《改行表示》78.《ネタバレ》 「驚き」を売りにしたサスペンス映画を見る時は、出来る限り雑念を消し去って、目の前に展開される「場面」にのみ集中することが、幸福な映画ライフを送るためのポイントだ。 主演のアン・ハサウェイの愛嬌のある演技に一喜一憂しながら、用意された顛末に素直に“驚きたい”映画だったと思う。 悲惨な飛行機墜落事故、奇跡的に助かった5人の生存者、彼らをカウンセリングする主人公……。ある程度映画を見慣れている人であれば、用意されたプロットは大概想像できる。ただ、それに気付かぬふりを自分自身にし続けられるのも、映画を見慣れている人の利点だ。 登場人物の少なさ、キャスト陣の地味さから低予算作品であることは容易に伺える。ただその中で、ねらった映画世界を丁寧に構築出来ていると思う。 何と言っても、アン・ハサウェイの瑞々しい魅力が、今作の一定の完成度を支えている。ポスト”サンドラ・ブロック”と言うと、褒めているのか貶しているのかは微妙なところだが、幅広い作品に出続けて、ゆくゆくは“オスカー獲得”という路線は約束されているようにも思える。 期待せずに、国際線の機内ででも観ると、ある意味物凄く“心揺れる”映画だろう。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-03-19 13:06:24) (良:4票) |
77.《ネタバレ》 激しくネタバレです。「シックスセンス」や「アザーズ」を観る前だったらもう少し点数が上がったかも。どうしても、その辺りの作品とオチに至る伏線の張り方の比較になってしまう。本作に関しては海に飛び込んだりベッドインしたりと、死人のアクションとしては随分と無神経な部類だろう。死んでいる者同士なら何でも出来るってことなのね。でも、前半で臨床経験の少ない未熟なセラピスト役を丁寧に作り、そのもどかしさに航空会社の策謀を絡めるストーリーは、矛先を逸らす仕込みとしては上々。方向性の転換には素直に驚きました。そのオチを除くと、成仏できない人の心理を定義しているような作品で、考え方には好感を持ちました。心に大きなウェイトを占めていた人が役柄を変えて出て来るって、自分も夢の中で体験したことがあるので妙に納得してしまった。エリックが躁状態だったのはあの飛行機の中で恋愛が始まったから。その相手との関係が現世の心残りで、恋を実らせることが成仏になる。そりゃ、積極的になる。理想的な死際だね。飛行機の席は美人の隣がいい。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-27 22:04:47) (良:2票)(笑:1票) |
76.《ネタバレ》 えええええええええええ!!あ~、びっくりした、びっくりした!!「あなたの常識を覆す衝撃の結末!!」確かに、このキャッチコピーそのものには偽りなし。「シ」、が付く作品や「ア」、が付く作品から10年周期で、また「同じテ」を使う製作者が出てこようとは、流石に思いもしませんでしたわ。それにしてもこの映画は、観客心理誘導作戦になかなか秀でていましたね~。航空機墜落事故で僅かに生き残った乗客たちが次々と消えていく!!どう考えても航空会社のミス隠蔽謀略?と、観客たちを手際良く誘導させておいて、実は・・・。また10年したら「同じテ」を使う映画が現われるかも。多分忘れっぽい自分は(しかも今以上に健忘症が進んでるはず)その時にも、えええええええええ~!まさか!そんなバカな!!と、今回同様にびっくりするはず。それまでこの「みんシネ」が今と変わらず運営されていますように・・・。それにしても、最近のアン・ハサウェイは絶好調っすね! 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(吹替)] 6点(2010-03-26 17:36:25) (笑:3票) |
《改行表示》75.《ネタバレ》 ワタシは作り手の思う壺タイプなのだろう。こういう話ではほぼ結末が予想できない。だからこそ何度でも驚けて楽しくもあるのだけど。 ラストの二人の表情といい、近しい人たちが迎えに来てくれるという発想といい、作り手の、不意に命を奪われてしまった人々への鎮魂の想いが伝わった。 エンドロールが流れる穏やかな街並みの画では、直接描かれていなくてもハサウェイと彼が納得して逝ったのだということがわかり、鼻の奥がつーんとなった。 どうぞ安らかに、という願いは世界中どこでも残された者の共通の想いなのだなあ。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-09 00:27:04) (良:2票) |
74.《ネタバレ》 は?どういうこと?すみませんがアタシには全く理解できません。レビューを見ると結局夢オチってことみたいね。かつて噂になったドラえもんの最終回で今までのストーリーは交通事故で植物人間になったのび太の夢だったという都市伝説を思い出しました。 つまんね~ 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 0点(2012-06-17 15:55:46) (良:1票)(笑:1票) |
