21.インドのRCEP不参加時の「ガンジーも参加を許さない」という台詞が注目された。つまりガンジーは保護主義者という事になるわけだが、インド首脳は上手い具合にガンジーを利用したものである。歴史の潮流を考慮すれば、ガンジーがいなくとも結果的にインドは独立していただろう。という意味ではガンジーの果たした役割は「政治的」には大きくはない。では、ガンジーが歴史上の偉大な人物として評価される理由は何か。それは「非暴力・不服従」という「思想性」にあると言えるだろう。ただし、ガンジーの場合はただの思想家ではなく行動する思想家である。つまり、映像的にはガンジーの思想が行動で示された事を表現する事が重要になってくるわけだが、それは概ね成功していると言える。とは言え、只管「非暴力・不服従」の映像表現が続くだけではやや平坦で冗長に感じる部分もあり、やはりもうちょっと台詞等々で「思想性」を説明・アピールする必要もあったのではないかとも思う。印象的なのは対外政治的には「非暴力・不服従」で国内を団結させる事ができたにも関わらず、国内宗教的にはそれは不可能であったという皮肉な結果である。「寛容」は敵を生む内在性があるという事を痛感させられる。 |
20.歴史の教科書でサラリと書き飛ばされる「非暴力・不服従」の意味が、よくわかります。良くも悪くも、3時間以上にわたってその描写の繰り返し。ガンジーの偉大さは伝わってきました。 しかし、社会や周辺の動きについては不明な部分も多々。暗殺も、虐殺も、ガンジーが広く支持を集めるプロセスも、背景が描かれていないために唐突感があります。結局、wikiで調べて脳内補填しました。というかwikiを見ると、この作品はガンジーにまつわる微妙で複雑なエピソードをすっ飛ばし、ひたすら神格化しようとしたんじゃないかとさえ思えてきます。それはそれで悪くはありませんが。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-28 10:32:35) |
19.ガンジーの超人ぶりに比べると映画の出来は物足りないが、人間の優越感や宗教の排他性の根深さがよく分かるし、英連邦のインドが親日なのもなんとなく伝わってくる。非暴力が常に上手くいくとは限らないが、正義や真実や愛が勝つ史実には癒される。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-20 00:51:59) |
18.非暴力不服従でのインド独立の過程は冗長で退屈でした。子供をムスリムに殺され報復にムスリムの子供を殺した男に「地獄から抜け出る方法は両親を殺されたムスリムの子を拾って育てよ」と説くガンジーから、人種や宗派が違ってもヒトはヒトである事が彼の不屈の精神の根底を成していると思えた部分に値打ちを感じた作品。 |
17.なんか学校で連れられてく名画鑑賞会って感じの映画で、懐かしい。偉人映画、演説映画。純粋な映画の喜びとは違うけれど、こういう真面目さも肯定しておきたい。あくまで偉人伝であって、民衆はバックの存在。しかも英国経由の偉人伝で、いちおう英国人による虐殺も描くが、それと吊り合わせるように人情裁判長も描いてる。決して突っ込まず、定石通りにいく。でも3時間でガンジー伝読めたと思えばためになったし、英国のインド観が分かったりして、損じゃない。不服従ってのが政治を越えて哲学になってるんだな。政治家が哲学づくのはあんまりいいことじゃないけど、少しはこういう人がいてもいい。役者がふけていくメイクがうまかった。ネールが「ガンジー死ね」の声に激怒するとこは感動した。忠の世界ね。ガンジーは仁の人だったのか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-12-24 09:49:33) |
16.《ネタバレ》 いやー勉強になりました。ガンジーという名前は知ってるよ程度のワタシにとって、こんな人だったんだ!という驚きと感動を今感じています。たぶん(きっと)歴史の勉強等で習ってるはずなのに全然知らなかった(覚えてないだけ?(苦笑))。学校の勉強は頭になかなか入らないのに、こういう形(映画)とかで観ると「ス~ッ」と覚えちゃうのは何故なんだろうかね。ガンジーが乗り移ったかのようなベン・キングズレーと、とんでもなく大スケールな撮影に圧倒された3時間でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-17 09:48:16) |
15.非暴力主義の重大さがよく分かりました。でも、普段面白いと言って見てる映画は暴力シーンばっかりや・・・。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-02-21 20:39:49) (笑:1票) |
14.この映画のピークは南アフリカ時代だと思いました。インドに移ってからはちょっと間延びしたかも。青年時代から最期までを一人で演じたベン・キングズレーには拍手。 【リーム555】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-14 12:33:50) |
13.《ネタバレ》 非暴力・不服従運動を指揮し身を持ってインドを独立へと導いた男の慈愛に満ちた長編伝記ドラマ。1948年1月30日ガンジー暗殺、衝撃の冒頭シーン。争いを止めるために投獄と断食を繰り返す不屈の男、その姿はまさに聖人。撃たれながらも前進を続ける塩の行進は観ていて痛々しかったですね。主演ベン・キングズレー、その風貌やコスチュームなどはガンジーその人のようでした、よく似せてます。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-21 00:37:28) |
【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-03-12 03:30:02) |
