1.《ネタバレ》 頼りない新人の先生が主人公で、クラスには家族問題を抱える子供が1人いる。同僚の先生たちは意地悪。そして保健室には美人の先生がいる。 最初にこういう構図を見せられたときに嫌な予感がしました。あまりにもありきたりな学園ドラマの雰囲気だったからです。結果は予定調和でした。しかしなぜか退屈せずに、むしろ新鮮だと感じたくらいです。DVDで観たのですが街並みが非常に美しい。自転車をこいで学校へ行くときの風景や、女の子を家まで送っていったときの城下町っぽい雰囲気が印象的です。最後の蛍の乱舞は・・あれはやりすぎでしょう・・・と思いつつ、やはり感動します。 宮本輝の小説で「蛍川」という作品があるのですがそれを思い出させます。小説を読んだとき、実際に蛍の乱舞を見ることはずっとないかと思っていましたが、映画であるにせよ美しい光景を見ることができて良かったです。また「心の目」によって自分の会いたい人を見ることができるようになるという話も良かったです。DVDのメイキングでは監督のこの作品にかける情熱が伝わってきますし、主演の先生と生徒たちの仲の良い雰囲気が伝わってきます。良い作品はこうやって出来上がるのですね。