借りぐらしのアリエッティのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。7ページ目

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借りぐらしのアリエッティ

[カリグラシノアリエッティ]
The Borrowers
2010年上映時間:94分
平均点:5.69 / 10(Review 147人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-07-17)
ファンタジーアニメ小説の映画化
新規登録(2010-02-12)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2023-08-22)【イニシャルK】さん
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監督米林宏昌
ゲイリー・ライドストロム(英語吹き替え版)
志田未来アリエッティ
神木隆之介
大竹しのぶホミリー
三浦友和ポッド
竹下景子貞子
樹木希林ハル
藤原竜也スピラー
羽鳥慎一郵便配達
原作メアリー・ノートン「床下の小人たち」(林容吉訳、岩波少年文庫刊)
脚本宮崎駿
丹羽圭子
音楽セシル・コルベル
作詞セシル・コルベル「Arietty's Song」
作曲セシル・コルベル「Arietty's Song」
主題歌セシル・コルベル「Arietty's Song」
撮影奥井敦(映像演出)
製作奥田誠治(製作担当)
スタジオジブリ(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
日本テレビ(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
電通(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
東宝(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
高井英幸(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
島谷能成(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
市川南〔製作〕(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(「借りぐらしのアリエッティ」製作委員会)
製作総指揮フランク・マーシャル(英語吹き替え版)
キャスリーン・ケネディ(英語吹き替え版)
企画宮崎駿
プロデューサー鈴木敏夫
制作星野康二
スタジオジブリ
配給東宝
作画STUDIO 4℃(作画協力)
マッドハウス(作画協力)
旭プロダクション(作画協力)
タツノコプロ(作画協力)
田中敦子〔作画〕(原画)
日本アニメーション(作画協力)
山下明彦(作画監督補)
古屋勝悟(原画)
新井陽次郎(動画)
美術武重洋二(美術監督)
男鹿和雄(背景)
小倉宏昌
高屋法子(ハーモニー)
編集瀬山武司
録音東京テレビセンター(ダビングスタジオ)
東北新社(音響制作協力)
木村絵理子(アフレコ演出)
その他スタジオジブリ(提携)
日本テレビ(提携)
電通(提携)
博報堂DYメディアパートナーズ(提携)
東宝(提携)
IMAGICA(現像)
読売新聞社(特別協力)
あらすじ
借り暮らしの小人たちは人間に姿を見られたらその家を出て行かなくてはいけないために用心深い。しかしある日、重い病気を抱えた少年に、小人のアリエッティは姿を見られてしまい・・
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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27.《ネタバレ》 面白かった。感動した。これは想像以上に素晴らしいものだった。
実はあまり期待していなかったので、映画館まで行って観たいとも思わなかったのだ。
しかし、ありがたいことに映画を見る機会に恵まれ、いざ見てみると、かつてのジブリ映画を見たときに感じた感動のようなものが少しだけ心に蘇った。
実はここ1年くらい、自分はジブリ映画を封印していた。
なぜかって、自分はジブリ映画を見るに値しない人間だと思っていたから。
よく自分の好きな映画を数年ぶりに見るときに感じるあの「観るのが勿体ない」という感覚が自分の中であまりにも肥大化してしまったために、それを見るための精神的エネルギーが物凄い必要なのだ。
正直いって過去のジブリアニメが大好きな自分としては、昨今の(「ハウル」以降の)ジブリアニメは不発な気がして仕方なかった。
それで、久々にジブリアニメを見たものだが、かなり感動した。
この「アリエッティ」は、自分の中では近年の作品を遥かに凌ぐクオリティだと感じた。
全てにおいて素晴らしいのだから、書くことも少ないが、少しあげてみる。
①まずアリエッティの美しさは、
宮崎駿作品の少女とは違う、外国のお姉さんという感じでかなり気に入った。
②音楽は外国の人が作曲しているらしいが、その音色は北欧ファンタジーっぽくて心地良い。
ちょっと音をもっと抑えてほしいと思う場面も映画館ではあったが、しかし弦楽器に木の温もりや木漏れ日のようなものを感じてとても癒されるのだ。
だからアリエッティ・ソングが劇中に流れてきたときにも、ゾクゾクと感動が走った(曲が途中で少しだけ止まるの反則)。
そしてこの「優しさ」、、、それは普段の生活では感じられないものであり、そのあまりの優しさに涙が流れた。
③小人であるアリエッティの視点で描かれることで、全体的に「巨大感」がうまれる。
例えばアリエッティが蔦をよじ登る場面では「ラピュタ」のような感じが少しあった。
また小人の視点だと、自然の植物なども大きく見えるので、スケール感があって良い。
ナウシカ・ラピュタ・コンプレックスも僕にはありますが、この作品はこれでいいと思う。
《追加》
スピラーは好きじゃないけど、アリエッティーのお母さんはトボけていて愛嬌のある愛おしいキャラだ。良い味を出し過ぎている。
ゴシックヘッドさん [映画館(邦画)] 7点(2010-09-19 22:24:10)
26.《ネタバレ》 “小品”という話は聞いていたけれど、全体としてはいい作品だと思う。ジブリ作品にしては声優が(まだ)マシな方だった気もするが、樹木希林はしゃべってる顔が浮かんできてしまい、興ざめした(それでマイナス1点)。【ネタバレ】たしかに「君たちは…」のくだりはシーンではいまいちではあるけれど(とくに子供向けとしては)、そこには背景が用意されていると思えば、それもありではないか。しつこい展開もなく、説教臭くもなく、話が発散してもおらず、子供とともに安心して楽しめる作品だと思う。

