9.《ネタバレ》 原作を読んでみてガッカリしたので、まったく期待していなかったが、思いのほかおばあちゃん役が良かった。
全体的に抑えた演出のなか、柔和で優しくまいを導く祖母の存在が素晴らしかった。
あんなステキなおばあちゃんや父親がいればひねくれもしないだろうに、と思えるほど、最後まで悪感情を拭きれない孫娘がこれまた適役なのか妙にハマっている。
前半は癒される展開だが、郵便屋さんのエピソードから雰囲気は暗転していく。
「死ねばいい」とおばあちゃんにブチ切れられてビンタされても、まだ更生しないところがリアル。
結局魔女修行がうまくいかずに、悪感情を捨てきれないまま別れてしまうことになるのが切ない。切ないんだが、これもまた学びというわけだ。男子の修行がいっぱしの「戦士」になることだとしたら、女性の場合は「魔女」ということなんだろう。
そこで大事なのが、実は規則正しい生活、食事、運動が大切だと明らかにされていくのが、この作品の一番のテーマであり大事なミソでもある。
そうさ ”Yes,I know“ まだおばあちゃんの魂は消えてはいない。