2.《ネタバレ》 フランシス・マクドーマンドは時々とんでもない映画に出るんですよね。
この役は彼女にしかできないんじゃないかとまで思います。
オープニングからグイグイ惹きこまれ「これはイケる」と確信しました。
怒りの連鎖を描いている本作なんですが、母親ミルドレットは娘と口論した時に売り言葉に買い言葉で言い放ったこと、そして本当にそうなり最悪の結果になってしまったことに持っていきどころのない後悔と無念さに苛まれていてそれも怒りへといっているように感じます、自分への怒りですかね。でも犯人への怒りとか憎悪っていうのはなぜかあんまり感じなかったです。
ここがよくある復讐ものとは違うんです。
そして警察署長の自殺と遺書から一気に様相が変わっていく、ここでもうまったく予想外の展開で
いったいどういう結末なのかと目が離せない、そしてそのラストもまったく予想外でエンドロールが始まってもしばし動けなかったです。まず脚本が優れているんだと思いました
登場人物たちはそれぞれしっかり人となりが描かれていて、みんな良くも悪くもないという人々。
オレンジジュースに飲みやすいようにちゃんとストローを添えて置いておく、
あの心遣いがいちばんホッとするうれしいシーンでした。
完璧、これは秀作です。