mohnoさん [映画館(邦画)] 7点(2010-09-17 23:39:53)
25.《ネタバレ》 さらにシンプルさの美徳を極める宮崎脚本。百戦錬磨のストーリーテラーにとって、一般受けしそうな物語的起伏や善意の公式テーマ的なものをそれらしく放り込んで安い感動を作リ出すことなど容易いはずだろうが、それらは結果として作り手の最も見せたいものを見えなくするだろう。

例えば、テントウムシやアリ達の足の動きが表現する生命感であり、蔦の葉の揺れ具合が表す大気の感覚である。針子仕事や洗濯物干しといった労働の所作の体感。上下軸を活かしたアクションの爽快感。少年からもらった大事な角砂糖を両手で受け取り右足でバランスを取りながら大切にバッグにしまう細やかな動作が伝える少女の感情。

それらの瞠目すべき動画再現力、つまりはアニメーションの本質的な醍醐味が、作劇の賢明なシンプルさによって引き立っている。
音の感覚についても同様だ。

スタジオロゴに風鈴の音が重なり、「あの夏の一週間」を回顧する少年のモノローグで映画はスタートする。風と音の記憶に導かれた少年の回想としての物語であり、それは二人が出会う時、風と音を介していたことに拠っている。

孤独な者同士が始めて見詰め合う官能的な場面の息詰まる感覚の素晴らしさ。頬を赤らめる少女と、穏やかな息づかいの少年。それぞれが纏うシーツとティッシュペーパーの衣擦れの音。「見られてはならない」禁忌ゆえに、少女の内奥に芽生えたかもしれない裏返しの願望。彼女はラスト、自分を見てくれた相手に真っ直ぐに視線を返してあげる。

