2.《ネタバレ》 どんな偶然よ!と思わずビックリしてしまいましたわぁ。最近DVDでクラシカルな映画ばっかり見ているワケですが、「麗しのサブリナ」や「パリの恋人」「ティファニーで朝食を」「マイ・フェア・レディ」等のヘップバーン作品はともかく、「カサブランカ」や「泥棒成金」も直前に見てて、そしてこの映画を見られた偶然に感謝感謝。これって60年代に作られた、元ネタ知っててナンボなおバカパロディ映画でございました。ホールデンがお馴染み必殺ヘップバーンクラッシュ食らってでんぐり返ししちゃうだけでも喜んでしまうワケですが、ディートリッヒがちょろりと出てきたり、トニー・カーティスがしょーもない扱い受けてたり、映画内映画がラブストーリーからアクション、馬チェイスにスカイチェイス、ホラー、サスペンスとメチャクチャだったり、もーバカ丸出し。ヌーベルバーグを揶揄しつつハリウッドスタイルを皮肉ってみせる、シニカルな視点もイイかんじ。ファーストシーンが映画内映画のセリフに繋がり、映画内映画の冒頭シーンが映画のラストに繋がる構成も楽しく。ヘップバーンが主演の「フライング・ハイ」や「裸の銃を持つ男」みたいな映画ですから、ロマンティックなラブストーリーを期待しちゃうととてつもない失望感を受けるとは思いますが、おバカ映画好きには思わぬ拾い物といった感じでした。