独立機関銃隊未だ射撃中のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 ト行
 > 独立機関銃隊未だ射撃中の口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

独立機関銃隊未だ射撃中

[ドクリツキカンジュウタイイマダシャゲキチュウ]
1963年上映時間:92分
平均点:8.50 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
公開開始日(1963-07-28)
アクション戦争ものモノクロ映画
新規登録(2017-01-25)【すかあふえいす】さん
タイトル情報更新(2017-01-26)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督谷口千吉
助監督竹林進
キャスト三橋達也(男優)山根銀次郎軍曹
佐藤允(男優)渡辺子之次上等兵
夏木陽介(男優)小栗中尉
堺左千夫(男優)金子源吉一等兵
太刀川寛(男優)原昌志一等兵
寺田誠(男優)白井春男二等兵
脚本井手雅人
音楽團伊玖磨
撮影山田一夫
製作田中友幸
配給東宝
美術加藤雅俊
録音西川善男
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想(9点検索)】[全部]

別のページへ(9点検索)
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
1.《ネタバレ》 戦場を舞台にした厭戦映画の傑作の一つ。

冒頭、デカデカと映る第二次大戦下の日本、満州、ソヴィエート聯邦(ソヴィエト連邦)を中心とした地図を映し、満州とソ連の国境線、ソ連国境警備隊が守る陣地を映していく。

鉄条網の下に伸びる塹壕、風になびく花、花、花、木漏れ日に照らされる陽気な道を抜けてくる男二人。
トーチカから投げ渡される煙草、土くれにボコボコあけられ埋められる穴。ベラベラ喋り合い食い物を渡し合える平和な一時、ベテラン兵。

撮影はマキノ雅弘「次郎長三国志」シリーズに参加した名手の山田一夫。穴から差し込む光の陰影といい、素晴らしい。

外は蝶々が舞い、扉を開けた先は地面を鼠が這い、新兵を出迎える個性豊かな男たち。
お守りぶら下げ戦う隊長、家族思いの父ちゃん、女好きの髭面、丸眼鏡のインテリ、笑顔で自己紹介する新兵、出入りする顔なじみの戦友たち。

話がデカすぎて信じられないくらい遠くから響いてくる戦争の足音。みんな戦争が怖い、死ぬのが嫌だから戦うしかない。銃を抱えさせられ教えられ、銃剣を研ぎ、爪を切り遺書をしたため決めた覚悟は揺らぎ続け、人を撃った罪の意識で動揺し、吐き、泣き叫ぶ。敵ではなく同じ人間を「殺っちまったんだ」って顔がまた…。

電話通信、ヘルメットで煙草の火を付け、挨拶から機関銃の糾弾方法・撃ち方まで教え込んでいく。“音”とともに掛け声を張り上げ揃える戦闘準備、弾薬を落とし耳を塞ぐ恐怖の現れ。

男たちはトーチカ内を機銃と弾を抱え動き続け、双眼鏡越しに敵を捉え、穴という穴をハンドル回し開いて閉じて睨みつけ、平手打ちを浴びせ気合を入れ、励まし、鉄兜の緒をしめ、伏せまくり、飯と酒をかっ喰らい、血と土埃にまみれながら薬莢と弾丸を吐き出す機関銃を撃ちまくる。

出たくても出れない閉鎖空間、あらゆる“音”だけが鳴り響き見えざる敵の存在を知らせる。
穴から降り注ぐ土、砂利、扉の向こうからやってくるもの、閉められ遮られる土煙、穴という穴から浴びる爆風、銃弾、焔。
案内板も、蝶々が飛び交う原っぱも、勇ましい訓示も、塹壕も、化けの皮も何もかも吹き飛んでいく戦闘。断たれる電話線、死の恐怖が引き起こすパニック。

恐怖を跳ね返すために座り込み歌う鎮魂歌、死者に被せる手向け、雨漏りの中で告げられる「命令」。

歩兵を薙ぎ払い戦車(造りはチープでも演出の力もありかえって怖く見えてくる)にも浴びせまくる掃射、跳弾、士気が上がる援護射撃、閃光が降り注ぐロケット弾、穴から出てくる表情、ヒビが入り、瓦礫が落ちて風穴が開き、扉を薙ぎ倒されようが撃って撃って撃ちまくる。

鏡で反射させて照らす探り、扉を開け飛び出していく戦車への接近、“挨拶”。「やっぱりガキだなおめえは…」。噴き上げる黒煙、“申し開き”。

戦況も、味方も残っているのかいないのか、どうして戦うのかも分からなくなり無情に過ぎ去る時間(まあシベリア送りとかソ連の悪業三昧知ったらそりゃねえ)。

たった一つしかない武器を我が子のように庇い整備し続ける佐藤允、若者から一人の兵士に変貌していってしまう寺田誠(麦人)。

覗いた先から伸びてくる恐怖、黒く染まった大地を照らすように輝く“花”、こびりつき飛び散る命、命、命。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2017-01-25 23:11:13)
別のページへ(9点検索)
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 8.50点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
700.00%
8150.00%
9150.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 8.00点 Review1人
chart

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS