1.《ネタバレ》 『MIB』、元からそーんなには面白いと思ったことがなくて。小ネタは笑えるけれど、物語は単純、みたいな。3作目は時間ネタで物語が多層式になっていたので楽しめた記憶があるけど。
今回はメンバー一新、だけど豪華キャストにも関わらずパッとしないわ。エマ・トンプソン、リーアム兄さんとベテランを配して重厚になって・・・この映画、重厚さって大事? っていうかそのキャスティングがひたすらもったいないだけだわよ。
主役のクリス・ヘムズワースと、テッサ・トンプソンは、精彩を欠きまくり。個性は決して悪くないのに、物語がそれをちっとも活かせていないカンジなのよね。
今回は007のようなスパイものみたいな感じ。追いつ追われつで世界のあちこちを飛び回る・・・でも、それがあんまり『MIB』の個性とは結びついてない、凡庸な展開という印象で、ワクワクしないのよね。
主役2人を引き立てようとするあまりにエイリアンものとしての個性は薄くなって(印象に残るエイリアンって、あのチェスの駒みたいなちびっこだけでしょ?)、だけどその肝心の主役2人も大活躍というわけではないのでパッとせず、じゃあ一体この映画は何をやりたかったの?・・・意味不明。
伏線とか隠された真実とか、ちっとも物語を面白くする要素として機能してなくて(Mが過去に救ったエイリアンとか、Hの過去の恋とか、単に物語を転がすためのやっつけ設定にしか過ぎないわ)、わざわざ新メンバーで『MIB』を復活させた意味が理解出来ない状態。
最近、ちょっと似た感覚を受けたのが『名探偵ピカチュウ』だけど、あれは「ピカチュウ可愛い」だけで成立しちゃう映画だからいいのよね。こちらは「エイリアン可愛い」とか「クリヘム可愛い」とかだけで成立しちゃえないワケで、なかなかシンドい映画。