4.ついに見てしまいました!シベ超!
映画が始まり、「ダメだこりゃ・・・」と思うまでにそう時間を要しなかった。
なかなか閣下が台詞を発しない。僕は早く閣下の伝説の棒読み台詞が聞きたくて仕方がない。
何でもいいから早く何か喋ってよ~!と思い始めた矢先に閣下が放った最初の台詞でまずは吹き出してしまいました。
「おおっ!これがあの閣下の棒読み台詞か!」「おおっ!これがあの揺れない列車か!」
そう、「ダメだこりゃ」と思いながらも気が付けば次々登場する迷シーンの数々にワクワクさせられっ放し、
水野さんの思惑とは全く別の次元で本作が愛され伝説となっている理由がよ~く分かりました。
列車を舞台にしたサスペンスの見せどころの定番、
命がけの窓づたいの客車の移動に疾走する列車の屋根の上での格闘シーン。
ここでも笑わせてもらえるとは思ってもみませんでした。見事なまでに緊張感も迫力もございません。
客室にずっと座ったまま。
作品の中でもはや置物状態の閣下が棒読み状態でズバズバ名推理を炸裂させるくだりにまたしても笑わされ・・・。
いやいや、本当に楽しいひと時を過ごさせてもらいました。
ヒッチコックの「バルカン超特急」のような、交換殺人のプロットを取り入れ「見知らぬ乗客」のような。
水野さん自らが手掛けた迷脚本。
映画監督も脚本家も俳優も大変な仕事なんだ。
映画を撮るということは誰にでも出来ることではないんだ!
そんなことを身を持ってお示しになられたとすら思える。
水野さんの映画への熱い思い、平和への熱い思いを感じずにいられない。
これまでそれなりの数の映画を見てきました。
1度見ただけで忘れることなど出来ない衝撃を受けた映画が沢山ありました。
それらとは全く異次元の世界ですが、
僕にとっては「シベ超」も1度見ただけで忘れることなど出来ない衝撃を受けた迷画として記憶に刻み込まれることになりました。
何より楽しんでしまったこの映画にどうしても低得点が付けられません。
かと言って満点とかはダメだと思う。よって、本作にとっては変な点数ですが7点くらいでよろしくお願いします。