1.《ネタバレ》 (一番投稿失礼いたします)ももクロちゃんのファンクランブイベントついでの上京で映画鑑賞。話題の『君の名は。』と迷った挙句、本作を鑑賞しました(本日のメインはライブなので前菜代わり)。“バラエティ・ワイドショー”の流儀と正義を、『踊る大捜査線』シリーズの脚本家で知られる君塚良一氏が監督として描く、ザ・フジテレビ印のお気軽映画。公開2日目、最初の日曜日にしては、客の入りは寂しいものの、劇場内の反応は上々。笑いの取り方は定番ですが安定しており、流石のお手並み。「勇気の印」は時任のCMを知る40代以上向けのネタ。でも振り返ってみると、中井貴一が長澤まさみとの関係を隠そうと狼狽える姿が面白かっただけのような。中井、長澤、吉田、濱田ら演者の表情のアップがやたらと目についたのは、それだけ彼らの演技が素晴らしかったからでしょうね。(以下余談)駅前広場で時間を潰していたところ、大道芸人がパフォーマンスを始めました。巧みな話術とちょっと危険な出し物が彼らの武器。私は後方やや離れた位置から眺めていたのですが、まさしくこの状態が『グッドモーニングショー』の視聴者の立場だったのかなと。お代を払うわけでもなく、ただ催し物を興味本位で眺めるだけ。危険な芸では、成功よりも失敗を期待している自分がいました。無責任な立場だから簡単に「命を捨てる」なんてボタンが押せるワケです。「視聴者が望むものを見せるのが使命」とテレビ屋は言いました。でもそれなら大道芸人は毎回現場で大怪我をしなければなりません(これをソフトに叶えたのが電撃ネットワーク)。正しくは「スポンサーが納得するものを見せる」なのでしょう。野次馬でなく、お代を払い、現場で芸を一緒に作り上げる観客が望むのは、バッドエンドではなくハッピーエンド。テレビのスポンサーだって公開処刑など許すはずがありません。ですから視聴者投票の結果操作は当然の行為。迷う必要など微塵もありません。でも、情報操作の善悪に物語の力点を置く感覚が、テレビという巨大メディアを扱う製作者の良心なのかなと思います。