3.《ネタバレ》 ディズ○ーやサン○オ原作の映画で血飛沫が出てきたら、そりゃ事件でしょうが、グリム童話の本質は残酷なもの。グロテスク描写満載のダークファンタジーへアレンジしたとしても、さほど驚きません。あの『ヘンゼルとグレーテル』に隠されていた秘話、お菓子の家の後日談。面白そうじゃないですか。しかし目につくのは、醜悪な魔女とそれを狩る2人組の姿ばかり。アクションシューティングの如きノリ。そう、本当にTVゲームのようでした。だからでしょうか。主人公に人間味が感じられません。表情が薄いのです。修羅場を潜り抜けてきた事を示すキャラ設定かもしれませんが、如何せん凄味や迫力不足。単に無感動の現代っ子のように見えてしまいます。見た目のインパクトで稼いでいるトロールや、オタク気質全開の兄ちゃんの方が、まだ人柄が窺えます。白魔女さんの扱いも酷かったですし、監督はあまり登場人物に愛着が無いのかなあと。映像技術のクオリティは高いと思いますが、それを目当てにする映画でもないでしょう。人物が描けていない映画は、あまり感心しません。