宮崎脚本が本作でも一貫したモチーフとして描くのは、存在そのものの孤独であり、関係性への憧憬であり、そしてそれへの共鳴と開放である。(少年がベッドで読むバーネットの童話もそれを示唆する。)
ユーカラさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-13 23:11:29)
24.《ネタバレ》 そうそう小人にとって水滴は、それ位の大きさになるだろうな…なんて思いつつ、
見ていて楽しい嬉しい映像。いくら外国製でも、
そこまで精巧なドールハウスは無いんじゃねえの?とツッコミ入れつつも。
他の方も書いてますが「滅びる種族なんだよ」は、不思議な台詞。
なぜ挿入したのか、なぜ彼に言わせたのかイマイチ謎。
作中、妖精や小人を信じない「ありがちな大人」に言わせる台詞では?。
アリエッティに恋した少年なら、本来それは言わないだろう。
ドールハウスの台所をぶち込むあたり「恋する男の不器用さ」を描きたいのか?と
勘ぐってしまいました。好きだけど、やる事が雑。
あの発言も、死を直前にした少年の単に「うっかり雑な発言」と捉えれば良いのか?。
彼が花畑で涙ぐみつつ「みんな死んじゃうんだ。君だって僕だって、滅ぶ運命なんだ…」
「どうしちゃったのよ。私たち、懸命に生きてる!あなただって…」なら分かりやすいだろうに。
ラスト「もう僕の心臓の一部だ」は、翻訳ミスなんだろうか?。原作未読だが。
原作が英語で「ハートの一部」と表記してるなら「心から消える事は無い」「一生の思い出」と
心理的な意味に響くと思うが、日本語で「心臓」と言うと、あくまで臓器でしょ?。
特に彼は心臓を患ってる訳だし、意味や印象がズレないか?。
ちょっと無理があるけど「もう君は、僕の心の一部だ」で良かったのでは?。
しかし、早朝にヤカンで移動か…。すげー心配だよ。
じょるるさん [映画館(邦画)] 6点(2010-09-13 22:37:06)
23.映像は文句なく美しかったです。ただ、それ以上なにが見どころ?主題となるものは?となると、まったく何も思い浮かびません。
過剰な世界観や主義、思想が提示されるアニメは苦手なので、トトロのように単純に楽しい気持ちになれる映画を期待して見に行ったのですが、ちっとも気持ちが晴れないまま、劇場をでました。
少年と小人の少女の交流、もしくはまるで世界を分かったようなかわいげのない少年が、少し大人になるとか・・・なんかないんでしょうかね?浮上するような、明るい明日を夢見られるストーリー展開。期待したほうが悪いのか、もはや大御所が未来に希望を抱いていないのか、複雑な気持ちです。


