1.《ネタバレ》 ようやく観ることのできたジャック・ベッケル監督作品。
DVDを購入してまで観たが、これがやっぱりベッケルらしい作風で、満足することができた。
男女の恋の駆け引き。
時には演技をし、嘘をついたり相手を騙したりしながら、相手の気を引こうとする。
そうこうしているうちに、仲がこじれて、恋はうまくいかず・・・
相手の気をひくために演技をしているうちに、いつの間にか本気になり、やがて狂気へと走る。
その凄みがラストでは見事に表現されていた。
ベッケル作品の初期とあって、後年の作品群に比べるとベッケルらしい卒のなさはまだ不完全だが、それでも十分にベッケル印を確認できた。
ジャック・ベッケル。
師匠のジャン・ルノワールにも劣らない凄みを感じる監督である。