111.《ネタバレ》 僕が生まれた年の今日、この”風の谷のナウシカ”が公開された。
今日一日”風の谷のナウシカ”を見ていた。
今見てみると、あまりに”もののけ姫”に似た場面が多くて驚いた。
世界観の作り込が凄く、圧倒的な作品です。
腐海にのみこまれ滅びゆく世界が描かれますが、
その反面で神秘的な場面が多いです。
腐海の植物や蟲の描写に宮崎駿の幻想世界が表れます。
戦艦や武器もカッコよく物語は盛り上がります。
久石譲の音楽は原石のように今の彼の音楽とは一味違う透明な美しさに満ちます。
このナウシカもまた宮崎駿アニメの原石のような美しさを放つ作品です。
ナウシカはただただ可愛らしく、またなんでも出来過ぎてしまう彼女は恐ろしいくらいです。
クロトワは昔は嫌いでしたが、今見ると非常に台詞が男らしくてカッコいい。
クロトワは35歳くらいだろうと思ってましたが、調べてみると自分と同じ年齢でした。。。驚いた。
こんなことってアニメなどを見てると結構あるもんです。
つまりアニメのキャラの精神年齢が高すぎ。
神秘的な世界の中で人間の残酷さとグロさを強くみせます。
王蟲の巨大感は見事で、これが世界観の巨大感であり、ナウシカの中で描かれる自然の偉大さです。
浄化された水はあまりに綺麗に澄んでました。
怒りに燃えた王蟲が大波のように押し寄せる場面は絶望感が強く圧倒されます。
ここに触れねばなりません。ポニョで予言説が浮上しましたが、この84年3月11日に公開されたナウシカでも予言の色合いが強いのです。
これに触れるのをためらいましたが、あまりに王蟲の押し寄せる場面が圧倒的で、どうしても震災を思い出させる場面なので書いてしまいました。
空から見た王蟲の大群はあまりに壮絶です。
その時に巨神兵の放つ砲弾の威力は強大でまるで原子力のようです。
腐海により土壌が汚染されるのもそうです。
飛行機の場面にも思い当たる節がありますが、これ以上は書きませぬ。
このレビューを書いた自分は風評被害に加担した身です。
不謹慎にもほどがありますが、思ったことに触れないというのは自分には出来ませんでした。
黄金色の記憶の風景は描きこまれ方がハンパなく見事に表現され過ぎて怖いくらいです。
懐かしさを思い起こして温かいのですが、淋しく不安になる不思議な神秘の光景でした。
ナウシカが少女なのに母性的でひたすらに憧れの女性像でした。