なつこさん [映画館(邦画)] 5点(2010-09-05 22:33:36)
22.《ネタバレ》 観始めはまずまず。心地よく鑑賞しておりました。しかし!作品半ばの「君たちは滅び行く種族」の台詞で、一気に現実に引き戻されました。そこから先は落胆しっぱなし。ベクトルが上に向くことはありませんでした。
ひでさん [映画館(邦画)] 4点(2010-08-31 21:31:04)
21.絵の丁寧さはさすがジブリ。ただ、「えっもう終わり?」ってくらい内容が薄かった。。。少年の背景とか、もっときちんと描いてほしかったな。アリエッティが少年に恋するところとかもよくわからなかった。それから、環境問題に触れてるところが説教くさくて気になりました。
kanekoさん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-22 14:26:34)
20.充分に楽しめる映画だった。私は声優の俳優起用については大反対の人間だったが今回の作品はツボにはまるほど良かったと思う。特にアリエッティの志田未来ちゃん。完璧でした。やはり声優が良いととどんどん世界に引き込まれていく。最近のジブリ作品は絵は物凄く綺麗なのになぜこの声(演技)?という事が多くどうしても画面から声が浮いていて勿体無いなと思っていたが今回はほぼ解消されていて素晴しかった。まあ欲を言えばまだまだある(大竹さんなど)が声優については余裕の合格点でしょう。話もハルさんなどの人物やその動機を堀下げればもっと良くなると思う。が、あえて監督が大風呂敷を広げずにサクッとこのアリエッティの世界観を描く事だけに集中したのかなとも思う。全体的に薄味である事は否めないが充分に満足だった。まあとにかくジブリとっては今後を占う重要な作品だったはず。ゲド戦記みたいになったらもう終わりかなと思っていたが一安心した。これからもファンの一人として見守っていきたい。
コン兄貴さん [映画館(邦画)] 7点(2010-08-19 03:10:00)
19.借りぐらしという世界観はとても興味深い。しかしそれが広がることなくひたすら平板な描写に終始し、起伏の無いまま話が終わってしまう。借りぐらしという世界をもっと描かなければ、その魅力も伝わらないし、ストーリーに説得力も無くなってしまう。そこがゲド戦記やハウルの失敗だったのではないか。逆にそこが千と千尋やもののけ姫(おまけをしてポニョ)の成功だったのではないか。映像の美しさは折り紙付きなのだから、「世界を描く」という、根幹に立ち戻ってほしいと思った。全体としては素直な出来で、特にひかからずにさらっと観ることができた。
蛇足だが、「67億人が~」とか時事的な台詞を入れたのって初めてな気がする。妙に説教くさいし、ものすごく違和感があった。
Balrogさん [映画館(邦画)] 5点(2010-08-17 23:27:35)
18.皆さん仰せの通り、世界観の描写にのみ突出しており、人間ドラマの深みは足りず、特にこれという見せ場無く終了するかなり淋しい作品。そんな反応をジブリ側も想定しているであろうことがまた気に障る。また数年後に大作を発表して、「アリエッティが俺達の本気だと思ったか?」などと鼻高々になるのだろうか。なんかブリーチみたいでやだな...
j-hitchさん [映画館(邦画)] 4点(2010-08-17 23:26:09)
17.分かりやすいストーリーだが、たいした盛り上がりが無く、いきなり終わってしまって物足りなかった。
小人の視点で起こる出来事は、人間から見たらほんの小さな出来事だと思うし、そういった観点で小さい映画なのかも。人間の世界と小人の世界観はこんなにも違うものなんだと伝えたかったのかな。
でも、もうひとひねりくらいは欲しかった!映像は綺麗で良かった。
ひまわりさん [映画館(邦画)] 5点(2010-08-16 21:16:35)
16.あらま皆さん点が辛いこと。スケールが小さいっていうけれど、壮大な連作物の冒頭部分を描いているんだから仕方ない。私自身はむしろ文字通り地に足の付いた小人の生活が伺える描写や、馴染みある関東地方の植生にこだわった美しい緑の映像に心癒される気がした。本来はハイジやコナンのようにテレビアニメとして少しずつエピソードを重ねる方がこの一連の物語に向いていると思うので、テレビ放映の末に映画化、の逆で映画につながるその後をテレビアニメ化というのがあったら面白いと思う。ジブリは映画を連作では作らない方針というのをどこかで読んだが、続きが気になるし、原作でその後を確認したくもなる。それを踏まえればかなり上出来なエンディングだと私は思った。
米林監督は未熟で宮崎監督はやっぱりすごいと評するのはたやすいが、おおもとの宮崎氏の脚本自体にやや無理がある気も。アリエッティが翔に出逢った瞬間から心引かれていたように見せておきながら、でも余計なコトして関わらないでよ!ってわざわざ決別宣言しに行くなんてどんだけツンデレ娘の設定なんだよ…。さらに難を言えばハルさんの行動の背景が分からない分、邪悪キャラとして悪目立ちしてしまった印象。女主人の甥を部屋に閉じこめるなんて、普通解雇ものじゃないのか?
NHKで放映されたこの作品の制作過程のドキュメンタリーを見たが、宮崎氏は脚本提供以降はひたすら見守るだけで口出しをしない方針を貫いていたようで、制作途中で生じたであろう疑問や矛盾のすりあわせなしにここまで作り上げてみせた米林監督の今後に期待したい。
lady wolfさん [映画館(邦画)] 8点(2010-08-15 11:54:56)
15.《ネタバレ》 んー・・・、残念!! 退屈な映画でした。 原作がそうなのかも知れませんが、小人がまんま人間ってどうよ!? 全くキャラに魅力が感じられなかった。 このあたりはディズニーに遠く及ばないですね・・・。 声優に俳優を起用する近頃のスタンスも共感できない・・・。 もはや、"ジブリ"というブランド名のみで持っていると言っても過言ではないでしょう。
Endorphineさん [映画館(邦画)] 4点(2010-08-15 02:24:01)
14.《ネタバレ》 ジブリならではのアニメーションの質や、小人たちの世界の設定の緻密さは一見の価値があると思います。序盤の小人たちの狩りのシーンは、人間たちの世界が彼らから見ればどんな風なのかが上手く描写され、観ていて純粋にワクワクし楽しかったです。しかし小人が主人公の話なので、物語のスケールが小さく纏まってしまった事が残念でした。多少物語に無理が生じてでも、何か大変な事態が起きて心底ハラハラする展開が欲しかったかもしれません。
民朗さん [映画館(邦画)] 7点(2010-08-08 18:32:13)
13.《ネタバレ》 滴る水などが生きているかのように動くアニメ技術はジブリならではですね。家族愛や友情をテーマに描いたようですが民家のただの台所や庭を舞台にしたスケールの小さな冒険に終わってしまったのが物足りないです。色黒の少年も意味ありげだったのにほとんどエンドロールシーンでしか活躍せず消化不良ですな。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 5点(2010-08-07 02:20:06)
12.《ネタバレ》 個人的にジブリ作品は「千と千尋」以降はあまり良いイメージがありませんでしたが、この作品は素直に観て良かったと思えました。物語はある一軒家の話で、今までのジブリ作品のような壮大なスケールの話ではありませんでしたが、個々のキャラが活きており、物語も前半は少しダラダラとするものの緊迫感があり、心が暖まるような部分もありでとても良かったです。ただ気になる点はアリエッティは見つかるの早すぎじゃね!?と男の子が大人すぎじゃね!?って思いました。
とむさん [映画館(邦画)] 6点(2010-08-01 23:05:35)
11.《ネタバレ》 かつて宮崎駿監督の息子さんである吾朗監督が、父親である宮崎氏からその『ゲド戦記』製作中に辛辣な批判を浴びせられ続け、あるいは映画完成後に、その作品の原作者であるル=グウィン氏からも非常に手厳しい批判を受け、それでもその『ゲド戦記』の中に自分の思うことを盛り込み、また自分の思った通りに映画を作りとおした(それが良いか悪いかはもちろん個々の方々の感じ方によるでしょう)事を思い起こすと、この『アリエッティ』は何とも素直な作品となっていると思います。

