3.手塚治虫の「鉄腕アトム」を礎にして永年に渡って、様々な媒体で描かれてきたテーマ。それが、「人間」と「ロボット(アンドロイド)」との関係性。
何度も何度も描かれてきたテーマだけに、このアニメーション作品で描かれている主題は、善し悪しは別として「古典的」だと思う。
新進的な秀麗なアニメーションにおいて、その古典的な要素が際立っていることは間違いない。
それを素直に受け止められるかどうかで、この作品に対する評価は大いに左右されるような気がする。
想像よりも“驚き”は少ないストーリー展開に対して、拍子抜けしてしまう部分は確かにある。
ただし、それをある時点で受け入れられてからは、人間とロボットの心情が交じり合う様に純粋に感動も出来た。
物語全体のバックグラウンドはしっかりと設定されているようで、今作に収まり切れていないストーリーの展開も今後期待できるようだ。
どういう形で公開されるのかは知らないが、「続き」に対する興味は充分に大きい。
あまりに都合の良い設定や、台詞や展開のあざとさも随所で見受けられる。
が、決して嫌いではない。