73.《ネタバレ》 あんまり期待せずに観賞しました。全体的な雰囲気が良くて、かなり上手い脚本ではないでしょうか。画面から感じられる不安や虚無は「事故で自分だけ生き残ってしまった事への罪悪感」からきているのかと思いました。が「後悔」「もう愛する人に会えない悲しみ」「浮遊感」であると分かりました。途中、エリックだけ●なのかと思いました。一人個別だったし、そういう錯覚をもたせる方向はあったと思います。全員とは意外性がありました。この映画は「驚き」というより「いきなり未来を奪い取られた者の悲しみ」を感じるものではないでしょうか。命あるものの死亡率は100%だけど、誰もいつ死ぬか分からない。よくある「後悔しない生き方をしよう」ではなく「いつか死ぬとしても、それが訪れる瞬間まで生きてきた事が素晴らしい。決して無駄なことなどない」と訴えているような気がしました。そういう意味で「優しい視点」の映画であると思います。DVD特典になっていた予告を観たのですが、あれでは「サスペンス陰謀あばき映画」みたいですね~;期待した人はがっかりしたんじゃないでしょうか?まだ「事故により心に傷を負った人達の悲しみ」を扱った映画として宣伝した方が良かったのでは?違和感のある宣伝はしないで欲しいですね~; 【果月】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-28 10:48:20) (良:2票) |
《改行表示》72.《ネタバレ》 現実世界でないことは、早いうちからわかってました。クレアの立場の不明確さ。 ペリーの立場もよくわからない。飛行機会社の人だって、受付カウンターで働くような人があちこち、ウロウロと。まるで現実感無し。 だけど、こういう落ちとは思いませんでした。塚、姉の方が死んでると予想してたので。だから、いささかの驚きはあったんだけど、感動は?と言われると困る。 (このさき重大なネタバレあり) 死んでしまったのに納得できない人に、素敵な思い出が与えられ、やがて身近な人が迎えに来る。 欧米人のように来世とかあの世を100%信じてる人たちには、ぐっと来る話なんでしょうかね。 ただ、自分のように完全な無神論者には、「ああ、せっかく恋が芽生えかけたし、姉とも和解できただろうに、これじゃ可哀想杉」くらいの感想しか浮かばす、感動までは行きませんでした。 久々のハサウェイで期待して見たんだけど、ちょっとがっかりです。 ただ、とても綺麗なことは変わりないのでその分加点で、かろうじて7点 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-04-24 18:39:57) (良:2票) |
《改行表示》71.《ネタバレ》 「シックスなんとか」から9年、「アザーなんとか」から7年が経ち、同じネタを使い回していることへの批判の声が高い。だがそれらの作品が霊と人との交流を描いたのに対し、本作は登場人物のほぼ全員が幽霊であり、現世の人は主人公が「成仏」したあとに登場するマンションの管理人と、主人公の姉とその夫の3人だけである。 ロケのシーンでは、通行人の姿が全くないことに不自然さを覚えるが、もちろん意図的なものだ。作品を通して陰鬱な雨模様で、撮影は乾燥したハリウッドではなく、私がかつて暮らしたバンクーバーが選ばれた。バンクーバーは11月は毎日雨であり、エリックの家の周辺のシーンは、イーストサイドで撮られている。この界隈は寂れていて、実際に人を見かけることが稀だ。 【高橋幸二】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-08 20:49:01) (良:1票) |
70.《ネタバレ》 最後のシーンではとてもおだやかな気持ちになれた。けど、このテーマだけで最初から最後まで引っ張るのは無理があった。もっといろんなイベントがないと。ただ長いだけの映画という感じ。 【センブリーヌ】さん [インターネット(吹替)] 5点(2019-06-21 00:51:12) (良:1票) |
《改行表示》69.《ネタバレ》 映画の展開がとても冗長で退屈です。 一応「サスペンス」や「ミステリ」ジャンルの映画だと思いますが、そうであるならもっと話に緊迫感をもたせて観客に興味を持たせてくれないといけません。 映画を観ながら、あまりに退屈で登場人物達に全く興味が持てないんですからサスペンス映画としては致命的です。 だって興味が持てない人がどうなろうと、ぶっちゃけどうでもいいじゃないですか。 そしてオチ、映画の途中で夢の中のように不自然でつじつまが合わない事が多く発生するので「なんかそういう事なんだろうな」と思ってたら案の定そういうオチ。 てか結論出てから先も長い。 この情緒的な雰囲気展開いる?? 最後に姉出す必要ある? …とまぁ、いちいちダメなところばかりが引っかかるダメ映画でした。 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-01-28 22:04:47) (良:1票) |
