20.《ネタバレ》 前作で、そのうっとうしさに少々苦手なイメージがついてしまったドリー。
今作は主役。多少の不安を抱きながら、おそるおそる鑑賞。
結果、うっとうしさは相変わらずのドリーですが、健気に両親に会いに行こうとするその姿、凄く良かったです。
声優さんの力によるところも大きいのですが、小さい頃のドリーが本当にかわいくて、ますます感情移入しちゃいます。
ストーリーは単純明快ですが、二転三転する情報により、『結局ドリーの両親はどこにいるんだ?』っていうプチミステリーの要素があって面白い。
そして魅力的な新キャラも登場。
眼が悪いジンベエザメのディスティニー。エコロケーションが使えないシロイルカのベイリー。海が怖いタコのハンク。
うーん、さすがディズニー。誰も彼もが愛すべきキャラに仕上がっていますね。
そして言わずもがな映像のクオリティの高さ。ついにここまできたかというビジュアル。
特に水面、そして『水面から見る地上の景色』は実写と見紛うばかり。更にはオープンオーシャン(大水槽)を遠景で眺めたときの画は言葉にならないくらい美しい。
ラストがちょっとひっぱりすぎですが、ドリーが貝殻を見つけてたどっていくシーンは文句なしに感動のシークエンス。
こんなに完成度の高い名作なのに、タコのハンクがベビーカーを走らせたり、トラックを運転したり、行き過ぎた擬人化がとても残念。興が冷めちゃいます。
あくまで『魚達の世界』の限界を超えない範囲で、夢のあるアドベンチャーを見せて欲しかったですね。
『何でもアリ』ってゆうのは、少なくともこの作品には相応しくなかったと思います。