2.《ネタバレ》 配役を見たときの第一印象は戸田恵梨香で大丈夫なのか?って感じでした。
満島ひかりに食われちゃって存在感が薄れるんじゃないかと。
他にも灰汁の強い女優がうじゃうじゃキャスティングされてて心配したけど、それは杞憂に終わりました。
作品の構成としては群像劇のスタイルではあったけど、物語の中心で素敵のじょごが存在感を示していたと思います。
1つ1つのエピソードに人間ドラマがあり、ごちゃ混ぜに描くのはちょっと勿体なかったかな。
1本ずつじっくりと鑑賞したかったような気もするけど、それぞれ心に込み上げてくるものがありました。
詰め込み過ぎてストーリーがわかり難い部分もあるけど、重厚で奥深い作品に仕上がっていると感じます。
特に鯵売りとお吟の駆込み理由の件は秀逸です。
あと、松本若菜が無言の演技でいちいち心を揺さ振ってくるんです。
当たり前だけど、無言の理由が明かされる前からずっと無言だったわけで、改めて見たら些細なシーンでいちいち泣きそうになる。
鯵を買うシーンなんて、鯵に泣かされてるのか、無言に泣かされてるのか、訳が分からなくなる。
そんな泣かせる人情噺だけじゃなくて、ちょっとした笑いも散りばめられていて、泣いたり、笑ったり、忙しい作品です。
台本通りなのか、アドリブなのかよくわからないけど、陽月華と大泉洋の掛け合いは最高に笑えました。
それから、演技とかあんまり関係無いけど、内山理名が若いの。
戸田恵梨香や満島ひかりより年上なのに全然そんな貫録が無いの。
その若々しさが美人剣士役にぴったり嵌ってて良かったけどね。