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《改行表示》68.《ネタバレ》 地上波で放送されたときに最後の部分しか 観れなかったので改めてビデオを借りて見直しました。結末が分かった 上で最初から観賞したので、結末の意外性や驚きは随分と薄くはなって しまったのが非常に残念ではありましたが、それでも十分楽しむことが できました。 クレアや5人の乗客の体験が果たしてこの世の出来事なのか、それとも死 ぬ直前の一炊の夢ようなものなのか、物語自体にはやや無理があるとは思 いますが、伝えたいことは十分感じ取れたと思います。 人間だれしも突然訪れた死の瞬間には、それを受け入れることが出来ずにも がき苦しむのでしょうし、色々な思いが脳裏を駆け巡ると思います。 クレアも事故発生から死までの間の一瞬の間に、生きていれば訪れたであろ うセラピストとしての充実した仕事やエリックとの恋、そして姉との関係修復 などの様々な生への執着や後悔があのような物語となって頭をめぐったという ことなのでしょうか。 そんな苦悩をこのような形で描いたこの映画はやはり心に残る映画の一つにな ると思います。 追記 思えばこの映画観た時のその人の心境によって評価が大きくことなると思います。 ストレスがたまっていてむしゃくしゃした時に観れば、なんかまったりとして苛立 たしく、なんだこのオチはということになりかねないかもしれませんが、生活にさ したる不満はなく順調ではあるけど将来の死については漠然と不安を感じている人 にとっては心に響くかもしれません。 【キムリン】さん [DVD(吹替)] 8点(2017-06-11 21:03:21) (良:1票) |
《改行表示》67.《ネタバレ》 なんの予備知識もなく見たので、予想以上にいい映画でした。 こういう映画を見ると、自分ってシンプルにできててよかったーと思います。 先読みとかして、心から映画を楽しめるかってーの! 【プラネット】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-03-19 22:14:10) (良:1票) |
66.《ネタバレ》 アン・ハサウェイの魅力が120%詰まった作品。勝手な思い込みだが人柄の良さが顔ににじみ出てるんだよなぁ。終始見とれてました。お話は「えっ?そっち系?」だが、監督の腕が良いのかちゃんとみれた。最後に登場するお姉さんが切ない。 【ぴのづか】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2016-09-08 21:16:38) (良:1票) |
《改行表示》65.《ネタバレ》 もし身近な人が突然の事件・事故に巻き込まれて亡くなってしまったら。 どれ程苦しく、怖かったのか。最期に何を思ったのか。考えては涙し、長い間悲嘆に明け暮れるでしょう。 とある昔、古めかしいメモを目にしました。 よれよれの文字が書かれており何の気なしに読み進めたところ、飛行機事故で亡くなられた方の遺書だと気付き、幾度も読み返しました。 その時の衝撃は、この映画の謎が明かされる場面に感じたものと似ています。たかが映画、作り話じゃないか、と切り捨てないでください。 映画が公開された2008年から現在まで、まだ10年も経っていないのに、さまざまな出来事がありました。もしかしたら自分がその場にいたかもしれない、馴染み深い地での悲しい出来事もありました。 亡くなった人々がどれ程苦しく、怖かったのか。最期に何を思ったのか。残された多くの人が知る術の無い答えを、この映画が教えてくれている気がします。 そしてエリック。彼のような人は本当にいるんです。死ぬかもしれない時に他の人を励ましたり気遣ったりできる人が。自身の親兄弟や子供を案じて心が張り裂けそうなのでしょうけれど、目の前の怯える人達を見捨てない。 後の行動がはっちゃけ過ぎてキザなナンパ野郎に映るかもしれませんが、実際はいい人だと酌んでいただきたいです。 【ぱいなぽ】さん [地上波(字幕)] 8点(2016-06-24 02:28:51) (良:1票) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 航空サスペンスやと思いきや、ファンタジーやった。 こっちはサスペンスモードやったから、正直、少々、退屈でした。 オチもストンとこず、これはあの映画やなって感じで。 期待したものと違って、あんまり面白く感じないってこと映画でたまにあるんやけど、しゃーないよね。 恋愛要素がなんか多いなーってとこで、こっちのテンションはドンドン下がっていた。 てゆーか相手の男性のキャラがあんまり好感もてなかった。 なんか、軽くて。ニヤニヤしてるし。 いい物語とは思うねんけど、別の気分の時に観たら、感動できたかも。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-05-09 15:37:33) (良:1票) |
