76.子供たちの自然な表情は良く捉えられていて一見リアルに見えますが、それが親から見捨てられて身も心もせっぱ詰まった子供たちの心象をうまく表しているかと言うとそうでもなく、あの状況下でのあまりにも真っ当な子供たちの描写にリアルとは少し違う違和感と物足りなさを感じました。 主演の柳楽君は確かに画面栄えする良いつら構えと眼を持っていますが、映像的にそこに頼りすぎた感があり、過酷な状況を一人で支えている12歳の少年の震えるように不安な内面の描写が弱かったように感じました。 お涙頂戴にする必要は全く無いけど、通じない電話に唇噛んで嗚咽するシーンがひとつぐらいあっても良かったんじゃないかと思いました。 YOUのちゃらんぽらんな母親役はリアルでした。 何事も自分で考えようとせず、全てまわりにシワ寄せしておきながら悪びれもしない人って・・・結構います。 ベースとなった事件の記事を読みましたが、内容があまりに凄惨なため、子役を使った実写での映画化は不可能ではないでしょうか。 一般作として公開するには、表現を制限しなくてはならないのでジレンマがあったと思います。 そのため静かにまとまった作品になっていますが、薄味感は否めません 。 【Beretta】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-27 18:00:13) |
75.怖い映画ですねえ。子供にとって、親において行かれることほど怖いことってないもんね。しかも実際にあった話というところが怖い。「リング」がいくら怖いといっても、あんなこと本当にあるわけないもんね。 【あすぺん】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-17 17:41:33) |
74.主観的な意見で言わせてもらうと、ドメスティックバイオレンスよりもタチが悪い。暴力を振るう描写は無いが、それよりも精神的にきつい。私はこんな親を見ると虫唾が走る。映画が扱う「テーマ」としては良い。でも少し重かったかな。 【たまごくん】さん [DVD(吹替)] 6点(2005-07-09 03:32:23) |
73.子供たちの成長っぷり。 自然な会話と笑顔。 まぶしい景色。 で、YOUのぴったりマッチした奔放な感じ。 ココロにズシリとくるものはあるけど、いい映画でした。 【ckeru】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-08 23:30:30) |
72.子供は演技に妙な計算をいれないから自然でいいですね。 |
71.思い出すだけでもつらいです。あの子供たちの顔が、また音楽がとても効果的でした。 【アンリ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-01 19:32:12) |
70.重いです。とりあえず、これから親になる人には観てもらいたい作品です。4人の子役に各2点、監督に1点 |
69.子供たちの演技がすばらしい。特に柳楽くんは、男の子が少年から大人になる一瞬のきらめきが画面から匂いたっている。カンヌで賞とれるのも納得。シャープな目つきは若いときの織田裕二にオーバーラップしました。 【kenz】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-16 16:10:51) |
68.生きるとか幸せとか社会環境だとかあらゆる面で考えさせられる。感動はできない。 【HIGEニズム】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2005-06-11 05:37:13) |
67.自分が子供時代の世界をつい思い出してしまった。けっしてここまで厳しかったわけではないが、成長した今では「見えない世界」を感じた。 【Aキト】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-08 17:13:25) |
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66.う~ん..スゴイ説得力と切なさ.. どこまでの出来事が実話なのか良くは知らないが..とにかく観ていて圧倒された.. 現代の東京でこんなことが起きるのか..正直言って想像すらしていなかった.. 主演の柳楽優弥は良かったですね~ カンヌ男優賞を取ったのも納得..自然体の演技がとてもリアルでイイ..本作のようなスタイルで映画化、そして演出をした監督も、すばらしい... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-01 14:46:11) |
65.現代の東京にあってはファンタジックにさえ見えてしまうこの状況に、「実話」という重みが有無を言わせぬ説得力を与えている。しかし映画のテーマは、元になった事件そのものには無く、「子供の生存能力」と「社会の社会性の欠如」にある(私的な印象は「サラーム・ボンベイ!」や「酔っぱらった馬の時間」等に近い)。彼らは誰にも知られないのではなく、社会性の欠落した、もはや社会とは呼べない社会に生きる我々には「見えない」のです。今この瞬間にも受難の中で生きる、我々には見えない子供達が大勢いる筈です。話は変わりますが、日本の子供にも残っていたこのサヴァイヴァル力には、不謹慎ながら私は少し嬉しくなり、何不自由無いガキ共にこそ「千と千尋の神隠し」とセットで観せたいと思いました、7点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-17 00:37:56) |
