1.《ネタバレ》 やっぱコーエン兄弟は意地が悪い。とにかくラリーさんが可哀そう!
クソマジメに信心深く、生きてるのに全くロクな事がなくて、身の回りの人間も基本的に誰も助けにならないっていう・・・。その身の回りの人間の言動が絶妙。特別悪人も出てこないんだが、ちょっとずれてて、そのずれ方がリアル。いるいる、こんなヤツ!っていう人だらけ。ラリーの立場にたったらイライラしちゃうんだろうけど、はたから見てると、そういう人たちの言動と、そういう人たちに翻弄されてるラリーが可笑しくてたまらない。不幸を笑ってごめんよ、ラリーさん。
絶望的なストーリー展開なのに、止まらないクスクス笑い。
「クソの役にも立たない宗教」という描写にはある種の背徳感を楽しめるかも。あなたの身にも降りかかるかもしれない身近で地味な悲喜劇。
人生なんてクソだ!といいたくなるような映画だけど、とても面白かった。
最後は唐突でポカンとしてしまったが。