6.《ネタバレ》 ロッカーズはリアルタイムで知っております。
なので劇中で流れるタテノリの音楽に対して「あ~懐かしい」と思わず唸ります。
全編「博多弁」で台詞が構成されており、最初は「???」って聞き取り辛い部分も多々ありましたが、映画を見ているうちにそれも自然と納まり最後まで楽しく見ることができました。
特に印象的だったのは俳優達がしっかり演奏をしていることです。
こういったバンドを題材にした映画やドラマは「演奏しているフリ」「手元だけプロ」というのが当たり前だと思っていましたけど、この作品はギターにしろドラムにしろしっかり演奏していて彼らの手元もカメラがしっかり追っています。
そこが「ホンモノのバンド映画」を作りたかった監督の意図なんだろうなと思います。
唯一難点を書きますと、台詞回しや撮影技法など「どこかで見たことある」「聞いたことある」と思ってしまったこと。
それはクドカンの作品。
出演者のうち数名が彼の作品に出演していたこともありますが、どうしても「木更津キャッツアイ」や「池袋ウェストゲートパーク」を頭に思い浮かべてしまう映像がありました。それも難点と言うほど鼻に付く訳ではないんですけどね。
総じて真面目に音楽を題材に映画を作りたかった監督の「情熱と意思」が見る側にしっかり伝わる映画でした。
秀作です。