4.《ネタバレ》 冒頭のカメラワークと青黒い画面と音楽に圧倒され、それ以上ひとりで見るのが怖くて友達と見ました。ホラー慣れしてる私が、気持ち悪くなったほどの迫力。覚悟のいる映画でした。ところがです。なんて誠実な映画なんでしょうか。
面白いとかの娯楽性もないけど、他の戦争ものなどの
シリアスでありながら見せてしまう娯楽優良映画とは違う。
シンドラーやライアン・・
私、この映画で前から映像としては嫌いだった、ヤヌス・カミンスキーを見直しました。前出の作品はスピルバーグの訴える甘さと、カミンスキーの冷たい無機質な絵とが合わず、それが偽善とか言われながらも成功してきたと思う。これは、ふたりの息があってて、逆に一般にはつまらない。それもまた良いんじゃないかと、最後までこちらも真剣に見入りました。
良い作品ですよ。真面目すぎて、
山もなくたんたんとしてるけど、心がある。こういう作品の評価は難しい。このての映画ならば、演説シーンのあと拍手が沸き派手に盛り上るところが、なんとあっさりしたことか・・
これは賞狙いで作ったものではないと、見ててあきれるほどわかるのですが。ほんとのことを言うと、盛り上げて泣かせてくれるのを期待して、この監督の映画を見続けてました。
後味もいいし、ある意味泣かされても泣いたということは、ストレス解消になるものです。それだけが不満かな。
役者については言うことはありません。モーガン・フリーマンですが、静かでセリフも少ないけど、味がある人はあれでいい。映画本編を見た後、特典を見られることを強くお勧め。地味で暗い内容でしたが、他の監督がやってたらどうでしょう。レインメーカーよりはるかにわかりやすく面白かったけど・・スピルバーグは時間内でうまくまとめてると思います。損得や利害も、主人公を救えた結果でそれでいいと。誰も映画化したくない映画に、たまに手をつけ誤解を招く監督ですがそれも評価したい。この監督は、時代にあってないというか少し早い気がして、今これを作ったらどうとか考えます。今の自分は先祖が作ったというエピソードは、東洋的でなんか深いです。残酷で哀しい人種差別の映画なのに、エポックな星は優しい。
どこから来た?と問う弁護士の質問は重要な貿易領域問題。
それがまた、スピルバーグの手にかかると・・
あの、E.T.の答えを思い出す。アフリカが星のよう。
未知との遭遇も、通訳が重要でした・・