柔らかくファンタスティックな世界観づくりや、美麗極まりない背景の描きこみはまさしく「ジブリ品質」といったところでしょう。また主人公アリエッティ役の女優さんが何とも上手に役を演じられていたのも印象的でした。僕自身は色々な理由から、必ずしもこれまでのジブリの「俳優起用」の傾向を批判的に見るつもりは無いのですが、それでもこの『アリエッティ』の配役全体に関して、「これまでのジブリ作品と比べてもひときわ成功している」と言いたい気になります。

ただし作品の内容に関して上記映像(あるいは世界観)・配役といった点を除いた場合、個人的な印象を控えめに言うなら「強烈な作家性を感じさせる過去の作品と比べると、その点でやや希薄である」という印象をぬぐい去れません。

映画のパンフレットを読んだ限りでは、監督は絵コンテを切るにあたって途中から「宮崎監督の顔色は窺わないようになっていった」らしいのですが、僕が見た限りでは、その絵コンテを切るにあたってその「イメージ」は確かに独自にふくらませたように感じる一方、少なくとも「脚本」にはかなり忠実に従っているのでは、という印象を受けました。お手伝い役のおばさんの役どころが何だか後味の悪い「いかにもな悪役」といった感じであり、その点に関して監督が吟味して修正を加えた様子も見受けられません。その点も個人的にはちょっと残念でした。

