5.《ネタバレ》 期待はしなかったが、内なる女性に目覚め葛藤する夫と、次第に夫でなくなっていく彼に苦悩する妻の物語を興味深く見ることができた。LGBTQという単語もなく、当時は今以上に自分らしく生きていくことが困難な時代。トム・フーパーらしい型に嵌ったアカデミックな造りに、レッドメインとヴィキャンデル演じる夫婦の崇高な魂が共鳴する。偏見と差別があっさりしすぎる感があるが、先駆者の犠牲があったからこそ、"本当の自分"になれた者たちの礎となった。"彼女"の死後、美しいフィヨルドから風に吹かれる、鳥のように羽ばたくストールが感動的。 |
4.《ネタバレ》 エディ・レッドメイン目当てで鑑賞。メインである二人の演技は勿論としてアイナの友人であるハンスがいい味出してて良かったですね。役者陣は良かったのですが、こういう問題を手術でどうにかしようとする医者の思い上がり、患者側の依存が自分は好きではないので作品自体はあまり好きじゃないかな。 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2018-03-09 00:45:35) |
3.《ネタバレ》 終始奥さん目線で鑑賞。結婚して6年後にこんなじゃ奥さんがかわいそうすぎる。エディ・デッドメインの演技は良かったが時にコメディ、いやコントに感じた。性同一性障害は現代では一般的だが当時は大変だったんですねえ。にしてもあんまり共感できない内容。全編を通しての美しい映像は素晴らしかったです。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-10-02 06:04:15) |
2.《ネタバレ》 医学的、宗教的な観点からすると難しいテーマであったと思いますが、本作はそれらはさておき(難易度の高い手術の描写も最低限だったように思う)、ある二人の夫婦に突然訪れた一つの出来事として、主に二人の心の葛藤だけに焦点を絞って描いています。途中までは淡々とした気持ちで観ていたが、ゲルダがリリーに抱いていた感情が、異性に対する愛情から、やがて母性愛に近い感情へと変貌してゆく後半からは、心が締め付けられるように切なくて苦しかった。二人は過酷な境遇に立ち向かい、もがき苦しみ悩みながらも生きて、永遠に別れるその最後まで決して自分たちの生き方に後悔はしなかったと思う。だからこれは悲劇のようだが、力強い"人間賛歌"でもある。なお主演はエディ・レッドメインとなっているが、この映画はアリシア・ヴィキャンデル(ゲルダ)の物語。リリーに芽生えたある複雑な心と、その全てを深い愛情で包み支え続けた、ゲルダの献身と葛藤の物語といいたい。"真実の愛"とは、相手の容姿や性別だけではなく、心を愛し痛みや苦しみも共に分かち合うもの。リリーはゲルダのすべてであり、ゲルダは、"リリーのすべて"でした。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-03-20 17:23:32) (良:1票) |
1.終盤のヴァレイの抑圧された風景に、リリーの心的風景を重ねて、思わず涙してしまった。オスカーをもらったアリシア・ヴィキャンデルの演技が、アールデコというより、現代風なのが浮いていたようにしか思えなかったところが残念であったが、素敵な映画でした。 【みんな嫌い】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-03-20 00:21:50) (良:1票) |