3.《ネタバレ》 2023年の現在、問題大アリのロシアだが、
ロシア文化は嫌いじゃない。
ニキータミハルコフは、大好きな映画監督だ。
だが、本作で、ウクライナ侵攻を納得させるような文化の違いに気がついた。
スターリン政権下での諜報員と、かわいい女の子のやりとり。
(また、この子役が実にまぶしいくらいカワイイ)
それ自体は、まぁ面白い素材ではあるかな、とは思うが、
西側ではありえない文化表現だ。
それは、こんな鈍感な女性も子どもも、普通、他の国だったら映画でも描かれない。
どんな女性や子供でも、つきあう大人の影に敏感である。
それがヨーロッパやアメリカの映画文化だ。人間への信頼に根ざしている。
ロシアの諜報員は、自分の影すらも消せるくらい訓練されているのか?
何か意味そのものが分からない存在だ。
ミハルコフの映画は好きだ。
これからも観るだろう。
だが、少し残念な気持ちになった本作である。
後記
(レビュワーさんの一人が言っているように、チェーホフの現代版のつもりで、こんな映画になったのかもしれない。
それほどのチェーホフ好きってことかも・・ミハルコフは大好きな作家だ。そう信じよう・・)