17 04:54:46) |
《改行表示》92.横浜の街、笑みを売る花魁など、極めて印象的な映像が幾つかあった。全体のストーリー自体は薄っぺらく、そこに再現された歴史上の日本には違和感を覚えざるをえない。しかし、異文化のフィルターを通して示された過去の像を見つつ、「ふーむ」と思って考えてみると、自分達も伝統的に造られたフィルターを通じて過去を見ているのであって、その像が実物そのものなのではないと気付かせてくれる。(日本の時代劇に、もっと映像的な想像力があれば、取るに足らない映画になるのですが、、、、) 【王の七つの森】さん 7点(2004-06-14 10:21:48) |
91.この映画はトム・クルーズ主演のアクション映画。舞台が明治初期の日本というだけ。だからキスシーンもあるしニンジャも出るよ!だってアクション映画だもんね・・・。こう思って観れば納得できます。日本が題材になってるから期待しすぎるんだろうけど、あまり深く考えずに観た方がいいですね。点数はそう考えてつけました。 【ばたあし】さん 7点(2004-06-12 11:49:46) |
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《改行表示》89.思ったよりも賛否両論のようですが、私はとても感動しました。 確かに間違った表現や歴史にそぐわない所もあるかもしれない。 私個人としては、きっちりとしたお勉強的な正確さで日本を難しくしてしまうより(現代の日本人でさえ難しいあの時代解釈ですし)、娯楽的な要素をこれだけ盛り込んで、尚且つとても美しく高潔な国に仕上げてくれたハリウッドに、日本人として感謝したくなりました。 武士道精神というものが馴染みのない国の方々に分かりやすく伝わるようにディフォルメしてくれたんだろうなぁ、と、正確ではない部分もそんな意図を感じたように思います。 よく日本にいるよりも外国に住むとより日本のことが分かる、と海外に住まれている方に聞きます。 この映画を見て、そんな言葉を思い出しました。 私の中には、素晴らしいルーツがあったんだなぁ。 実際の日本の歴史を見ると(切腹・特攻)それこそ悲しいだけのやみくもな死だと思っていましたが、この映画は生きることの大切さを教えてくれたように思います。 死が誰もにいつか必ず訪れるそのときまで、いかにして生きるか・・・。 精一杯生きて行こうと、感じました。 【cha-cha】さん 7点(2004-06-07 19:43:46) |
88.ホント、良く描けている。正直まさかここまでサムライを出せるとは驚きです。それにしても日本人が良く頑張った。特に真田さんの演技って謙さんより印象強いなぁ。だからもっと真田さんにも声かけてくれ、ハリウッドよ。でもあえて言うならちょっとサムライ強すぎる気が・・・、ラストとか。 【ジェダイの騎士】さん 7点(2004-06-06 23:06:28) |
87.日本人がどうとか,サムライがどうとかよくわからないし,あまり興味もないです.そんなことを抜きにして,トムの変わらぬかっこよさに7点です. 【マー君】さん 7点(2004-06-04 19:37:02) |
86.ストーリー性は全くと言っていい程無い。真田さんに七点。 【あしたかこ】さん 7点(2004-06-02 20:46:12) |