4.《ネタバレ》 スパイダーマン=ピーター・パーカーとは誰か?に対する一つの答え。
MCU作品というより、歴代スパイダーマン映画への気配りがされており、
トビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールドとの共闘だけでなく、
歴代ヴィランたちもウィレム・デフォーを始めとするオリジナルキャスト大集合でよく揃えたものだ。
一番盛り上がったのは彼ら一人ひとりが登場していき、一つに集束していくことだろう。
それ故に、マルチバース設定を使いたいがために、強引で余計な展開が際立ってしまった。
進路を理由にピーターが余計なことをしなければ何も起こらなかった話であり、メイ叔母さんはただの犬死に近い。
ヴィランの救済なんて、こちらの世界線には何の関係もありゃしない。
なので感動する展開も間延びした印象を受けてしまう。
狂いに狂った時空の歪みを修正するため、ピーターの再度の願いで彼自身、忘れ去られた存在になっていく。
アベンジャーズにいたことも誰も知らない。
自分自身に親友や恋人もいたことも誰も知らない。
孤独になったスパイダーマンは真の意味で"親愛なる隣人"としてスタートを切る。
ほろ苦さを感じさせるも重い宿命を背負う、スパイダーマンならではの完結編だった。