1.《ネタバレ》 「当店では人間とロボットの区別をしません」という縛りひとつで、登場人物や鑑賞者の価値観を巧みにズラして進ませる設定と、そんなルールを持った小奇麗な喫茶室(?)「イヴの時間」という軽妙な舞台装置が、実によく機能していて非常に面白い。
近年の劇場版と謳う程の派手さやアクション要素は皆無ですが、アニメ作品では軽視されがちな会話劇に長けている脚本、やり過ぎていない美術設定が実に好印象。
マスコミを巧みに使ってアンドロイドに過度な依存を持たせない世界観や生活観、そんな趣向をもつ人種を蔑称した「アンドロイド・ホリック系→ドリ系」という一般人との線引き・用語など。既存のロボット×人間物や近未来作品にはないセンスや気骨を感じる。
秀作です。