2.《ネタバレ》 元の作品は3つ県の映画館で8回鑑賞。
DVDも買いましたが、今回の長尺版は待ちくたびれて、やっと今日見れました。
予定では満点のはずだったのですが、どーも長くなってヨカッタ部分だけとも言えず微妙な感想。
元々戦争がメインテーマではなく、あくまで当時の世相の中での、女性すずの人生がメインの映画。
今回の追加シーンは、すずと水原の幼なじみからの恋、周作と遊女リンとの恋、という四角関係を、
より強化補足するのが目的だったと聞きます。実際その通りの仕上がりでした。
ただ、セリフが原作マンガ本の通りなのに、なんだかしっくり来ないんですよね。
文字で見た印象と、声で聴いた印象がこんなに違うとは逆に驚きましたが・・。
もし、自宅でDVDで字幕出して見ていたら気にならないのかもしれません。
マンガ本だと、前のコマのセリフを読み返せるので、意味が分からずに進む事は無いのですが、
映画館では不可能。その辺は映画的に修正してみても良かったのではと思ったりして・・。
いずれ、若い男子にあるあるの、「好きな子には意地悪してしまう」のシーンは新鮮でした。
気になっていた周作とすずの夜の営みのシーンも、追加されました。ほぼ原作通りですが、
すずが、周作に握られた手をそっと払うシーンは、原作には無いもので、ここは映画的修正でしょう。
音楽も若干の変更があります。特に違うのは、エンディング曲。「タンポポ」は新しいアレンジ。
その後のエンドロールの曲は初耳。 前は「すずさん」という曲名でしたが、白木リンのエピソードの部分。
曲名が違うのを、監督は気にしていたのかなあ・・。サントラの「りんさん」名義の曲は30秒でしたが
あの曲を長くしたのか、全くの新曲なのかは、まだわかりません。前の方がしっくり来るような気が・・
いずれ、当時の女性の暮らしや恋愛事情を更にクローズアップする目的は成功しています。
より原作に近いものに仕上がっています。
どちらが正解だとか、どちらが上出来なのかとか、比較すべきものではなく、どちらも良い映画に変わりは
ないと思います。
年寄りには、トイレが心配な上映時間でしたが、客席の20人程の同輩の面々、皆持ち堪えたようです。
ただその中で1人、イビキかいて寝てたジーサンが残念でしたが・・(笑