2.《ネタバレ》 ストーリーが進むにつれ、登場人物への評価が変化していく作品です。
最初はいい奴だと思ってたけど実は悪人だった、怖い人かと思ってたら実はいい奴だった、とゆう逆転現象で、まぁよくある設定ですが。
ヒロインの旦那のゲスっぷりが徐々に際立っていくにつれて、精神不安定でお人好しなヒロインの腹が決まって強くなっていくのがいいですね。
それにしても、いじめっ子って、故郷に帰るのが怖くないんでしょうか。
だって、かつて自分がいじめたせいで人生を滅茶苦茶にされた同級生が、たぶんいまだに自分を恨んでいるんですよ。
「俺は勝ち組であいつは負け組だ」って奢っているけど、相手は失うものがないからこそ、全力で復讐しに来るかもしれないのに。
他人を平気で傷つけ踏みにじる人間は、世の中や他人を甘く見ているって事なんでしょうか。
ラストの、「子どもの父親は果たして誰なのか」という問題は、ヒロインにとってはまったく問題ではありません。
間違いなく自分の子である以上、生物学的な父親など、母親とのつながりの前では、とるに足りない事なのですから。
彼女の瞳がそう物語っていたのが、印象的でした。
派手ではありませんが、いじめ問題を扱った良作なサスペンスです。