64.やられた。自然光や日常会話的な台詞まわしなどの手法が、『ワンダフル・ライフ』のようなファンタジーにはハマっていたけど、この映画のストーリーにはちょっとリアルすぎて前半辛かった。けれども、後半は一気に印象が変わった。これは、単なる子どもを題材にした感傷的な話ではなかった。あの子どもたちの生活のように、この大人の世界の論理の隙間に「子どもの世界」が存在しているということが普遍性を帯びて見えてくる。自分の子ども時代の、些細な喜びとか、残酷さとかの「感覚」を久々に思い出した。それを可能にさせた是枝監督の演出も子どもたちの演技もすごい。前半は、ちょっと「あざといかな」と思った演出も、後半には見事なまでに映画の世界と一体化していた。これはたぶん、演出というよりは、子役たちのリアルな成長なんだろうなあ。あと、YOUのキャスティングもすばらしい。 【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-05-16 01:44:01) (良:1票) |
63.「2時間半の疑問提起」と言える作品。母親一人を「悪」にしないYOUのキャラ、容易な感情移入を許さない子供の描き方、そして作品を成立させ、魅せてくれた柳楽君の演技等々、、、 鑑賞後の観客を「あ~面白かった」では終わらせない監督の姿勢が作品を通して見え、そして伝わってきた良作だった。 【wood】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-07 09:33:33) |
62.子供たちの演技(それを引き出した監督)すごいと思います。話に引き込まれて見ててものすごく辛い気持ちになりました。。。 【カルーア】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-06 21:44:16) |
【たま】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-01 01:03:46) |
60.《ネタバレ》 自然な演出にしようとしているのが手に取るようで、逆にわざとらしい。子供たちの演技は皆見事だけど、所詮大人が考えた話じゃないか。ってのはひねくれすぎか。妹の手が気持ち悪かったのが・・・って気持ちは痛いほど分かる。カンヌ男優賞の彼は目がきれいだ。 【ぷりんぐるしゅ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-04-24 03:02:05) |
59.痩せた上半身と鋭い目。あの年代の男の子にしかない入り組んでいる純真な心。主役の男の子の存在感は圧倒的で、彼が画面にうつるだけで心をえぐられる感じがした。 すばらしい映画に会ってしまった。 監督のうまいところは、母親を鬼と描いていないところだ。 母親を一方的に悪と決めていないからこそ、兄弟姉妹のつらさ苦しさが強調されていた。 私は映画の中にすーっと入ってしまい、心の中で自分の感情を確認しないまま泣き、エンドロール後もしばらく呆然となり、その日の夜は眠れなくなって、脇で寝ている7才の娘の顔をわけもなく眺め、うちの電気ガス水道は止まっていないな、と確認した。 【しょりちゃん】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-18 12:26:12) (良:1票) |
58.断罪がない。そしてきっと、狭義においては功罪すらもない。それでいいと思った。充分だった。私が12歳の頃、世界には紗が掛かっていた。それこそまるで是枝監督の映像そのもののように。世界に、大人らに、日々不安感や失望感を覚えつつ、同時にそれらに対しての根拠のない柔らかな希望と嘱望があった。世界はいつも、柔らかな美しい皮膜を通して見えていた。いつの間にか映画館に、12歳の自分がいた。ある意味においては大人になった今の私よりも大人だったあの頃の自分が。世界の誤謬に対し、無意識的に断罪を忌避していた私が。そして、大人である監督は、この物語において、“確信的に”断罪を忌避した。その姿勢に賛同した。柳楽君の目に射抜かれた。何を思うかなんて、各々が考えればいい。それでいいじゃないか。「生きているのは大人だけですか」稀に見る秀逸なコピーだと思った。 【ひのと】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-04-09 21:22:28) (良:1票) |
57.《ネタバレ》 一言で表現するなら、「実写版『火垂るの墓』」。 観終わったあとの後味は最悪ですが、あとあとまで印象に残る作品でした。どんどん崩壊していく、純粋で閉塞した、ちいさなコミュニティー。淡淡と映されていくその姿に、目は釘付けになってしまうものの、心は「もう止めてよ…」と訴えていました。 そして迎える、クライマックスのストーリー展開は(実際の事件に基づいたせいもあるのかもしれませんが)、個人的には『反則』で好きにはなれません。「あんなに小さくて可愛い子を、そんな残酷な目に合わせちゃダメだよ……」という気持ちもありますが、何よりも、風呂敷を畳まずに千切って投げられたような感じがしました。崩れゆく子供達の物語に、『救い』を差し伸べて欲しいとまでは言わないけど、何か、ひとつの区切りが欲しかった。だって、これじゃ結局、何も変わっていないじゃないですか。そういうラストで、観客の心に尾を引かせることが狙いなのかもしれませんが、それにしても、止めてほしかった。 あ、あと、実際の事件に基づいてはいますが、「4人の子供達が育児放棄されて自活した」という大筋以外は、ほとんど一致点は無いので、比較するほど意識しなくていいと思います。「(監督が)実際の事件に『触発』されて、こういうストーリーの映画を創ろうと思った」程度の理解で十分でしょう。 【IKEKO】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-02 21:33:26) |