もともとこの作品が(ジブリ内部で)どういう位置づけの元に製作されたのか不明であり(そもそも最初から「肩肘張らずにジブリの世界観を提供する」という目的があるのかもしれませんし)、そういう作品に「作家性」(と言うか「個人的な動機」といったもの)を求めるのも最初からお門違いなのかもしれません。しかし僕自身はそれでも、その辺が個人的にはちょっと物足りなかったかなと感じたのが正直なところです。

5点か6点か迷ったのですが、内容的には納得いかない点があるものの、何だかんだ言ってジブリ品質のあの世界観は魅力的ですし、何よりアリエッティの演技と健気さ可愛らしさが印象的だったので、5.3~4点の切り上げ6点としたいと思います。
マーチェンカさん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-29 00:42:15)
10.《ネタバレ》 そこそこ面白かった。つまらなくはない。

が、前日早寝して初日初回に見に行って大満足できる映画ではなかった。絵はジブリだが、演出にものすごい違和感があった。その違和感とはなんかパンツがみえそうな角度でアリエッティを見せる動かすというジブリらしくない絵作り。

ジブリのアニメに性的な要素を入れて来るっていうのがなんか許せないぞ。なんだこの冒涜感。それから、脚本はホントにこんなに中途半端だったのだろうか。確かに穴はそんなにないように思うが、穴が開きそうな大きさになる前に畳んだ感が強い。

また色々と妙にリアルだったが、この監督はオブジェクトのリアルな挙動を見せることがアニメであると思っているのだろうか。そんなことは正直どっちでも良いんだが、リアルだからってなんだって言うのだろうか。アリエッティを観た同日、iTunesMusicStoreでアニメ化されてもいる有名作品のオーディオブックを同じような値段で購入したが、こちらの方が面白かったりした。

30分足らずの音声作品の方が面白かった。児童文学の面白さに物理現象のリアルさが必要な要素なんだろうか。実写では表現不能な近未来ハードSF作品にそのリアルさは必須かもしれないが、これは児童文学だ。不可欠であるという持論があるからこそやってしまったんだろうが、パラダイムの転換的な誰も気づかなかったその効用を探し当てたとは誰も思わなかったんではないだろうか。

ITMSで売ってるオーディオブックのジャケット絵一枚に惨敗している。リアルに表現された小人世界をジブリが作ったが、それがびっくりするほど負けている。どう考えても実際にはそんな音してないだろっていう廃墟に吹く風音が、ずっとリアルなのはどうしてだろう。

話に必要なエフェクトがきちんと用意されていない。そういうところが非常に目立つ映画だった。お話が小さすぎたためだろう。
黒猫クックさん [映画館(邦画)] 6点(2010-07-28 23:58:55)
9.《ネタバレ》 この後の展開どうなるんだろうって感じで終わらすとこがジブリらしい。
この作品は、人間によって壊されていった生き物側を描いているんだろうと思った。
地球上には、人間以外にたくさん生き物がいて、共存して生きていかないと
いつかは、人間も絶滅するメッセージが込められているような気がした作品だった。
kureさん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-25 14:45:55)
8.もののけ姫以降のジブリの中では一番よかったです。ドラえもんのドンジャラ村のホイ君のエピソードを思い出しました。
アフロさん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-23 09:58:31)
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【点数情報】

Review人数 147人
平均点数 5.69点
000.00%
100.00%
264.08%
385.44%
4149.52%
53423.13%
63725.17%
73423.13%
8117.48%
932.04%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.92点 Review14人
2 ストーリー評価 4.52点 Review23人
3 鑑賞後の後味 5.04点 Review21人
4 音楽評価 7.10点 Review20人
5 感泣評価 3.35点 Review17人
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