7.《ネタバレ》 この映画を観た直後に続編のハッピデスデイ2Uを観て、あまりの面白さに勢いで2のレビューを先に書いてしまい…なんとなくそこから逆に1のレビューは書きづらかったので放置していたのですが2を絶賛しているのに1のレビューを書いてないのもおかしいだろ、という事で再見してレビューを。
再見して思ったのは「話わかってても面白いな」という事。
ストーリーがわかった状態で観ても細かいところで新たな発見もあり、なかなか面白く観る事ができました。
これが出来の悪い映画だと1回目は勢いで「面白い」と思っても再見してみると「ん?」と思う事もあったりするんですが、この映画でそんな事がなかったのはおもしろい映画の証拠かな、と。
で、再見して思ったんですがこちらの1作目に関しては肝心の「そもそもなぜループするのか」という事についての理由付けを徹底して排除してるのがいいと思うんですよ。
そこに変な理由付けをしても、なんか安っぽくなってがっかりするのがほとんどなわけで、だったらもうそこについては一切スルー。
起きてる事はもうそういうものだと割り切ってストーリーを紡いでいくというのは手法としてありかな、と。
たとえば「僕だけがいない街」とかなんで戻るのか原理について語られてませんよね。
ただその能力が存在しますという前提だけで話を紡いでいきますが、もともとありえない仕様なんですから、それでいいんじゃないでしょうか。
(結果として話を作るために都合よく能力が発動してるんじゃね?と思ってしまうところもあるんですが)
「CUBE」なんかあの構造体はなんなんだよ、という事については一切語られませんが、でも面白いわけですし。
もちろん「その理由のディテールを面白く描いてストーリーに組み込めれば」それに越した事はないわけです。
たとえばバックトゥザフューチャーの「タイムマシンは原子力による膨大な電力で動いている→過去に戻って原子力機関を動かせない→さぁどうする?」なんかがその典型です。ストーリーの一つの軸になってますから。
ついでに言えば「タイムマシンがなぜデロリアン→かっこいいから」みたいな細かいネタも忘れないからあの映画は傑作なのですが。
しかし、それが語れない(あるいは語る必要がない)のであれば、もうそこは「そういうものだ」と割り切ってしまうのも一つの手です。
この映画はそれで成功してると思うんですよね。
さらにこの映画が成功しているのはキャラ造形が魅力的な事。
(さんざん言われてる事ですが)ビッチな主人公をいつのまにか応援してしまうっていうのは映画の出来がいいからこそです。
多くの映画で「主人公が魅力ない映画が面白いわけがない」という経験をしているだけに、その真逆、ビッチな主人公をいつのまにか応援してしまうこの映画が面白いのはある意味当然だと思います。
で、この映画について言いたい事がひとつあるとすれば。
「この映画がちょっとでも面白いと思ったら(あまり間をあけずに)続編も観てね」
これにつきます、はい。