63.《ネタバレ》 「生存者は5人、皆一様に憔悴しきっている。クレア、すぐに来てくれ。君には全員のカウンセリングをお願いしたい」――。アメリカ郊外の浜辺で大規模な旅客機墜落事故が発生。100人近い“乗客たち(パッセンジャーズ)”のほとんどが死亡する中、奇跡的に数名の生存者が発見されるのだった。彼らの心のケアをして欲しいと、すぐに現場へと呼ばれる精神分析医の卵、クレア。自暴自棄に陥る人、絶望の淵へと追い詰められる人、そして極度の躁状態からクレアを口説こうとしてくる男……。彼らの話を聴くうちに、次第に墜落原因に疑問が浮かび上がってくる。「何かがおかしい…」と独自に墜落の真相を探り始めるクレア。すると、航空会社の人間と思しき謎の男に尾行されるようになり、カウンセリングを受けていた生存者たちも一人また一人と消えていくのだった……。果たして事件の真相とは?そして、生存者たちは無事に社会復帰出来るのか?悲劇的な航空機墜落事故の背後に隠された、そんな巨大な陰謀を巡って展開されるサスペンス・スリラー。と、思わせといて、ストーリーが進行していくうちに何だかどんどんと怪しい感じになっていって、途中から「あぁ、きっとこれはアレ系映画なんやろねんな~」と思わせながらも、そのいかにも謎が謎を呼ぶ展開にどんどんと不安感が増していって、さらにはこの監督らしい美しい映像や音楽、丁寧に創られた怪しげな雰囲気なども相俟って、なかなか惹き込まれていきました。こういう自分を取り巻く世界の根幹がどんどんと揺らいでいくような作品、もろ自分の好みなんすけど!!特にこの出てくる登場人物の誰も彼も信用出来ない感じ、なかなか良いですね~。「これでオチがしっかりしていれば傑作になるぞ!」とワクワクしながら観ていたのですが、最後に明かされるこの真相はさすがにちょっと……。うーん、これやっちゃうと、もうなんでもありですやん(笑)。現実の世界を生きる人からの目線(「シッ〇〇・セ〇〇」におけるあの少年のような)が足りないせいで、なんだか世界観が幾分か曖昧になっちゃった感が否めないですね、これ。それまでの不穏な空気に支配されたミステリアスな雰囲気や華のある役者陣の熱演等々、最後のこの残念なオチ以外は普通に面白かっただけに惜しい作品でありました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-03-06 11:02:03) (良:1票) |
62.オチがすべての映画として見られがちであるし、それがこの映画の売りのひとつであることは否定しない。しかしこの映画の本当の魅力はオチそのものでなく、そのどんでん返しによってこの映画がまったく違った物語として観客の心に迫ってくることにある。本格的な航空サスペンスと思ってこの映画を観た者は、まさか最後で自分の人生を振り返って感動することになるなどとは思いもしなかっただろう。 【野良猫】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-09-17 19:21:52) (良:1票) |
61.≪ネタバレ≫比率が高い映画は、だいたいろくなもんじゃないが、これがその代表例。ここまで落ちに持っていく流れがぐだぐだしていると、みんながこの落ちを予想し始めるにきまっている。 【みんな嫌い】さん [インターネット(字幕)] 5点(2013-09-01 05:23:40) (良:1票) |
60.《ネタバレ》 なかなかどうしてほっこりする映画だった。てっきり主人公が狂ってるのかと。 【悲喜こもごも】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-01-17 22:38:46) (良:1票) |
《改行表示》59.《ネタバレ》 見ている途中でオチが気になっちゃうのは仕方が無いところ。 今やこの手のオチもありふれちゃってますが、そんなメタな視点で見るのは無粋ってもんでしょう。私はこの映画がすごく気に入ってしまった。 私にはこの映画はただオチで驚かせるだけの話には見えなかった。 この手のオチを仕組んだ映画では、主人公の鈍さや拒否・否定などにより真相が隠されている訳だが、この映画はそこのところが他に比べてわかりやすい。 普通に見てれば誰でも違和感を感じるはず。実は監督の意図はここにあるのではないだろうか。 カウンセラーは決して自分の話しはしない。相手の話を聞いてあげる観察者の役割だ。 その役割でいようとするクレアは他の誰よりも真相を拒否する厄介な子である。 だがそれが人間的でいい。彼女は他の人よりもちょっとだけ生きたいって気持ちが強かった訳だ。 そんなクレアが次第に身の回りの不自然さに疑問を感じていく。 少しずつ真相へと近づいていこうとする彼女と見ている私がここで繋がるのである。 そして全てを理解した時、彼女が感じた心の温かさを私も感じることができたのだ。 ありきたりなオチの構造が、見ている私に彼女と同じようにそれを体験させてくれたのだ、というと大げさすぎるだろうか さてさて、はじめクレアはカウンセラーという立場を固持して自分自身を見ようとしなかったが、実は彼女自身も事件(映画)の主役であったわけだ。しかし彼女は最後には観察者の立場を捨てて、自分の人生に向き合った。椅子に座って映画を見ていた私も彼女と同じ観察者といえるのではないだろうか。「次は君の番だ」エリックが素敵な笑顔でそう語りかけているような、そんな心の温かさを感じている。 【ヘイターインサウス】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-07-08 15:49:26) (良:1票) |