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11.ノンフィクションはやっぱずるい。こんな話感動的すぎるし、映画化したら面白いに決まってる。ただそれをちゃんと面白く撮れてるところは評価できます。ちょっと長いけど。 ただ「イメージ通りのガンジー」をそのまま映像化しているので、聖人君子的なとこばかりが目立って、パキスタン問題や彼が戦争を支持してインド人に参加を呼びかけたりしたことは特にないか、あっさり終わる。イギリス提督の娘だかが「彼は失敗したのよ」というとこなんかが唯一のマイナス面を辛うじて暗喩している程度で、ちょっと優等生的なガンジー像が気にくわない。 まぁこういうガンジーが求められているんだろうし、エンターテイメントとの両立があるから仕方がないことなんだろうけど。しかしどんだけマイナス部分を差し引いても彼は偉大です。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-17 01:29:14) |
【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-05-21 07:42:09) |
9.伝記ものの場合、その人生を忠実に追おうとするあまり、あれもこれも盛り込みすぎて散漫になってしまうことが多いのだが、本作がそのようになっていないのは、現実に主人公が強い理念に即して一生を送っており、それを伝えることによって映画そのものにも理念が宿っているからだろうと思う。ガンジーの提示した自主独立の理念、無抵抗・不服従という手法は、今でもその普遍的な重要性を失ってはいない。ただし、映画としては、イギリスのもともとのインド統治政策の具体的な問題点が示されず、いきなりガンジーが運動に突入しているような印象を受けるので、その点で説得力が弱くなっている部分はある。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-13 14:37:50) |
8.映画としての出来はともかくとして、ガンジーという人物像に圧倒されてしまう。冒頭で引かれている「このような人物が存在したことを後世に伝えても人は信じないだろう」というアインシュタインの言葉はもっともである。 非暴力・不服従というほとんど非現実的とすら思える手段が力を持ち、やがては英国を退けてしまう過程は圧巻、脱帽だ。おそらくガンジーは、無闇に理想を唱えただけではなく、戦略を練り、十分な勝算を持った上で運動に身を投じていたのではないかと思う。イギリスの第一次大戦への参戦を支持したり、日本の太平洋戦争の会戦を支持したりと、必ずしも絶対の暴力反対を主張していたわけでもない。非暴力という手段が英国人に与える心理的影響もまた計算していたに違いない(そして相手がナチスドイツであれば違う手段を取ったのではないか)。つまりガンジーはずば抜けた知性と、高潔な人格の両方を兼ね備えた稀有な存在だったからこそ、歴史を大きく動かしたのではないか。甘っちょろい理想主義者であると同時に、鋭い知性を兼ね備えた現実主義者でもある。 ガンジーは言う、「私は楽観主義者なんだよ」。そう、この映画を観ると何よりもまず楽観主義者になれる。非暴力・不服従が現在の世界でどれだけ通用するかは定かではないものの、この映画を見るとその可能性を信じたくなる。高潔な精神が、暴力を超越するという、甘ったるい理想を信じたくなるのだ。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-08 16:30:10) (良:1票) |
7.かなり長かったです。なぜかDVDなのに吹き替えありませんでした。。。なかなかの力作でした。素直に良かったといえるか?というと確かに微妙ですね。この映画は、西側諸国による西側のフィルターを通したガンジー像を映像化したものと思われます。ガンジーの生い立ち、家族について描かれていない。パキスタンとの分断の理由が不明確。何かというと「断食」→ガンジーが死にそうだ→争いを止めよう!次のシーンではやたらと血色が良くなっている。ホンマかいな?ネールの存在は?途中までいた神父さんはどこへ行った?これから見る方はネタばれになっちゃいますが以上の点に注目して観賞するのが良いかと・・・。なんかこう、都合よく作られている感がしました。実像は違うような気がします・・・。 【たかちゃん】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-24 14:03:41) |
6.この手の映画は、登場人物が記号以上の意味を持っていないので、あまり肌に合わないのですが…。とりあえず、ガンジーという高潔な魂を教えてくれたこの作品に感謝を。 【K】さん 7点(2004-11-27 16:15:07) |
5.ガンジーの偉大さを「再確認」できる作品です。新しい発見は特にありませんでした。しかし「ガンジー的」な発想や実践が急激に薄れゆく昨今のこと。こうした作品をあらためて見直すことは意義あることだと思います。もっとも、もしいま撮り直すなら、もうすこしガンジーの言動が秘める「狂」的な面に踏み込んで欲しいですね。現作品では、某国大統領も感動のあまりますますみずからの政策に自信を持たれることでしょう。これではガンジーさんも草葉の陰で泣くしかありません。 【バッテリ】さん 7点(2004-07-23 17:25:33) |
【ゆきむら】さん 7点(2004-03-22 10:04:08) |
3.ガンジーの伝記を読んでいるかのような、作品.. 歴史の勉強になります... 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2004-01-16 12:34:30) |
2.ひたすら長い!しかしキングスレーが御本人そっくりの役作り。感服いたしました。こういう映画はじっくり腰を据えて鑑賞したいものです。 【ロイ・ニアリー】さん 7点(2003-12-12 11:48:46) |